『幸福塾』:「新・代表的日本人」シリーズ:今回は「切磋する敵、琢磨する友」のライバル編。

「幸福塾」の「新・代表的日本人」シリーズの「切磋する敵、琢磨する友」の1回目。「ライバル」がテーマ。

以下、塾生の学び。

  • 久恒先生、みなさま、本日もありがとうございました。今回はテーマ『新・代表的日本人』の第3回「切磋する敵、琢磨する友」でした。紹介いただいた人物は、大相撲力士の大鵬柏戸プロ野球選手の長嶋茂雄王貞治、小説家の夏目漱石森鴎外川端康成三島由紀夫ノーベル賞を受賞した物理学者の朝永振一郎湯川秀樹文化勲章を受章した小説家の舟橋聖一丹羽文雄、同じく画家の竹内栖鳳横山大観など、国民の多くが知っている大変有名な方ばかりでした。 この中で特に印象に残ったのは、柏鵬時代を築いた力士のお二人のことで、当時の子どもたちが好きなものの代表として「巨人・大鵬・卵焼き」があり、ライバルの柏戸の方には「阪神(大洋)・柏戸・目玉焼き」というのがあったということ。「巨人・・・」は知ってましたが、「阪神・・・」の方は初耳でしたので、対比のユニークさに思わず苦笑いしてしまいました。一方、現時点(令和の時代)でこれらの事例に匹敵するような有名人は誰だろうかと考えたところ、すぐ思い浮かびませんでした。国民の誰もが知っている凄い人と言えば、プロ野球大谷翔平選手や将棋の藤井総太8冠のような、好敵手と2人で切磋琢磨しながら成長した訳ではなく、単体で多大な努力をした結果、突出して大活躍しているというパターンが多いように思いました。多様性が求められ、認められる時代だからこそ、これまでと違った取り組み方が活きてくるのかもしれません。誰とつながるか、どのようにつながるか、時代とともに進化しているようです。次回もライバルの続きだそうですから、どんなつながりがあったのか、興味が湧いてきました。楽しみにしていますので、よろしくお願いいたします。
  • 本日もありがとうございました。よく知られているライバル、意外なライバル、たいへん面白かったです。今日紹介された中では、北大路魯山人川喜田半泥子については名前を聞いたことがある程度でしたが一番興味深かったです。偉人もそうだし、私たちの個人史の中でもライバル関係にあった相手はいましたよね。ライバルの存在により、もっと向上しよう、あいつには負けたくないという気持ちが働くのは確かです。互いにライバルとは思わなくてもマスコミはじめ世間がライバルと見て、それで人気が沸騰することもあります。NHKの朝ドラ「ブギウギ」で笠置シヅ子淡谷のり子芸能雑誌記者がライバルに仕立てて記事を書くという場面がありました。むき出しの敵意をもったライバル関係もありますね。自民党の総裁選など典型的な例です。今日挙げられたライバル関係をはじめ、互いの向上に資するライバル関係に共通するのは「互いへのリスペクト」ではないかと思います。次回も続くということで、楽しみです。
     
