知研読書会⑲。
毎回経験することだが、紹介された本が何らかの関係を持っている。本同士の関係を考察し、総合のキーワードを考えるのも楽しい。
読書会はこれくらいの人数(今回は6人)がいいのではないか。
いろいろなタイプの読書会もトライしてみよう。
今回の大くくりのテーマは「日本」と「科学」だった。
日本:江戸。日本料理。人生100年。動物と人間。
科学:江戸。客観性。人類学と考古学。
私自身の大発見は、自然科学、社会科学、人文科学の誕生の歴史という視点だ。人間の内部、人間と社会、人間社会と自然という広がり、という従来の視点に加えたい。こっちは、自然、社会、人間という順番。現在は脳と心が最先端テーマ。
さっそく本を注文:『日本料理の基礎技術』。『客観性の落とし穴』。
モンキードッグ 「犬猿の仲」はほんとうか。鵜飼の鵜 鳥が教えてくれた最高の死に方。耕す馬 野原のたんぽぽサラダ。盲導犬 自由とはビールを飲みにいく夜道。パリのニワトリ 世界との向き合い方を考える場所。動物たちは「働いて」いると思っているのだろうか?人に寄りそって、ただ暮らしているだけなのでは?後の意見交換で、日本のサル学は個体に名前を付けて識別するなど日本人と動物のユニークな関係について話が及びました。
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今日は、JAL時代の仲間の会「いさお会」の昼食会に出席予定だったが、京王線が停電でストップし、万事休す。皆に会えなかった。
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「名言との対話」1月25日。松岡享子「絵本の時代は、心を育てる時代です」
松岡 享子(まつおか きょうこ、1935年3月12日- 2022年1月25日)は、日本の図書館員、文学者(児童文学)、児童文学作家、翻訳家。学位はMaster(西ミシガン大学・1963年)。公益財団法人東京子ども図書館理事長、文化功労者。
兵庫県神戸市出身。神戸女学院大学、慶應義塾大学文学部図書館学科を卒業してアメリカに留学し図書館学をまなぶ。再度渡米し、昭和49年石井桃子らと東京子ども図書館を設立し、ボルチモア市立イーノック・プラット公共図書館の児童図書館で勤務。帰国後、大阪市立中央図書館の小中学生室に勤務。1967年、東京に子どものための「松の実文庫」を創設。英米児童文学の翻訳、創作、評論など多方面に活動する。財団法人東京子ども図書館理事長(初代)などを歴任した。創作に「おふろだいすき」、翻訳にボンド「パディントン」シリーズなどがある。
1969年サンケイ児童出版文化賞、1997年日本絵本賞翻訳絵本賞、1999年巌谷小波文芸賞をはじめとして受賞も多い。
著書は1968年の『くしゃみくしゃみの天のめぐみ』(福音館書店)から、2014年の『石井桃子のことば』(共著。新潮社)まで間断なく刊行している。また翻訳は1965年から2014年まで膨大な作品を世に出している。2015年には文化功労者に選ばれていることにも納得した。
『ほんのせかい こどものせかい』(文春文庫)を読んでみた。
・書物の国には国境があって、字が読めるとうパスポート持っていなければ、なかなか中には入れない
・ちょっと手を貸してやることは、書物の国の市民権をもつおとなたちみんなの義務
・読み聞かせを受ける子どもは、物語といっしょに、読み手のもつ、文学を味わいたのしむ能力をも、あわせて吸収することになります。
・物語といっしょに、さまざまのよいものが、子どもの心に流れこみます。
・幼児の時代は、絵でものを考える時代です。だから、絵本が必要になってくるのです。
・絵本の評価は、まず虚心に絵を読むことからはじめましょう。
この「名言との対話」では、意外なことに「絵本」についての仕事をした人を多く取り上げている。その過程で「絵本」の果たす役割を少しづつ考えてきた。またいくつかのイベントもみてきた。
「絵本の時代は、心を育てる時代です」と松岡享子は言う。絵本とは何か、絵本の意義はなにか、どうすれば子どもたちに絵本に親しんでもらえるか。そういうことがよくわかる本だ。絵本は、子どもたちの想像力を育てる働きがあり、そのことが子どもたちのものを見る目を育てる。そして人間として大事な「心」を育てる。多くの母親が絵本の選択に心を砕くのは、我が子の心を育むという神聖な使命を果たしているのだということを改めて思った。