午前:学部授業。昼休み:「トレンドウオッチング」収録。午後:荻窪の出版社。夜:品川の大学院で授業。深夜:読書。

9時45分:客員教授の橘川さん、久米さん到着。近況交換。図解・自分史のアプリ化、、、。

10時半:「ビジネスコミュニケーション」の3回目の授業。本日から図解演習。「私はこんな人です」がテーマ。

12時15分:Tスタで「トレンドウオッチング」の収録。本日からハイビジョン撮影。

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映画「オートマタ」。図書館NY。アマゾンプライム。映画館。図書館。

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荻窪日本地域社会研究所

・落合社長。池淵さん、福島さん。20年ぶりの藤下さん。

 ・社長夫人「出版までの流れ」。編集の矢野さん「名言の暦。厚すぎるので紙を探し中」。柴生田、黒川、八木、それぞれの進行を確認。企画会議の設定(福島)。毎週月曜日の午後。

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 品川:大学院の授業の2回目。登録者は7名。

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以下、受講生の感想。

・論文基礎講座で久恒先生の図で考えることを学び、大変興味深く履修させて頂きました。まず新聞を読んで図にしてみましたが、文書を理解して図に表現する難しさを実感致しました。そのあと自分の仕事について図に表現してみましたが、十分に解っているはずの内容なのに人に伝えることが全くできないもどかしさを感じました。主な問題点は、①専門用語を使いすぎる②数字が活用できていない③図形に意味を持たせて表現する④大きさでボリュームを表現する等でした。せめて最終回には自分の仕事をうまく図で表現できるようになりたいと思いました。よろしくお願い致します。

・本日学んだことと所感を投稿いたします。ーーー『リーダーは図解で全体を俯瞰しろ!』。図解の優れている点は、「全体の構造が一目でわかること」だ。文章での表現はのっぺりしていて、パッと見てすぐに全体像を理解できない。一方で、同じ内容でも図解にすることで、パッとみて全体を捉えられて、意味が立体的に浮かび上がる。例として、二つの図解を紹介していただいた。•日本をめぐる世界潮流•江戸幕府の成立それぞれ図を見ながら3分程度の解説を聞く。それだけでおおよそ理解できる。もし、この二つの内容を文章で伝えるとしたらとても3分では伝わらない。図解の威力を改めて体感した。このように、短時間で全体像をざっくり共有できるのが図解の強みだ。これは、会議や上司への報告で非常に役立つ。リーダーには全体を俯瞰する力が必要だ。図解は俯瞰する力を養う。この話はビビっときた。図解の威力を体感したところで、今日は二つの図解ワークに取り組んだ。「社説の図解」と「私の仕事の図解」先生の社説の図解では、全体を二つの対立構造として表現していてわかりやすかった。全体の「構造」を図として表現することの威力を感じた。私が書いた図では自分の興味を中心にして、そこからの繋がりを広げていく書き方になっていた。私の視点が出ているのは面白いと感じたが、社説の「構造」を捉えていなかった。社説の学びを踏まえて、私の仕事の図解では、私を中心に書くという前提を守りつつ、全体の構造を表現することに意識を向けた。全体と部分の配置、各単語の大きさ、囲みの形、矢印の使い方など、様々な要素に意味を持たせることができる。それが、面白くもあり、図解の難しさと奥深さに繋がっている。何度も図解をすることで、リーダーに必要な俯瞰する力を磨きたい。

・本日は、2回目の受講となりました。初回から間があった為、その期間に日頃の業務への意識に変化があったことを報告します。時間と正確な理解をより効率的に相手に伝える手段として、図や表を活用することを常に意識してました。その結果、汎用できるひな型ができた事で上司から感謝され、他にも応用できる事に気がつけると仕事の広がりを体感できたように思います。今回の社説や著名人のコラムの図式化は"内容の不足、テーマと内容の相違など"プロだからという先入観で理解できたつもりだった文書を鋭く分析してしまう。自分と他者に同じインパクトを与えることができる。メリットが多いことに間違いはないので書籍も2冊借り、自身の強みにすべくスキル磨きもしながら歴史も学ぼうと思います。