    • 本日もありがとうございました。まず、「ほんまる」の棚を確保されたお話。神保町へ立ち寄ってみたいと思います。すてきな棚にできればよいなと思います。佐藤可士和さんデザインのほんまるは、見るのも楽しみです。講義の方は、切磋琢磨してきたライバルに注目した方たちのお話を聞きました。たくさんのライバルたちをご紹介いただいて、これまで幾度もお話を伺っているような気がしますが、ライバルとして二人並べてお話を聞くと、また違った側面で、性格も浮かび上がってきて面白かったです。だいたい天才肌と秀才肌、の組み合わせが多いように思います。天才だけど陰で努力されている方ばかりで、ライバルがいてこそだと思います。他を認め自分も努力し高めることが大切だと改めて思いました。白洲次郎白洲正子、二人はライバルだったのかどうかは分かりませんが、武相荘を訪れたとき、楽しく暮らしていたように見えました。図解塾の日本文化の白洲正子のコラム、実際に見ると、様子がとても分かりやすいと思います。武相荘、また訪れてみようと思います。次回もライバルのお話。よろしくお願いいたします。
    • 久恒先生、皆様、おつかれさまです。本日、幸福塾。先ずは恒例の久恒先生ブログ紹介から。①神田神保町シェア書店「ほんまる」、直木賞作家今村省吾氏の手により4月27日にオープン予定、久恒・橘川両先生は店舗の1階、深呼吸学部の田原さんは地階に、夫々棚を確保済との事。「今、本屋が潰れている」というニュースの中、書店のメッカとして有名なその街で「革命の予感」、ワクワク致します。(この後はすべて「名言との対話」から)②「大林信彦」(おおばやし のぶひこ 1938-2020 広島県尾道市出身 映画監督)、元々医者志望、途中から映画制作の道へ、自主映画⇒TVCM⇒ホラー⇒尾道3部作、独特なキャリヤ、「映像の魔術師」と呼ばれた。かの有名CMで氏が手掛けた作品多数とか。これはいつか深掘りしたい。『第2の黒沢にはならない、第1の大林になる』…オリジナリティを重んずる孤高のプライド、憧れます。③「三國廉太郎」(みくに れんたろう 1923-2013 群馬県太田市出身 俳優)  戦後、木下啓介作品へ出演した際の役名がそのまま芸名になった。『演じる事が生き甲斐、名優と言われたらおしまい』、嗚呼…スーさん。第2釣りバカ日誌の構想:西田敏行演ずる「浜ちゃん」は今や鈴木建設の社長で相変わらずの釣り三昧、ある日呑み屋で出会った「サトー」(演:佐藤浩市)は鈴木建設のエンジニア、アフリカ某国の石油プラント事業が内戦でとん挫し失意のまま帰国。抜け殻の様な彼を励ます浜ちゃん、ある時釣りに誘いいつしか常連に(もちろん身分は秘密)。ある日元気を取り戻したサトーが浜ちゃんに尋ねる。「あんた、どうしてそんなに親切にしてくれるの?」、浜ちゃんが答える「昔世話になった人が居てさー、似てるんだよ、あんたに…」、アッ、これはあくまで当方のフィクションです、悪しからず。④「田村正和」(たむら まさかず 1943-2021 京都市出身 俳優)ご存じバンツマの3男『俳優は白いキャンバスであるべき』…幅広い役柄を演じたマルチな俳優、一方で私生活は秘密を通す完璧主義、頭が下がります。⑤「モンキーパンチ」(本名かとう かずひこ 1937-2019 北海道厚岸郡出身漫画家)お馴染みルパン3世は代表作、2003年より東京工科大学大学院に学びその後大学で教鞭をとった、2足目のわらじ。『乾いた手拭いを絞る…これが勝負』…当方も社業で散々仕込まれました。「無い袖振るのがエンジニアだ!」って。氏の漫画で描かれた「ワルサーP38」や「メルセデスSSK」といったメカニズムのリアルさがとても印象的で、「技術好き」なお人柄がしのばれました。⑥「小池滋」(こいけ しげる 1931-2023 東京都出身 英文学者) 「余はいかにして鉄道愛好家になりしか」…内村鑑三著作のタイトルをパクるカッコ良さ、1997年刊の自伝のタイトル。本業に並び英国鉄道史研究でも名高い、JR東日本の「鉄道博物館」開業の10年も前の著作で鉄道車両保全を訴えた先見の明、サスガです。⑦「白川義員」(しらかわ よしかず 1957-2022 愛媛県出身 写真家) 『私の仕事はどれも歴史上類を見ない撮影』、中国、アメリカ、ヒマラヤ、南極…恐るべき行動力、撮影の苦労5%、現場に立つまでの苦労95%、ココでも出た!『段取りが全てを決する』。…さて、ようやく本題。前回まで2回にわたる『仰ぎ見る師匠』レクチュアに続き、今回からのテーマは『ライバル』。1) 『栃錦若乃花』 ☞トチワカ。栃錦春日野親方、理事長、両国国技館を作った、若乃花は次代の理事長、土俵の鬼、若貴のおじ。「力士は紳士たれ、礼節をわきまえろ」…現在相撲界の基礎。2)『柏戸大鵬』☞ハクホウ。ともに圧倒的な強さ、「巨人・大鵬・卵焼き」ちびっこのMy Favorite things。一方「阪神柏戸・目玉焼き」なるワードも有ったとか、ナンバー2繋がり。