『梅棹忠夫著作集』の全体像(構造と関係)
今日はZOOM越しでしたが、久しぶりに久恒さんのお話をお伺いし、本当に楽しかったです。いつもワクワクすることに取り組んでいる姿は、ずっと変わらないのですね。今から約30年前、久恒さんが上司だった時に、私の社会人としての基礎が出来上がった思っており、感謝でいっぱいです。あの時、出会えていなかったらと思うとなおさらです。
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「名言との対話2月8日。田勢康弘「自由民主党羽田派の離党による非自民連立政権が組織される」
田勢 康弘(たせ やすひろ、1944年10月8日 - 2023年2月8日)は、日本の政治ジャーナリスト。
満州国黒龍出身。立川高校から早稲田大学政経学部卒業後、日本経済新聞社に入社。政治部記者、ワシントン特派員、ワシントン支局長、政治部次長、編集委員、論説副主幹、コラムニストを歴任した。1990年代以降、積極的な言論活動を行う。1996年、日本記者クラブ賞を受賞。
2005年の衆院選より、『筑紫哲也NEWS23』(TBS)の選挙前予想スペシャルにてコメンテーターを務める。以降、『報道ステーション』(テレビ朝日)など他の番組でもコメンテーターを務めるようになった。早大雄弁部出身とは意外。2006年から2010年まで早大教授。
テレビや新聞などのメディアでよく姿を見かけた。仙台にみえた時には話を聞き、名刺を交換したことを思いだした。このジャーナリストは、政局予想には定評があった。
1990年代に「自由民主党羽田派の離党による非自民連立政権が組織される」などの政局予想小説『総理総務室の空耳』を匿名で書いている。
1993年に宮澤喜一内閣不信任案の採決で、自民党羽田派が賛成にまわり可決された。新生党と新党さきがけが誕生し自民党は分裂する騒ぎになった。総選挙では日本新党も誕生し、新党ブームが起こる。新生党の小沢一郎代表幹事は、社会党・新生党・日本新党・民社党・さきがけ・社民党・民生連の8党を糾合し、非自民非共産の細川護熙(日本新党党首)を首班とする連立政権を発足させる離れ業を演じた。
その予想が見事的中したことで話題となった。覆面作家黒河小太郎の正体が自分であったことを後に告白している。
2007年の参院選でも、他の予想が「民主党はやや不利」であったが「小沢民主の圧勝(自民39:民主56)」を予想した。実際の獲得議席は、自民37、民主60であったから、的中したと言ってよい。そして2008年には民主党政権が発足している。
こう見てくると田勢康弘の慧眼には驚くほかはない。とくに、非自民非共産の8党連立政権の誕生をに国民はあっと驚いたが、予測していたとは今回初めて知った。
田勢康弘が亡くなった2023年2月8日の前日には政治評論家の森田実も鬼籍に入っている。森田は1989年の参議院選挙で日本社会党が大勝したときに、「社会党の終りの始まりになる」と予測している。冷戦の終結により、社会党は衰退していく。この人も選挙での各党の獲得議席をあてる名人だった。2023年は、二人の政治評論家を失ったことになる。
政治評論家という職業がある。細川隆元、戸川猪佐武、伊藤昌哉、岩見隆夫、竹村健一などの顔が思い浮かぶ。権力との距離感のとり方など、難しい仕事だと思う。政治評論家の系譜も調べてみたい。