2018年のブログの本が届く。1000ページ。

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MyBooksというサービスを使って、ブログを自分用の本にするようになって、4年目を迎えた。写真もきれいで、きちんとした仕上がりなので、満足している。自分のための本、自分史などに向いている。ハードカバーの装丁で3冊で2万円ほど。ソフトカバーだとグンと安くなる。

2018年版は、ここ数年と同じく3分冊で、316P・357p・384pの、合計1057pとなった。1p1000字で400字詰原稿用紙2.5枚だから、写真も含めて全部で原稿用紙2500枚。単行本1冊は300枚とみて、8冊分はあることになる。テーマのあるものとしては、2016年から始めた「名言との対話」が継続中だが、テーマを決めて毎日書いていくといいかもしれない。読書日誌、人生100年時代、鳥の目エッセイ、、、、、。

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「名言との対話」2月28日。与那嶺要「30代後半ともなれば選手としての寿命がくる。勉強して、何か、資格を取ったほうがいい」

与那嶺 要(よなみね かなめ、本名: ウォレス・カナメ・ヨナミネ(Wallace Kaname Yonamine)、1925年6月24日 - 2011年2月28日)は、アメリカ合衆国ハワイ準州Territory of Hawaiiマウイ島生まれの元プロアメリカンフットボール選手、プロ野球選手外野手)・コーチ監督。父親は沖縄県、母親は広島県出身のハワイ移民日系2世日本IBM社長のポール与那嶺は息子。

1951年、読売ジャイアンツに入団。日本プロ野球の戦後初の外国人選手。第2期黄金時代を支えた名選手である。1番与那嶺、2番千葉茂は球界屈指のコンビであり、4番川上とは首位打者争いをした。通算打率3割1分1厘。首位打者3回。引退後は、中日、巨人、南海、西武、日本ハムで、コーチや監督をつとめた。1974年の中日監督時代には星野仙一投手を擁し大変ライバル・川上巨人のV10を阻止し、20年ぶりのリーグ優勝を果たした。1994年、日本プロ野球で活躍したアメリカ人としては初めて野球殿堂入り。2011年の「お別れの会」で、小学生時代にサインをもらった王貞治は「すべてを教えてくれ、野球人生が大きく変わった」、星野仙一は「私が『ウォーリーイズムを』を楽天で作っています」と挨拶した。この年、星野楽天東日本大震災による被災を越えて、田中将大投手を擁して日本一になっている。与那嶺は、走塁、スライディング、ドラッグバント、ダイビングキャッチの導入など、スペンサーとともに、ただ打って投げるという当時の日本プロ野球を近代野球に変身させた。野球を楽しんでいた少年時代の私も与那嶺の名前と活躍は覚えている。

与那嶺の父母の履歴をみて調べてみた。父は沖縄県、母は広島県出身のハワイ移民日系2世である。1868年の明治元年に日本からハワイへ向けて153名の移民がでた。1855年からの官約時代、1894年から1900年までの私約時代、1900年からの1907年の自由時代、1908年からの排日運動の関係での呼び寄せ時代となる。広島は耕地面積は狭く、江戸時代から出稼ぎが多かったこともあり、広島県人が数ではトップだった。沖縄でも1900年のハワイ移民26人から始まり、ハワイへの移民は多く、その数は広島に次いで2位である。ハワイ移民はサトウキビや砂糖生産のための労働者であった。少年時代の与那嶺要は家業のサトウキビ畑で働いていた。沖縄と広島からの移民の2世が要(ウォーリー)だった。その少年が、後に日本のプロ野球で、アメリカ人として大活躍するというストーリーだ。与那嶺要の息子は57歳の2015年から日本IBM社長をつとめているポール与那嶺である。「おまえが出産するのか。ふざけるんじゃないよ」。与那嶺要は試合のため遠征先にいた。その日は妻の出産予定日。米国人らしく、出産に立ち会うため東京に帰りたいと当時の水原茂監督に申し出たが、冒頭のように切り返された。あきらめて試合に集中していると、打席に入る直前、私が産まれたことを告げる場内アナウンスがあった。その時生まれた息子のポールは、「資格をとれ」、と何度も言われ、会計事務所KPMGから始まり、起業、コンサルタント業界での活躍、そして日本IBM社長に就任する。今回司与那嶺要と父母の息子のことを調べてみて、明治時代にハワイ移民として沖縄と広島からでた二人が結婚し、その息子が日本のプロ野球で活躍し、その息子が日本IBMの社長としてビジネス界で活躍する。この3代の物語は実に興味深い。ひとつの歴史である。

 

琉球国の滅亡とハワイ移民 (歴史文化ライブラリー)

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沖縄ハワイ移民一世の記録 (中公新書)

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