「AIのべりすとα2.0」を試す。

深呼吸学部で紹介のあった「AIのべりすとα2.0」を使って、本日訪問した世田谷文学館の「描く人 谷口ジロー展」のメモを書いてみました。

AIが書いてきた文章はその都度、少し私の方で修正をほどこしていますが、なんとかつじつまが合っている感じはします。数行ごとに、私とAIが交互に書いていくという仕掛になっています。

一から自分で文章をつくるのでなく、文章が途中で終わっていることもあり、AIから誘い水がくるので、それに応じて書いていくから、敷居が高くない感じがします。文章を書く際にある緊張感は薄らいで、気が楽なのはいいですね。

架空の物語なら奔放にどこまでも走ってもいいのでしょうが、実在の人物を語るのはやや無理があるかもしれません。「AIのべりすと」は文字通り、小説家。次は短編小説にトライしてみようか。

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Using "AI no Berisuto Alpha 2.0", which was introduced in the Deep Breathing section, I wrote some notes on the Setagaya Museum of Literature's "Jiro Taniguchi: The Artist" exhibition that I visited today.

I made a few corrections to the AI's text each time, but it seemed to make sense somehow. Every few lines, the AI and I take turns writing the text.

I don't have to make up sentences from scratch, but sometimes I end up in the middle of a sentence, and the AI invites me to write in response, so it doesn't feel too difficult. The tension that exists in writing is diminished, and it's nice to feel at ease.

If it were a fictional story, you could run wild and go as far as you wanted, but telling the story of a real person might be a bit overwhelming. "AI no Berisuto" is literally a novelist. Let's try a short story next.

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世田谷文学館で昨日から始まった「谷口ジロー」展を見てきました。谷口は知る人ぞ知る、漫画界の世界的なレジェンドです。帰りに「坊っちゃん」という5巻のうちの1巻を買ってみました。漱石から始まり、鴎外を経て、最後は漱石で終わる明治という時代を主人公にした作品です。

夏目漱石は、中学から大学にかけて読んだので、わりと馴染みがあるのですが、この谷口ジローさんの漫画の作品は知りませんでした。

谷口さんの描く絵は、とても懐かしい感じがしました。漫画のキャラクターにはありそうでなかった、ちょっとユーモラスな表情や仕草。そして、なんといっても、そのストーリー性! 登場人物がみんな生き生きとしていて、感情移入しやすく、それでいて、この時代の著名人がたくさん現れて、漱石と関係を持っていることがわかります。

2巻は森鴎外の物語です。「夏目金之助君が小説をかいた」、自分もやってみるか。漱石の「三四郎」に刺激を受けて鴎外が書いたのが「青年」でした。こんなふうにして、谷口ジローの漫画の世界に引き込まれていきました。

坊っちゃん」は、絵の中に物語が隠されていて、それが読み取れるようになっているます。谷口独特の手法です。

谷口ジローの絵の特徴は、背景に手を抜かないことです。静謐ですが、リアルな感じがとてもいい。
ヨーロッパ、とくにフランスで人気が高い漫画家で、後にも先にも、似た人は現れませんでした。映画監督の小津安二郎が歴代の日本の監督の中で、世界からは一番だと認められていますが、それと同じ匂いが谷口ジローの漫画にはあります。谷口ジローのインタビュー本も買いました。表紙の本人の写真がとても魅力的です。

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名言との対話」10月17日。アーサー・ミラー「一生働きつづけてこの家の支払いをすませ、やっと自分のものいなると、誰も住む者はいないんだな」。

アーサー・アッシャー・ミラー(Arthur Asher Miller, 1915年10月17日 - 2005年2月10日)は、アメリカ合衆国の劇作家。

ニューヨーク生まれ。ミシガン大学在学中、戯曲で賞をとる。1947年「みんな我が子」でニューヨーク劇評家賞を受賞。1949年「セールスマンの死」でニューヨーク劇評家賞、ピュリッツアー賞などを受賞し、一躍世界的劇作家となる。その後、「るつぼ」(1953年)、ピューリッツァー賞受賞作「橋からの眺め」(1955年)などを発表。

他に「ビシーでのできごと」、「代価」、「悲劇と平凡人」などがあり、時空間の工作という舞台技巧を駆使する実験的劇作家でもあった。

私生活ではマリリン・モンローと結婚し、そして離婚したことで話題になっている。

代表作の『セールスマンの死』(ハヤカワ演劇文庫)を読んだ。

敏腕セールスマンで鳴らしたウイリー・ローマンも、得意先の知り合いが引退し、成績が上がらない。帰宅して妻から聞かされるのは、家のローンと保険、車の修理費の請求だ。前途洋々だった息子も定職につかずこの先どうしたものか。夢に破れて、すべてに行き詰まった男が選んだ道とは、、、。

主人公(ウイリー)

  • 一生働きつづけてこの家の支払いをすませ、やっと自分のものいなると、誰も住む者はいないんだな。
  • 人に好かれれば、困ることはない。たとえば、わしだ。
  • 大物なんだぞ、おれは!
  • 一生に一度でいいから、こわれないうちに払いきって、ちゃんと自分のものしてみたいよ!これじゃいつも、ゴミ捨て場と競争しているようなもんだ!私が払い終わるころには。車はくたばる。冷蔵庫は狂ったようにベルトをすり減らす。ちゃんと時間をみはからってやがる。払いきったとたん、寿命がくるってしかけなんだ。
  • わたしは36年間、この会社のために働いたんだ、なのに、保険料をさえ払えないんだ!
  • ものをいうのは、顔がきくか、にっこり笑って相手をつかむか、です!つまりコネ、コネですよ!
  • 人間、生まれたからには、そのままでは死ねませんよ、何かを残さなくちゃね。

妻(リンダ)

  • なぜ、誰もが世界を征服しなけりゃならないの?
  • 家の最後の支払いは、今日すませました。今日ですよ。でも、もう住むひとはいない。、、、これで、自由になったのよ。、、、借りも、、、払いも、、、なくなってね、、、

息子(ビフ)

  • 二週間の休暇のために、一年五十週間を身を粉にして働くわけだ。
  • どうしてもつかめないんだよ。これという価値が。
  • おれは人の頭に立つような人間じゃないんだ。あんただってそうだ。足を棒にして歩く注文とりにすぎないんだ。とどのつまりは、ごみ箱にほうりこまれるのがおちさ!、、、おれは1時間1ドルの人間だ!
  • お父さんは、悪い夢を見ていたんだ。とんでもない見当ちがいの。

家族・仕事・老いなど現代人が直面する問題に斬新な手法で鋭く迫り、アメリカ演劇に新たな時代を確立した作品である。

だれのまわりにもいるような身近な姿、使い捨てのセールスマン群、を的確にしかも冷ややかに、距離感をもって描いている。アメリカンドリームが持つ問題を指摘した作品だ。

この作品は、発表当時の1949年以外に、3回のリバイバルがあった。1975年、1984年、1999年である。主人公のウイリーというセールスマンが吐く道徳と虚勢と本音が入り混じった言葉には誰もが胸を打たれるはずだ。劇場街はアーサー・ミラー通りと呼ばれているほどの影響があった作品である。アーサー・ミラーの指摘した現代人が抱える問題は今も生きている。