知研読書会の20回目ーー 私は平野啓一郎(小説家)の著作を紹介。

知研読書会の20回目。私は「現代と近未来」を書き続け、分人主義で一貫している平野啓一郎の著作を紹介しました。

以下は発表用のメモです。

以下。都築さんの総括メモ。
左巻健男編著『世界が驚く日本のすごい科学と技術』笠間署員(2024)
日本で発明された技術を歴史的に位置づけてみようと、左巻健男(『RikaTan(理科の探検)』誌編集長)+RikaTan委員有志の共同で取り組んだもの。第1章の古代~江戸では漆、藍染め、発酵食品など自然物の日本ならではの加工、法隆寺五重塔などの建築、江戸時代の華岡青洲宇田川榕庵など。第2章の明治~戦前では西洋の技術を取り入れ近代化を進める中でのイノベーション、池田菊苗、高峰譲吉など。第3章の戦後の昭和では、私たちの暮らしを大きく変えた全自動炊飯器、光ファイバーなど。第4章の平成~令和ではQRコード、非接触ICカードなど。
 ■谷合 稔『天気と気象がわかる83の疑問』
日々経験するいろいろな天気や気象の現象について、非常にわかりやすく、それぞれの事項について見開きで解説しています。「気象の基礎知識」「天気予報と天気図」「日本の気候」「気象現象」「気象の仕事」に分かれています。例えば「春一番って何ですか?」とか「虹はどうやってできるんですか?」「蜃気楼はどうやってできるんですか?」など。
■桜井政成『コミュニティーの幸福論』明石書店
10章から成っていて、最初の「社会の個人化とコミュニティーの幸せ」では、大きな物語の近代から、小さな物語のポストモダンへ。そこでどう人と関わればいいか。
日本人の未だ強く見られる文化性についても述べられています。日本人は人と調和したとき幸福観を得るが、これは助け助けられる関係にはマイナス。居場所を考えるのに、第一(自分の部屋)、第二(家庭や学校)でない第三の居場所(喫茶店など)が大切。助け合える幸せなコミュニティー、助けられる人が助ける関係。パッチワーク型コミュニティー参加は、分けられない個人がいろいろなコミュニティーに属する。
特筆すべきは、章ごとに見事に図解化して紹介されていたことでした。
■山口謡司・水元きもの『なんでもない一日の辞典 1日を1時間ごとに切り取った864のことばたち』
ふと見過ごしがちな一日の何気ない日常的な風景、ようす、生活を短いことばで綴っています。ほっとさせてくれます。1時間ごとに、扉にはオノマトベがちりばめられているのも特徴です。
平野啓一郎の著作
平野啓一郎は1975年生まれ。梅田望夫との対談『ウェブ人間論』や『本の読み方』『私とは何か「個人」から「分人」へ』といった評論もよいが、今回小説を続けて読んで、すばらしいと思った。AIで母をつくる『本心』、イラク戦争から3.11までが舞台の『マチネの終わりに』、2030年~2040年に火星に行く宇宙飛行で起こる現代や近未来の出来事や乗組員を描いた『ドーン』。また、23年かけて三島由紀夫研究をした成果である『三島由紀夫論』。
今回紹介された本は、現在の活動ー「代表的日本人」だったり「参加型社会」だったりーと結び付けることができました。自分に求める気持ちがあれば、どのようなジャンルの本も関心のアンテナにひっかかってくることを改めて知りました。

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笑福亭笑瓶 - 「カムカムエヴリバディ」大阪編にオダギリジョー、市川実日子、早乙女太一ら出演 [画像ギャラリー 8/9] - 映画ナタリー
「名言との対話」2月22日。笑福亭笑瓶「偉くなるよりも誰もが気楽に笑ってくれるようなポジションにいたいねん」
笑福亭 笑瓶(しょうふくてい しょうへい、1956年〈昭和31年〉11月7日- 2023年〈令和5年〉2月22日)は、日本落語家お笑いタレント司会者。享年66。
大阪府出身。大坂芸大卒。笑福亭鶴瓶に魅せられて1981年に鶴瓶の師匠である松鶴の口添えで弟子入りし、鶴瓶の付き人になる。ベッコウ色のプラスチックフレームの眼鏡をトレードマークにテレビやラジオで、玉置浩二高倉健畑正憲三木のり平柳生博などのものまねなどで、知名度を上げていく。風邪薬「コンタック」のコマーシャルは20年以上続いた。
2000年代以降は、師匠の鶴瓶が落語にめざめた、一も恩の落語会を催すようになり、落語の道にも入っていった。演目は自作の新作落語が中心。「横山大観」「ある日の六代目」「一日早い死神」「レトロミュージアム」などを口演した。
由緒のある笑福亭という屋号を重く感じていた。笑福亭で思い出すのは、松鶴(六代目)、仁鶴、鶴瓶、松之助、その松之助の弟子の明石家さんまなどである。
松鶴(六代目)は、桂文枝(五代目)、桂米朝(三代目)、桂春団治(三代目)と並び、「上方落語の四天王」と呼ばれた達人である。
笑福亭仁鶴「四角い仁鶴がまぁーるく収めまっせ」の口上で、NHK大阪放送局制作の法律バラエティ番組の元祖『バラエティー生活笑百科』の2代目相談室長として知られた。
笑福亭鶴瓶の公式サイト(つるべ,net)には「無学の会」というページがある。六代目松鶴の住居跡地に建てた寄席小屋で1999年から月1回、当日までゲストは秘密の会で、2024年1月現在で286回を数えている。ゲストのリストをみたが、ここ数年でも戸田恵子、古舘一郎、辛坊治郎、ヒコロヒー、具志堅用高、アンミカ、内村光良リリー・フランキーなどが出演している。これほどの人を招く力が現在の鶴瓶の人気を支えていることを知った。
笑福亭松之助多くの弟子に自身の本名にちなむ「明石家」の亭号を与えた。その一人が明石家さんまだ。実家が魚屋だったことから「さんま」になった。さんまが売れ出した頃、高座で必ず開口一番「売れているさんまの師匠の笑福亭松之助です」と言って笑わせた。
明石家さんまは、ビートたけしタモリと並ぶ「お笑いBIG3」の一人である。
鶴瓶の最初の弟子である 笑瓶は、2023年に家族と師匠に看取られて亡くなった。鶴瓶は「師弟関係というよりも、信頼のおける親友のようでした」と追悼している。「誰もが気楽に笑ってくれるようなポジション」にいたのだが、残念なことに早い死であった。