倉木聡

いわずと知れた「北の国から」で富良野を全国に知らしめた脚本家、作家。

夜11時から宿泊したホテルの近くにある「So’s bar」に娘と出かける。

村上龍のRyu's Baをもじったネーミング。

森の中にたたずむ瀟洒な家が、そのバー。木と石でできた素敵なバー。

倉本聡は42歳のときにNHKと喧嘩をして富良野に住みはじめて現在は69歳。

このバー近くに住んでいてよく現れるそうだ。

このバーの一角に書斎を模した場所がある。小さな机、壁は石。その石の間に辞書や自身の本を置いてある。倉本聡は煙草を吸うらしく、石の壁のあちこちに内外で集めた煙草の箱を組み合わせてデザインしたものがかかっている。

山小屋風のバーの柱と梁に使われている木はカナダ産太い。止まり木で使われている一枚板の味のあるカウンターはカリンの木だそうだ。このカウンターからは大きな窓から白樺の林が見える。数組の男女が豊富な種類の中から選んだ酒の入ったグラスを静かに傾けている。

この一戸建ての素敵なバーは、40代はじめからこの地に暮らし始めた倉本聡という作家の美意識を象徴する作品だと感じた。