通好み、負けず嫌い体質…オレ、スキカモ…。3)『三原と水原』プロ野球、三原は早稲田、水原は慶応、互いに絶対負けないと誓う永遠のライバル、武蔵と小次郎。4) 『王、長嶋』プロ野球、ON時代のヒーロー、記録の王、記憶の長嶋。5) 桂と西園寺、桂園時代…明治大正の総理。6) 漱石と鴎外、本業は陸軍医、作家活動は夜、スミワケばっちり。7) 白洲次郎と正子、次郎、ケンブリッジ大学吉田茂のブレーン、GHQと対峙、マッカーサを叱った男、ネイティブスピーカーを手玉に取る英語力(英国仕込み)プリンシプル、一方正子は能・古美術研究、「巡礼とは自己発見の旅…」夫婦が互いの主義主張を認め合う、「大人の余裕」が垣間見え…憧れマス。8) 湯川秀樹朝永振一郎(ともながしんいちろう)、京大物理学科、湯川は天才、テーマをさっさと決めた。一方朝永はドイツへ活路を求め…、後年共にノーベル賞を受賞する。9)川端康成三島由紀夫、三島はノーベル賞を逃し家人にだけ悔しさを吐露したとか、後年両者共に自殺。三島も賞を取っていたなら二人とも生きる永らえる事が出来たか?。…今回もなかなかのボリウム、言葉のシャワーをたっぷりと浴びながら思ったことは、「切磋琢磨するライバル同士の互いを思う心」。互いを意識するから負けられないから、必死に技を磨く。相手が解ってくれているから心置きなく自分の課題に打ち込める。夫々タイプはあれど「掛けがえない相手の存在」というものが自らの成長に欠かせない。という存在意義を確認する事が出来た事が学びとなりました。さて、去る4月13日に東京南青山で催された「イコール創刊パーティ」は普段お目に掛かれないすごい人々との「リアル」な会合で非常に興奮したひとときを過ごす事が出来、大変有意義でした。当方は持参した東京新聞切り抜きの話題で、某社新聞現役記者様との談笑する機会が得られました。その際の図をご披露します。先日の大相撲春場所で新入幕優勝を果たした「尊富士関」の記事だったのですが、よく読むとそのわきに描かれた九重親方のコラムに俄然目が止まりました。「110年ぶりの快挙」を謳うその文頭では当時の出来事から始まる、子気味良い、コンパクトにまとまった文章から、「ただモノではない」気配を感じ調査。ご存じ「千代の富士」の愛弟子「千代大海」がその人で、生立ち~師匠との出会い~スピード出世~その後の親方・部屋継承と2世代にわたる「金のわらじ」のリレーのみならず、新聞コラム担当という『2足目』まで継承されていたという絆の強さを、「人生鳥観図」で表す事が出来ました。親方の華麗なプロフィールと強い絆を2ページに渡り図解致しましたのでup致します。併せてご覧いただけますと幸いです。有難うございました、次回も宜しくお願い致します。
  • 4月の幸福塾「代表的日本人」に参加させていただきました。久恒先生、皆様、ありがとうございました。今回の話題はライバルについてでしたが、とても参考になりました。特に、野球の巨人の長島茂雄さんと王貞治さんの話が印象的でした。お互いに切磋琢磨したからこそ歴史に残る素晴らしい記録を残した選手になったのだと思います。ライバルの話でよく耳にするのが、上杉謙信武田信玄に塩を送った話です。ライバルであっても、相手を思いやることが大切だと思います。いずれにしても、ライバルは成長のきっかけになると思います。これまであまり考えたことがなかったテーマでしたが、今回の話を通じて多くのことを学びました。 今後もこの学びを活かし、自分の成長に努めていきたいと思います。改めてありがとうございました。次回の代表的日本人にも期待しています。
  • 並び立ち、切磋琢磨できるライバルの存在について興味深く学ばせてもらいました。 ライバルという存在は、お互いが認めるものもあるでしょうし、周りが煽り本人達は否応なくライバルとされる場合もあるのかもしれません。これまでもスポーツ選手のライバル関係については見聞きしてきましたが、芸術、文学、研究などの分野でもライバル関係があることを知りました。特に朝永辰一郎という人物については名前程度しか知らなかったのですが、湯川がノーベル賞を取ったとき、朝永はドイツにて一報を聞いたというエピソードは人間らしいというか、面白いと思いました。大阪大学の湯川記念室のサイトにも、「ライバル・朝永辰一郎」という見出しがあり、湯川がノーベル賞を取った時には、師匠の仁科芳雄に「湯川をとっておけばよかった」と聞こえる様に言われたとのエピソードが掲載されており、叱咤激励も含めて周りからも意識させられる存在だったのでしょう。成功するまでは辛い事だけれども、それをバネにして成功に導ける人物だったからこそ、ライバルと評されるのではと感じました。大器晩成なんて言葉も、先に成功したライバルに対して、後から成功した者に使うのかもしれないと考えました。
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都築 功
 
