「令和の未来年表」から。文芸誌春秋6月号。河合雅司。(人生100年時代)
- 2019年:65歳以上28.1%。
- 2020年:女性の2人に1人が50歳以上。運送業のドライバーは11万人以上不足。
- 2021年:介護離職者が大量に発生。団塊ジュニア世代が50代に突入。
- 2022年:独居世帯が全体の3分の1を超える。ひとり暮らし社会が本格化。
- 2023年:企業の人件費がピークを迎え、経営を苦しめる。
- 2024年:3人に1人が65歳以上の超・高齢者大国へ。団塊世代が75歳以上。東京圏でも医療機関や介護施設が大きく不足。
- 2025年:認知症患者が700万人規模。
- 2027年:献血必要量が不足し、手術や治療への影響が懸念されるようになる。
- 2030年:百貨店も銀行も老人ホームも地方から消える。労働力人口の減と高齢化でサービス施設を維持できない。労働力人口5683万人。
- 2033年:3戸に1戸が空き家になる(2166万戸)
- 2035年:生涯未婚は、男性3人に1人、女性5人に1人。
- 2039年:多死社会となり、深刻な火葬場不足。
- 2040年:自治体の半数が消滅の危機。県庁所在地でも危ういところも。
- 2042年:高齢者人口が4000万人のピーク(2040年問題)。貧しい高齢者問題。団塊ジュニアもすべて高齢者。
- 2045年:東京圏でも限界集落がみられる。都民の3分の1が高齢者。
- 2060年:労働力人口3795万人まで減少。
- 2065年:総人口8808万人。2.5人に1人が高齢者。
- 2067年:出生数より100歳以上の高齢者が多くなる。
- 2117年:総人口5060万人。
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梅棹忠夫著作集第11巻「知の技術」を読破中。610pあり、480Pまで読み進んだ。232p以降の「知的生産の技術」研究会への期待、など梅棹先生が知研について語った記述がある。それは別途紹介することにする。最後の「コメント1」にも「知的生産の技術」研究会が登場していることを発見した。中牧弘充という文化人類学者の文章だ。以下。
「知的生産の技術」研究会が八木哲郎氏を代表として1970年に設立されている。そこでは毎月セミナーが開催され、『わたしの知的生産の技術』、さらに『コミュニケーションのための図解の技術』『短文の書き方』『根回しワーク』『上手な説得』『自己啓発の方法』などの単行本シリーズ「HOW TO 101」が刊行されている。
私の初の単著『コミュニケーションのための図解の技術』と、共著『自己啓発の方法』が記されていた。初めて知った。
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「名言との対話」5月15日。岸井成格「たるんじゃったな、みんな」
岸井 成格(きしい しげただ、1944年9月22日 - 2018年5月15日)は、日本の政治部記者。
慶應義塾大学卒業後、毎日新聞入社。ワシントン特派員を経て、1991年論説委員、政治部長、編集局次長、論説委員長、主筆、特別編集委員等を歴任。2016年3月までTBS「NEWS23」アンカー。TBS「サンデーモーニング」コメンテーター。
第2次安倍政権の特定秘密保護法案や安全保障関連法案などを批判する論陣を張った。2016年2月、放送局に対する停波命令の可能性に言及した高市早苗総務大臣の「電波停止」発言には、田原総一朗氏ら他のジャーナリストとともに抗議声明を発表した。この会見で「権力が強くなれば腐敗し、暴走するのが政治の鉄則。そうさせてはならないのがジャーナリストの役割だ」と、訴えている。
佐高信との対談『保守の知恵』では、「保守とは解決できないことを両者がどうにか平和りに共有し合って、事態を乗り越えていくということ」と語っている。慶應でゼミ同期の佐高信は、岸井は保守だったが、時代が右になって今では左だと言われていると講演で語っていたのを私も興味深く聞いたことがある。
岸井の著書『議員の品格』を読んだ。政治の劣化は、小選挙区制と一票の格差にあるとしている。そして有権者に側にも品格が求められると言い、選ばれた議員は国民の鏡であり、国民にも、そしてメディアにも品格がもとめられると述べている。
「NEWS23」アンカーとしての最後の出演となった放送で、岸井は次のように述べていた。「報道は変化に敏感であると同時に、やっぱり極端な見方に偏らないで、そして世の中や人間としての良識・常識を信じて、それを基本にする。そして何よりも真実を伝えて、権力を監視する。そういうジャーナリズムの姿勢を貫くとうことがますます重要になってきているなと感じています」。
「サンデーモーニング」の司会者・関口宏は見舞いの時の最後の言葉を紹介している。「何か言いたいことない」って聞いたら、一生懸命、彼は声に出そうとして、「たるんじゃったな、みんな」。
岸井成格の遺言どおり、政界も、経済界も、官界も、学界も、メディア界も、すべてにおいて、「たるみ」があると感じる時代になった。 令和時代、日本はどのような時代になるだろうか。