東京MXテレビの寺島実郎「世界を知る力」ーー「低迷。鎖国。インフレ。ウクライナ」。「マッカーサー。米軍基地。戦後民主主義」。

東京MXテレビの寺島実郎の「世界を知る力」。

  • IMF経済見通し:世界「2020年▲3.1%、2021年は+5.9%」。中国「2020年+2.3%、2021年8.1%」。日本「2020年▲4.5%、2021年+1.6%」(低迷)。世界の実質貿易量は+9.3%と伸びている。
  • 日本:人流2021年「入国24.6万人。出国51.2万人。計▲98.5%」(鎖国状態)。物流2021年「輸入84.6兆円。輸出83.1兆円」(好調)
  • 世界GDP比「1995年17.9%。2021年5.7%」(ピークの3分の1以下)。国連分担金「日本2000年20.6%で2位。2021年8.6%」「中国は1%から12%」。(現状を客観視せよ)
  • 内なるリスク:アメリカ「経済好調、インフレ7.5%・今年は引き締めに入り0.25%ずつ7-8回の利上げに」。イギリスの金利アップするなど正常化へ。日本「株高・円安政策。25年間の低金利と金融緩和。取り残される局面。出口がない。悪い円安というより、恐怖の円安へ。鎌上インフレ57%、川下デフレ4%。さらに原油の入着価格は、2021年ドルベースで65%上昇、円ベースで81%上昇。輸入インフレ。経済政策の正常化・健全化が必要だ」
  • 外なるリスク:ウクライナ:「ウクライナから極東ロシアへは3度人が移住。19C後半6万人、ロシア革命でシベリア送り、第2次大戦でヒトラー支持でシベリア送り。白系ロシア。現在の人口の半分はウクライナ」。「ロシア史の原点:プーチンは正教大国ロシアの復権をテーマに失地回復の野望」「2008年、NATO参加の見送り。2014年スエーデンのような位置づけ(キッシンジャー)。現在東武では内戦が始まっている1.4万人が死亡」。
  • ウクライナと日本:ロシアのクリミヤ編入後の2014年2月の「ソチ五輪」に安倍総理が出席するなど黙認した。2016年、プーチンが山口に。2020年憲法改正で領土の割譲はしないとなった。現在、日本の化石燃料比率は85%。そのうちロシアからは6.5%。天然ガス、石炭は1割前後。ロシアへの制裁は日本にも影響がある。

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  • 日米関係史の深層:「マッカーサー」。抑圧者と解放者。「極端な人だった」。母への極端なコンプレックス。宣教師のような使命感。ドラマ化、カリズマ化を望む性癖。トルーマンによる解任。帰国後の公聴会での「日本人の精神年齢は12歳(アメリカは45歳)」で感謝決議、永久国賓待遇はなくなった。GHQ最高司令官は65歳から71歳まで。1952年の大統領選に意欲があったが、10歳年下のアイゼンハワーが当選。1964年に死去。マッカーサーメモリアル・墓地はヴァージニア州ノーフォークにある。
  • 日本:2つの問い。1「敗戦後100年経った2045年に米軍基地は存在するか?」地位協定の改定。独立国の自覚と意識。2「300万人に死者で獲得した日本の戦後民主主義は進化してるのか?」。戦後レジームからの脱却が必要。主体性の回復。

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夜:田原真人さん主宰の「言語ビッグバン」講座のZOOM説明会に参加。

自動翻訳。多言語会話。音声読み上げ。小説執筆。、、、、、。AIが爆発し言語の壁を突破しつつある。言語で分断された世界を変えるビッグバン前夜だ。サポーター、アシスタントとしてのAIで、人間のクリエイティビティが豊かになる未来がやってくる。

3月から計6回の講座を申し込んだ。

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ホームページ「図解ウェブ」の訪問者が、本日330万を超えた。18年間で6570日だから、一日平均500人の来訪者という計算

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今日のヒント 隈研吾

コロナ禍は、ハコが人間を少しも幸福にしないと言うことを教えてくれた。

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「名言との対話」2月20日左卜全「常道の芸では 先がしれてる されば 逆 遠き苦難の みちを求めん」

左 卜全(ひだり ぼくぜん、1894年明治27年〉2月20日- 1971年昭和46年〉5月26日)は、日本の俳優、オペラ歌手。享年77。

帝劇歌劇部のコーラスボーイなどをへて、新宿のムーランルージュにはいる。「私の芸はぶっ倒れそうになりながら絞り出たものであり、自分自身、芸の世界に入ってからというもの毎日が死以上の苦しみであった」と後に回想していた。 

戦後、映画界にデビューし、黒沢明監督の「七人の」「どん底」などに出演し、黒沢作品には欠かせない脇役となった。飄逸でとぼけた味のある役としてテレビや舞台でも活躍した。1970年にうたった「老人と子供のポルカ」は24万部の大ヒットとなった。

落合学(落合同人)のブログを読むと左卜全の虚像と実像がわかる。

芸名は江戸初期の伝説的彫刻職人・左甚五郎。室町末期の剣豪・塚原卜伝丹下左膳の「膳」。それらを合わせたものであるというが、定かではないそうだ。

妻の三ヶ島糸の書いた『夫・左卜全 奇人でけっこう』(文化出版局)の題字は森繁久彌である。この本の中で左卜全は「花屋の花には人間の欲がついている、美人には人の見垢がついている」「宇宙のあらゆること、小は糞をたれることから、無限の神秘まで、森羅万象、、」などと語っている。笠智衆と並ぶ老け役を持ち場とした喜劇俳優は虚の姿であった。実の姿は、哲学者、思想家、宗教家であった。

自宅にあった墓所の三ヶ島墓苑に移設され、跡地には「左卜全を偲ぶ会」の手により「常道の芸では 先がしれてる されば 逆 遠き苦難の みちを求めん」と記された碑と解説板が立てられている。 

左卜全という俳優の姿は、テレビでよくみた記憶がある。独特の存在感のある役者だったが、実像は世の中を厳しい眼で観察し、聞くに値する言葉を吐く、哲学者だったとは驚いた。渥美清という役者にも同じ匂いがする。人心をつかむ喜劇役者は、優れた目と耳と口を持っている。そうでなければ、人々の笑いをとることは難しいだろう。主演の2枚目の俳優よりも、喜劇役者、脇役に対する関心が深まった。

常道の芸ではなく、逆の苦難道を歩こうとした左卜全のことを知ったうえで、映画をもう一度、みてみたいものだ。