 
 
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松本龍
 
 
 
 
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「名言との対話」4月17日。小池一夫「僕は80歳ですが、これからが自分が全盛期だと思っています」
小池 一夫(こいけ かずお、本名及び僧号: 俵谷 星舟〈たわらや せいしゅう〉、旧名: 譲〈たわらや ゆずる〉、作詞家としての別名: 東 文彦〈あずま ふみひこ〉1936年5月8日 - 2019年4月17日)は、日本漫画原作者小説家脚本家作詞家作家。享年82。
秋田県大仙市出身。中央大学法学部卒。時代小説家・山手樹一郎にまなび小説家を目指すが断念。その後、司法試験を受験するが3度失敗。さいとうたかをプロダクションをへて独立し、わずか数年で劇画界に一大勢力を築く。
1970年、「漫画アクション」連載の「子連れ狼」が大ヒットし、映画化、テレビ化された。アメリカにおける漫画ブームの先駆けとなった。1977年に小池一夫劇画村塾を設立するなど、新人の育成にも熱心だった。2000年に大阪芸大教授教授となり、ゼミで多くの漫画家を育てた。
世に出るまでゴルフ場、雀荘などに勤務したこと、また居合道、茶道にも詳しく、その雑学的知識が漫画に生きている。
小池一夫のキャラクター創造論ーー読者が「飽きない」キャラクターを生み出す方法』を読んでみた。
まずキャラクターから考える。名前、年齢、生い立ち、職業、家族、交友、好物、苦手、性格、夢、能力などを徹底的に考え抜く。主人公のオーラ、弱点を定める。そして敵役・ライバルのカリスマ性、欠点をなどを決める。キャラクターは一人では起たないのだ。主人公の夢が物語の行く先を決める。
ストーリーは事件など悪いことから始める。主人公は、「謎」を追う。脇役、引き回し役に物語の背景などを語らせる。
「主」(キャラクター)「謎」「技」(アイデア)「感」(感動・感情)が大事であり、「しゅめいぎかん」として覚えるといい。
この本の中で、「僕は80歳ですが、これからが自分が全盛期だと思っています」と強気の宣言をしている。
ところが小池一夫はそれから2年後に82歳で亡くなる。実年期まで疾走し熟年期の途中で倒れたのだ。今からが「全盛期」だとする心意気、気概がいい。