 ・前回から時間が空いたため、何度も繰り返し書いていないと身につかないことがよく分かりました。やらないと、身につかない。まさにそうだと思いました。また、興味のない文章を、自分に関係するように図にするということは、とても難しく感じますが、図にしながら理解してくると少し親近感が湧くような気がします。まだ、文字の大きさや、図や線の使い方に迷いがあるので、使い分けを感覚で覚えたいと思います。まず、何がキーワードなのか、この文章が伝えたいことは何なのか、それを掴むのが難しいです。本日の最後の課題でありましたAIと人間の働き方分担について、まとめましたので写真で申し訳ございませんが添付させていただきます。ご査収の程よろしくお願い致します。

・本日の授業をとおし、図解をすることで掴むことが出来ること、(1)本質を理解する(2)全体の構造が分かる(3)其々の相関関係が分かる文章を俯瞰して眺めることで全体を把握し、その文脈を構成単位に分割してみる。最後に、それらの相関関係を考えてみる。そうすることで、著者が何を表現したいのかが初めてわかる。確かに文章を注意深く読んだとしても、そこに書いてある内容について理解したような気がしますが、実際図解する段階では真に理解されていないことに気付きました。日頃の生活や仕事の中での鍛錬(修行)が重要であり、新聞やネット記事を図解で理解する習慣を身に付けたい考えます。授業での課題(孫泰蔵氏のコラム)を図解する中で、著者が何を表現したいのか理解できず悩んでましたが、先生から「理解できない文章を書く著者が良くない」と思いなさいとの言葉で、少し楽になりました。ただし、自分自身の成長段階に於いて理解できるものと、そうで無いものがあることも分かりました。図解をすることで頭で深く考えることが重要であり、逆に図解にすること自体が、理解への早道だとも感じています。次回に向け鍛錬(修行)を継続していきます。ありがとうございます。感謝!

以下、留学生。

 ・ 今回の授業を受けさせていただき、よかったなと思って、図解の魅力を非常に感じました。まず、先生から配られたの文章をざっと読んで、自信満々でもう理解できたと思い込んだとき、図解してみたら、どうしてもうまく書けなくて、それはなぜだろうって疑問が生じた。それでまた一枚の手本と比べてみたら、なるほど、こういう風に書けば、伝えたいことがちゃんと伝わってくるよね、なぜ自分は書けないなのって考えながら、やっぱリそれは文章の大事なところを掴む力が弱いってことが気づきました。もっと深く考えれば、文章限らず、生活や仕事の場面にも、こういう本質的なことを如何に掴む力はとても必要だと思います。今後の講義も楽しみしてします。よろしくお願い致します。

関係を図で表現するのは先生を教えていただいた本質を見極める方法です。一見して簡単に見えますが やってみると気付かされたところが少なくないんです。最初はテーマの中心にあるべきことを決めらなければならない。その後 ものに関係あることを書く。最後にどうな関係を明確にする。そうすると 中心にあるものを見直すことができる。常識の取らないようにするの方法と言える。中心にあるものを再定義することができる。それで、ものの役割あるいはものの可能性が見えてくる。それが問題解決能力の改善につながっていると考えている。それが知識創造とも言える。それが新しい可能性あるいは発展方向にヒントを与える。いまの時代は変化が起きやすい。環境の変化につれてものの役割がかなり変化する。価値が関係の中で生まれるものから。環境が変わっているので 常にものを見直しなければものの潜在能力を発揮できない。場合によって存在そすらできない。起きたことを気を配れってどうな影響をもたらすかを見極めることが必要とされる。起きたことと存在しているものの関係を明確することによって存在しているものを見直すことができる。世界を広げるように感じる。これが図を書くの力である。

