「市場と権力---改革に憑かれた経済学者の肖像」--竹中平蔵の評伝

「市場と権力---改革に憑かれた経済学者の肖像」(佐々木実)を読了。

市場と権力 「改革」に憑かれた経済学者の肖像

市場と権力 「改革」に憑かれた経済学者の肖像

小泉政権構造改革に突進し、第二次安倍政権で復活を目指す竹中平蔵という人物を分析した好著。
第12回新潮ドキュメント賞受賞作品。

「自分の思想と他人から受けついだ知識との区別に無神経」「人のものを取り込んでいく」仕掛け人・オルガナイザー・エディターとしての腕前」「シンクタンクという装置は、政治に近づくための手段であり、大きな報酬を受けるための収入源だった。」「税疑惑。、4年間住民税を払わなかった。」「自民党民主党の両方のブレーンを組織して、どちらに転んでも経済政策が自分の手に落ちるよう細工」、、、。

不良債権処理。

  • 三井住友銀行の大規模増資を行ったゴールドマンサックス。ゴールドマンサックスとの特異な契約。竹中の金融行政はゴールドマンサックスを日本に呼び込むことだった。
  • りそな銀行の経営破綻。繰延税金資産問題で監査法人を使って銀行を破綻させ、2兆円の公的資金投入。自民党への融資の増大がおこった。
  • 盟友・木村剛は論功行賞で新設の日本振興銀行を手に入れる。その銀行の破綻時に木村は自分自身の財産だけを守る。
  • 東京地検特捜部を使って、資料隠しという些細な理由でUFJ銀行を巨額赤字に追い込み、東京三菱銀行に吸収合併させ消滅させる。
  • りそな破綻で生じた利益は竹中グループで山わけされている。

郵政民営化

改革利権。

以下、登場人物。
佐貫利雄。井上宗迪。ケント・カルダー。榊原英資。長富祐一郎。宇沢弘文。高橋伸彰。鈴木和彦。植田和男。ローレンス・サマーズ。ジェフリー・サッスク。本間正明浜田宏一伊藤隆敏船橋洋一香西泰三。加藤寛加藤紘一藤田田笹川陽平。吉田和男。伊藤元重大田弘子堺屋太一中谷巌。竹内佐和子。樋口廣太郎。日下公人牛尾治朗中川秀直。リン・ウィリアムズ。ローラ・タイソン。鳩山由起夫島田晴雄八代尚宏北岡伸一。島聡。宮内義彦。リチャード・カップ。グレン・ハバード。木村剛岸博幸前田晃伸西川善文。川本裕子。歳川隆雄。高橋洋一ポール・クルーグマン村上世彰。三澤千代治。竹中宣雄。三木谷浩史南部靖之。、、、。

140419

インターゼミ(社会工学研究会)。

  • 学長と打ち合わせ:進め方・学生寮・「市場と権力」、、。
  • 自己紹介:諸橋先生・小林先生。大学院の遠藤、河内、朱さん。

  • 学長講話

    • 進化するインターゼミ
    • 課題解決力:全体知が必要
    • グループ学習:ヨコとタテの知識の吸収。これで解答力が決まる。持ち時間付きゲーム。「君はどう思うのか?」
    • 文献研究とフィールドワーク。勉強不足を感じる。凝縮し、統合し、スパークさせる。
    • 縁。寺島という男への好奇心。方法論、メソドロジーを鍛えよ。マンハイム、マックスウェーバー。裾野。
    • 2つのマップ。ヒューマンリレーション・マップとアセット・マップ。
    • 人的ネットワーク。深いネットワーク。影響力があるか。友達。困ったとき。本気。貢献力がベース。自分はごまかせない。進歩。駒を進める。志。
    • 金、資格、。。増えたか。努力できる才能。
    • 多摩学:ニュータウン、八王子千人同心、中里介山白洲次郎浦賀自由民権運動。物流と人流の変化。相模原のケーススタディ。多摩大総研・日本総研・自動車社会(経産省)・国交省・グーグルとアマゾン・多摩市・多摩信金
    • アジア:日本のアジア外交の掘り下げ。17世紀オランダ論。朝鮮通信使。長崎唐人屋敷。江戸時代の日中韓。歴史的視界。
    • サービス・エンターテイメント:湘南の学部。ホスピタリティマネジメント。観光立国。3000万人。IR(インテグレイテッド・リゾート)。
    • 地域:環境エネルギー班を吸収。復興・環境・エネルギー。東日本大震災から3年。

  • 今年は各班に広報担当者を指名し記録とPRに使いたい。教員は交代で時々休めるようにスケジュールを組むようにしたい。