世田谷文学館で始まった人気の絵本作家「ヨシタケシンスケ」展。

世田谷文学館で始まった「ヨシタケシンスケ」展。人気のある絵本作家らしいが、私は知らなかった。会場は絵本やイラスト好きの女性が多くにぎわっていました。


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1973年、神奈川県生まれ。筑波大学大学院芸術研究科総合造コース卒業。

絵本作家になるまでの展示があった。

ヨチヨチ時代「こわいものばっかりかもしれない」

小学校時代「大人になったら大工さんとかいいかもしれあい」

中・高生時代「将来、犯罪者になるかもしれない」

大学時代「でも、楽しいのは今だけかもしれない」

サラリーマン時代「社会人はむりかもしれない」

美術屋さん・イラストレーター時代「この仕事、向いているかもしれない」

絵本作家時代「「できないこと」は役に立つかもしれない」

そして、今「そもそも、ものは言いようかもしれない」

2013年『りんごかもしれない』で産経児童文学出版文化賞美術賞以降、7度にわたりMOE絵本屋さん大賞を受賞。2019年にはニューヨーク・タイムス最優秀絵本賞を受賞。

ヨシタケシンスケ『ものは言いよう』(MOE編集部編)を購入した。この本を読んだあとに、詳細を記す予定。

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午前:本日のズームでの打ち合わせで、図解ウェブの10数年ぶりの大型改変のコンセプトづくりがほぼ終了。1-2カ月かけて細部を作り込むことになる。6月までにはお目見えしたい。

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「名言との対話」4月12日。井上日召「一人一殺」

井上 日召(いのうえ にっしょう、1886年4月12日 - 1967年3月4日)は、日本の宗教家、政治運動家、テロリスト。 

群馬県生まれ。井上は、何事も突きつめていく。儒教キリスト教禅宗などを遍歴し、最後は日蓮に傾倒していく。早稲田大学を中退し、東洋協会専門学校(後の拓殖大学)で学ぶ。

中島岳志血盟団事件』(文芸春秋)を読了。血盟団事件のことは歴史の授業で聞いたことはあるが、今回その背景と首謀者と率いる集団のことがようやくわかった。

井上は数々の神秘体験に襲われる。天地は一体である。万物は同根である。すべての存在に意味がある。使命がある。世界は有機的に機能している。宇宙は絶対調和という自己実顕に向かって進んでいる。正義とは大衆の幸福になり。、、、

本名の昭について、日と召に分解できることから「お日様がお召しになる、ということだよ」と教えられ、日召を名乗るようになり、自分に与えらえた使命を自覚する。

血盟団事件とは、日蓮宗僧侶の井上日召に感化された若者たちが起こした連続テロ事件である。元大蔵大臣の井上淳之介、三井財閥総帥の団琢磨を暗殺した。血盟とは血のつながりのある同盟である。宗教的自己犠牲によるテロの実行という構想を持った集団でだった。

茨城県大洗の農村青年グループと、安岡正篤の金鶏学園の東京帝大・七生社グループがその中心となった。政党、財閥、特権階級が対象となった。財閥では三井、三菱、安田、住友などがターゲットとなった。1932年に、井上準之助団琢磨の暗殺に成功している。

このテロ事件は、後の捜査を免れた海軍将校が犬養首相らを襲った五・一五事件へつながっていく。その甘い量刑が二・二六事件を引き起こす。そして大東亜戦争へとつながっていった。合言葉は「一人一殺」であった。

井上が信奉した日蓮主義は現世そのものを浄土にしようとする日蓮の革命の思想である。同世代の宮沢賢治も来世での浄土を願う浄土宗と決別し日蓮主義者となっている。この日蓮主義は、現在の創価学会へとつながっている。

首謀者の井上と、実行者の小沼、菱沼には無期懲役の判決が下った。1940年特赦によって出獄。井上は1954年に年大日本護国団を結成し活動を行っていく。

著書の中島岳志は、閉塞状況の中にある現在の社会は、政治不信が拡大した1020年代以降の日本とあまりにも状況が似ているとしている。格差の拡大、政治不信の拡大にみえる閉塞状況の中にある現代日本を捉え直す重要な手がかりになると考え、5年にわたって調査し、このノンフィクションを書いた。

テロとは何か。暗殺によって偉大なる「破壊」が開始され、革命が始まる。自分を破壊する。その自分の体の上を他の人たちを渡していく。それがテロの思想だ。そのきっかけをつくるのが「一人一殺」の思想である。