剣山を思いつく力で日本の未来を築く---リレー講座最終回は寺島学長

k-hisatune2009-07-09

リレー講座の最終回は、監修者の寺島学長。

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  • 9・11以降の米軍兵士の死者はついに5000人を突破。イラク人死者は10万人以上となった。
  • 09年1−5月での日本の貿易構造。米国13.5%、中国20%超、大中華圏29.8%(30%へ)、アジア48.5%(50%へ)、ユーラシア72.9%(4分の3へ)
  • 上海協力機構(SCO)(中国・ロシア・中央アジア)は、26.0%。インド、イラン、パキスタン、セイロンもオブザーバー参加。半米同盟?
  • オバマ大統領は、フランクリン・ルーズベルトニューディール)か、カーターか(ベトナムシンドローム)?
  • イタリアサミットでは、日本の威風・品格が問われている。国際連帯税構造などしくみづくりに欠けている。
  • 日本創生へのシナリオは、実態性への回帰(技術力と産業力)と自律性への志向(自分の力で切り開いていく)。
  • 円高傾向にみられるように日本への評価は相対的に高まってきている。
  • 2010年に中国経済は日本を抜くが、中国は下請け経済。日本には世界に冠たるブランドが多数ある。
  • しかし、日本にはガバナンスが欠けている。
  • 今後、日本の政治は一段と混迷するだろう。経済を中心に力を入れるべき。
  • 問題は、エネルギー(中東依存9割)・食糧(自給率40%)・資源(資源小国)。
  • エネルギーには、10年・20年という長い時間と兆円規模のお金がかかる
  • 食糧自給率は、10年以内に50%、長期的は70%に高めなければならない。先進国で最も低いイギリスでも70数パーセント。
  • 日本の農業は、就業人口4%で65歳以上が6割。農業生産法人(すでに1万を超えた株式会社)と先端技術の注入(食の再生には保冷・保存などの技術が必要)がポイントになる。
  • 食の再生には、都会と田舎の呼応関係である2地域居住が必要。
  • 都心回帰現象。都会と田舎の往復。団塊世代は部分的に農業生産法人を手伝える(経理・マーケティング)。多摩ニュータウン
  • 日本の食料品(付加価値が高い)輸出は5078億円。すぐに1兆円規模になる。
  • 資源小国という固定観念からの脱却。日本は世界6位の領海を持つ海洋国家。
  • 再び資源高時代になる。財政出動、金融緩和、マネーゲームへ。現在の人口67億は2050年には92億人になる。
  • 超党派議員立法政権交代に関係なくすすむ)で海洋基本法宇宙基本法が制定された。
  • 日本付近の有望海底熱床11か所。探査技術と採鉱技術が重要。
  • 準天頂衛星を4発打ち上げる。7発あればほとんど誤差はなくなる。米国のGPSは誤差がある。
  • カーナビは米国のGPS。つなぐことはつながれることである。情報の管理高地を高くとる。
  • エンジアリング力・構想力が重要。要素を組み合わせて全体化し、問題を解決する力。
  • 自動車以降のプロダクトサイクルの創出。プラッットフォーム型産業。中枢は宇宙航空産業(裾野に巨大なシナジー効果)(中型JET旅客機)
  • 日本には人材、資金など個別要素はすべて揃っている。束ねて全体最適する構想力が欠如。花はすべてあるのに剣山を思いつく力がない。
  • アメリカは逆で剣山しかない。
  • 日本の未来をエンジアリング力で取り戻す。
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09時:学長室ミーティング
11時:ホームページ打合せ
12時:学長にブリーフィング
14時:知研の八木さん、秋田さんと打合せ
15時:リレー講座
16時:ホームゼミ
18時半:インターゼミ東鳴子チームと打合せ