春学期の最終講義:学部「ビジネスコミュニケーション」、大学院「インサイトコミュニケーション」

 

「副学長日誌・志塾の風」170721

学部授業「ビジネスコミュニケーション」の最終回。最終レポートの課題は「日本の論点2017」(文藝春秋)の論文を図解すること。パワーポイントが望ましい。一つのテーマを一流の論客が書くいた難しい論文であるが、挑戦してもらっている。これができればどのようなものでもできるようになる。ガンバレ!

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  大学フットサル部の練習風景。福住監督の指導に耳を傾ける部員たち。2年連続全国大会3位。今年は日本一を期待したい。ガンバレ!

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夜は、品川の大学院の「インサイトコミュニケーション」の最終授業。

  • 今日が最終講義でしたが、これまでで感じたことは、図解でつかう頭はこれまで全く使ったことのない部分で、かなり苦しんだことと、まだ上手くは書けませんが、良い図解はすぐに理解でき、図解が足りないものには違和感を覚えるようになり、図解の見方は分かったのかなと思います。図解の上手な方は、経営層との話が早い。また整理が早く軸がぶれない。だから信頼される。なるほどと思いました。図解は、子どものときに学んでいたら、もっと勉強が楽しかったのに、と思いました。今日の講義が超お得だったのは、久恒先生の図解のDVDを見せていただけたこと。値段を見たら、なんと76,000円(税別)。Amazonで見たら、8万円超えてました。そんな高価なDVDを惜しげもなく全編放映くださいました。ご覧になれなかった方にちょっと紹介すると…。1.図解の心得3ヶ条  ①図解はキーワードのかたまり  ②大胆に、そして細心に  ③〇と→を使うだけで十分!2.テクニック  ①流れのある図解にすること  ②横長に書くなら…ここから先は、ぜひ図書館のDVDでご確認ください。『企画・プレゼンに活かす図解表現の技術』日経BPhttp://www.nikkeibpm.co.jp/item/649/649/index.html10年前の久恒先生が解説してくださいます。また、久恒先生の図解のラフスケッチの様子が見られます。私はこれが一番、印象的でした。どのように図解を始めていらっしゃるのか、こうした姿はなかなか見られないと思います。しかし、さすが久恒先生。最後のコンビニエンスストアの図解は、図自体はもちろん、言葉一つ一つが磨かれていて、図解の道のりは遠いな、とガッカリしつつ、また、その図解をベースにすると、なぜかどんどんアイデアがわいてきそうな不思議な感覚がありました。この図解は、一人で作られたのではなくチームで検討している中で磨かれていった、という制作中のエピソードも印象的でした。最後に、ざっくばらんにいろいろとお話ししてくださった中では、「評価」を「評判」に言い換えたエピソードが心に残っています。「顧客評価」「業務評価」…なんだか、絶対にバツを付けられて減点されるイメージが浮かびます。「お客様からの評判」「業務の評判」…なんだか、失敗してもプラスになることにチャレンジしたくなるイメージです。どちらの職場が楽しいか、比べるまでもありません。図解をしていると、言葉力も磨かれていくようです。先日、ある選挙候補者の方の演説を聞きました。急な立候補で、また性格のおっとりした方のようで、すごく良い人柄は伝わるのですが、公約に説得力がないのです。恐らく、公約を文章で覚えようとしたんだろうな、と思いました。図解して本質を見出して、言葉を磨けば、きっと一言でズバッと説得力のある言葉で伝えられるのではないか。図解は演説にも使えると思いました。前回の講義を業務で休んでしまったため、宿題をやれなかった私は、久恒先生の著書『団塊坊ちゃん青春記』のレビューが宿題ですね。私も山口大学時代、探検部に体験入部して洞窟にいくつか連れて行ってもらいましたので、読ませていただくのが楽しみです。今後も、図解の活動になんらか関われたらと思います。来月の未来フェスも成功をお祈りしております。久恒先生が意外にも学生時代は三日坊主だったと聞き、なんだか親近感がわきました。私にはどうしても継続できるものが見つからないのですが、と申し上げたら、「続けられるものを探すんじゃなく、まずは続けることですよ」とアドバイスしてくださいました。確かに。この講義は、久恒先生の鋭い解説も楽しみでしたが、他の方の図解の解説や意見も聞いていて楽しかったです。おお、そこに着目されたのか、とか、へえー、その図解、面白いし、分かりやすいなー、とか。自分の図解にいただくコメントもすごく勉強になりました。やはり、図解を勉強されるなら、独りで本を読むだけではダメで、誰かとワイワイ図解をやってみて、あれこれコメントしあうのが良いと思いました。久恒先生、多摩大学シンガポール校、楽しみにしております。お金持ちになったら、ぜひ遊びに行かせてください。また、世界のあちこちに図解でどてっ腹に風穴を開けちゃってください!春学期、本当にありがとうございました。ご一緒させていただいた皆さまにもお礼申し上げます。ありがとうございました。
  • 約四ヶ月間、先生、皆さま、お世話になりました。本日最終講、これまでの学びがさらに深まり、図解マスターとしての最初の一歩を踏み出せた気がします。ただ、やはり、キーワードの抽出、配置、そしてコピーライター並みの言葉の選び方等は難しく、とても奥の深い世界であることを目の当たりにしました。実際のビジネスの現場で活用できることが本当の勝負ですので、日々この新たに身に付けたOSをアップデートし続け、会社に風穴を開けられる人間、そして社会の問題を解決していける人間になりたいと思います。本当に有り難うございました。
  • 4か月間ありがとうございました。昨年受講した同期に「論文書くのに役立つから」と言われて受講を決めたのですが、受講してみて考えを分かりやすく図解でまとめてみようとする習慣はついてきたかと思います。論文作成はこれからですが、4か月間学んできたことをもとに分かりやすく論文をまとめていきたいと思います。
  • 講義ありがとうございました。授業では自身で描いた図解についてフィードバック頂けることが、自身の考え方の改善に繋がりますので大変勉強になります。
    また、様々なスキルは高度であればあるほど狭く限定された領域にのみ特化して適用可能なように感じておりますが、図解のスキルは幅広く活用できますので、これからも自己研鑽しつつ活用させて頂きます。また、秋学期の授業に参加できず恐縮ですが、図解アルチザンの取り組みに非常に興味を持っております。こちらのアップデートございましたらご一報頂けますと大変有り難いです。どうぞ宜しくお願いします。