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23時過ぎに自宅。風呂につかりながら、本日の読書ノルマである東郷民安『罠 殖産住宅事件の真実』)の読み残し分を読了。13時就寝。

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「名言との対話」5月10日。東郷民安「艱難は忍耐を生じ、忍耐は練達を生じ、練達は希望を生ずることを知ればなり」

東郷民安(1916年5月1日-2003年5月10日)は、日本の実業家。

1950年、注文住宅の殖産住宅相互を創業し社長に就任。 殖産住宅相互株式会社は、木造住宅の大手で太平住宅日本電建とともに「割賦三社」と呼ばれていた。高級住宅ブランドの「ホーム、ホーマー。ホーメスト」のキャッチフレーズは記憶している人も多いだろう。

1973年、株式上場を巡る所得税脱税事件(殖産住宅事件)で東京地検特捜部に逮捕され会長を辞任。一審は無罪、二審では逆転有罪、個人としては当時史上最高の約26億円の脱税額を認定された。1984年、最高裁で懲役2年6ケ月、執行猶予3年、罰金4億円の罪が確定。1985年、罰金支払い不能のため労役収監されるが、胃がんの手術のため42日間で労役執行停止。中曽根康弘首相とは旧制静岡高の同級生で、公判では自民党総裁選のための資金提供を頼まれ、一部の自社株売買を行ったと主張したが、中曽根首相はその主張を否定した。初めて知ったが、労役は一日80万円として計算する。4億円の支払いが終わるまで労働することになっていた。

「私はこうして巨悪に会社を乗っ取られた―時代の波に乗って急成長した超優良会社の殖産住宅。役員の内紛につけ込んだ政財界の大物・黒幕、そして一流証券会社と都市銀行。人間の欲と大企業のエゴの犠牲となった創業社長が全てを実名で明かす慟哭の手記」とは、1986年に刊行した東郷の著書『罠 殖産住宅事件の真実』の「BOOK」データベースの紹介内容である。

 内容は、会社幹部、社外の取引先、総会屋、証券会社などの共謀によって、ずるずると罠に引き込まれ、罪を着せられていくという恐ろしい物語である。この本には、東郷自身の反省の教訓も記されている。

「経営者たるものは、決して一時的なことにとらわれて社内の役員や幹部連中の犯罪行為に目をつぶってしまってはいけない」「たとえ追いつめられたときであっても、そこから逃避しようと思ったり、一時的に糊塗すればよいと安易に考えたりすると、あとでそれがどのような悲惨な結果を招くかわからない」

「今の私にできることは、私の体験をとおして肌身にこたえたことを赤裸々に書き綴って、それを公刊し、その読者諸賢が対岸の火事だと見ないで他山の意思としてみていただきき」と「あとがき」の最後に記している。

小佐野賢治、戸栗亨、児玉誉士夫、総会屋、、。そして東大同期の中曽根康弘などが登場する。戸栗という名前は、昨年(2018年)渋谷松濤の財団法人戸栗美術館を訪ねたときに知った。この美術館は陶磁器専門美術館で、創設館長は戸栗享(1926-2007)という実業家だった。山梨生まれで同郷であった小佐野賢治の補佐役だった。

収監されたことで胃がんが発見されたことは僥倖である。東郷はこに一条の光をみる。再審請求の道を求めながら、「艱難、忍耐、練達、希望」という聖書の言葉にたどり着いた。

著書刊行から17年、創業者の東郷が去った後、超優良会社の殖産住宅はどうなったか。2002年、民事再生法を申請。東証一部上場廃止。東郷の予想したとおりの結末だ。東郷は2003年に亡くなっているから、自分が創業し育てた会社の凋落の姿を見ていたのだろう。「限られた生命を法人の永遠の生命の中に託して」長い間努力を続けてきた東郷民安の心境を察するに余りある。 

罠(わな)―殖産住宅事件の真実

罠(わな)―殖産住宅事件の真実