141004

九段サテライトでインターゼミ(社会工学研究会)。

  • 各班から夏休みのフィールドワーク報告。
  • 学長講話

    • 文献とフィールドワーク。本と現場。「百聞は一見に如かず」を超える。準備の深さが理解を深化させる。
    • 「飛鳥」で釜山へのフィールドワーク。ルノ・サムソンのジョイントベンチャーを見て来た。50万坪の大工場。「アセンブリーショップ」(部品組み立て工場)。日産の対米輸出車SUVを製造。韓米FTAで関税は25%少なく輸出に有利。人件費は仏100、九州130、釜山67−80で安い。20%は利益が大きい。いまや車生産はモジュール化しつつあり、部品をあるデザインのもとに組み立てるまでになった。日本からは基幹部品だけ輸入し、他の部品の品質は韓国でもまったく問題がない。だから各メーカのバッジ(マーク)をつけた車はすべて製造可能。企業は政治に関係なく、グローバルに展開している。「液体はひもでは縛れない」。
  • 次の「脳力のレッスン」はこの夏の中東・欧州のフィールドワークの報告のようなものだ。イスラムの台頭。1500万人のイスラムの欧州。砂上の楼閣ともいうべき湾岸諸国の隆盛と欧州の抑圧されたイスラムという二重構造。イスラム国(ISIS)には81か国の国籍の兵士が終結。彼らが本国に戻ると仮定するとテロが世界に拡散していく。欧州の引いた国境が崩れつつある。
    • 安易にイスラム国に対峙する陣営に加担すると、攻撃の手は日本に及ぶことになるかもしれない。日本はキリスト教イスラム教の対立、イスラエルパレスチナの対立、どちらにも中立でいられるユニークな立位置にある。中東に対して武器輸出もしていないし領土的な問題もない。技術を持った先進国というイメージで尊敬されている。適切な距離感をとれる位置にある。空爆でこの問題は解決しないという、賢く深く高いメッセージを発するべきだ。重みと構えを世界に見せるべきだ。50年無事故の新幹線もセキュリティチェックもないのも不思議。
    • アメリカの失業率は5.9%まで下がった。金融引き締め、金利上昇を見越したドル高の流れ。今の日本の金融政策(毎月7兆円の投入。累積は120兆)は抱腹絶倒の笑い話と将来言われるだろ。またリーマンショックがくる。悪知恵の資本主義、オレオレ詐欺の手口という金融ビジネスモデル。ビッグデータで武装した金融。1万分の1秒で先回りする仕掛け(ハイクエンシートレード)。究極のマネーゲームへ、。ITで武装した金融界。濡れ手で粟のビジネスモデル。格差と貧困の拡大。こういったものを制御すべき。
    • 丸山真男本居宣長、、、。17世紀オランダ論と並走しているのがインターゼミ。「若き日本の肖像」を読み込んでメモをつくる。毒くわば皿まで。
  • 中庭先生と社会人を取り込んだ大学のビジネスモデルの話。次に取り組むべき大きなテーマ。
  • 樋口先生:クラシック音楽の夕べ