 

「名言との対話」7月21日。宇沢弘文「制度は人間のためにあるものであって、人苑が制度の犠牲になっってはいけない」

宇沢(宇澤) 弘文(うざわ ひろふみ、1928年昭和3年)7月21日 - 2014年平成26年)9月18日[4])は、日本経済学者。専門は数理経済学東京大学教授。意思決定理論、二部門成長モデル、不均衡動学理論などで功績を認められた。文化勲章受章者。

宇沢弘文の代名詞であり話題になった社会的今共通資本とは、自然環境、社会的インフラ、制度資本の3つである。制度資本とは、教育、医療、金融、司法、行政などをさす。これらは市場原理にまかせてはいけない。人間の生存にかかわる重要な財産であり「社会的共通資本」として、他の「資本」とは別に管理・運営をしていくことがこれからの人類に共通の課題である、という考え方だ。以下、宇沢の考え方を述べる。
本の学校教育の現場の荒廃は、教育というもっとも大事な社会的共通資本を官僚的に管理したり、反社会的な考えにもとづいて粗末に取り扱ってきた結果として起こってきたものだ。このような論法で、経済学の碩学宇沢弘文は、以下、社会を切っていく。

・教育の役割は能力を育てることと人格的諸条件を身につけることだ。出発点は言語と数学。読み書き算盤。大学がビジネスマンという俗世界によって管理・運営されるようになってはいけない。

・農の営みは重要であり、農村は社会的共通資本と考えるべきである。専業農家への所得補償をすべきだ。

・経済を医療に合わせるのが社会的共通資本の考え方だ。日本は医療最適性と経営的最適性のかい離がある。独立採算の原則は妥当ではない。

宇沢は自動車の社会的費用についても言及している。「需要調整のために価格に社会的費用に見合う額を賦課金として上乗せする。公害と環境破壊に伴う社会的費用を計測すべきである」と主張した。また、成田空港問題シンポジウムを主催した隅谷調査団の団員として活動したり、地球的課題の実験村構想具体化検討委員会では座長を努めるなど、現実の問題解決にも尽力している。

「経済は人間のためにあるものであって,人間が経済の犠牲になってはいけない」をもじって制度と人間の関係を論じたが、人間の顔と心を持った経済学者宇沢弘文には共鳴する人が今なお多い。日本人は経済学の分野ではノーベル賞をもらった人は皆無だが、宇沢弘文はその候補だったらしい。