3月から4月にかけて読む必要のある書籍。「出力のために入力する」という読書スタイルに挑戦中。

3月から4月にかけて読む必要のある書籍。

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「出力のために入力する」と言いう読書スタイルへの挑戦。

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湘南国際村での研修の往復は、往路は自宅から逗子の湘南国際村まで小林先生、復路は三崎から自宅まで小西先生の車に便乗。往復とも1時間半ほど車内でじっくりと意見交換ができ、また改善のアイデアもたくさん出てよかった。研修の合間には、中村有一先生、中澤先生とは読書の話題で盛り上がった。附属高校の先生たちとも交流できた。

このブログを読んでいただいている飯田先生から、「名言との対話」は、だんだん弔辞のようになってきたとの感想をもらった。確かに、今年の「平成命日編」は、私自身との関係も書くようにしているから、本質をあててもらった感がある。

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「名言との対話」3月5日。納谷悟郎「ただ声を当てればいいと考えている声優が多すぎる。目の前に客がいると思っていない」

納谷 悟朗(なや ごろう1929年11月17日 - 2013年3月5日)は、日本俳優声優ナレーター舞台演出家

本人は声優の前に俳優であると称していたが、声優としての活動が多くの人の記憶に残っている。以下の出演をならべてみると、この人の声にずいぶんと世話になっていると感じる。

仮面ライダー』のショッカー首領のような悪役。『ウルトラマンA』のような正義のヒーロー。『宇宙戦艦ヤマト』ではヤマト艦長の沖田十三の声。声優ブームのきっかけになった。『クラッシャージョウ』では第三特別巡視隊司令重巡洋艦コルドバの艦長であるコワルスキー連合宇宙軍大佐。 、、、

洋画では、クラーク・ゲーブルチャールトン・ヘストンジョン・ウェインなど

の声を主に担当している。出演作は100本以上にのぼった。

ルパン三世』の銭形警部は42歳から81歳までの39年間演じた。納谷は「銭形はいつまでも歳を取らないけど、僕は年々歳を取っていくので、合わせるのが少し辛いですね」と語っている。声を聞くと年齢がわかると言われるように、声も年を取るのだ。それを技術で克服していたのだ。

 今では「声優」と呼ばれているが、以前は画の声の吹き替えの「アテレコ」に起用され、「アテ師」と呼ばれていた。また、番組ナレーションにも需要があった。リズムを区切るように喋るように特色を出した。後年この喋り方が「納谷節」と称されるようになった 

私も声優という職業を持つ人に出会ったことがある。著書『偉人の命日366名言集』の言葉を読んでもらって録音することになった時、5時間ほどつき合った。このとき、声の強弱、高低、息の出し方、スピードの緩急、、などのテクニックの高さに感銘を受けた。また、台本を間違いなく読むには、高い教養が必要であることも感じた。やはりプロは違うと思った。

この声優という仕事を草分けとして世間に広めたのが、納谷悟郎という人である。「ただ声を当てればよい」と考える声優の存在を納谷は憂いているのだが、その後輩の一人に接してみて感じたことは、職人的にその仕事を深掘りしている仕事師の存在があり、その憂いが届いているということである。先達の姿、声、残した言葉などを受け継いで、声優という職業が、ひとつのジャンルとして確立していると思った。