司馬遼太郎「台湾紀行」を紀行する

6月の台湾出張に備えて本を揃えている。
まず、司馬遼太郎街道をゆく」シリーズの「台湾紀行」(朝日文庫)を読了。
台湾を中心に大陸と日本、オランダなどとの関係がみえてくる司馬遼の名紀行だ。

街道をゆく 40 台湾紀行 (朝日文庫)

街道をゆく 40 台湾紀行 (朝日文庫)

この素晴らしい紀行は、膨大な読書の上に構築されている。司馬は正月から4月まで、毎日、台湾の本を読んでいる。
フォルモサとよばれたこの島の大航海時代の記録からオランダ時代、鄭成功時代、清朝のころの渡来民による西部平野の開拓、また斐漢民族についての考古学、文化人類学の本、さらには日本統治時代のこと、製糖業のこと、風俗誌、考古学の報告書、台北帝大に関する本、各中学校の同窓会誌、孫文伝、蒋介石伝、蒋経国伝、中華民国の到来とその戒厳令下のことども、また自費出版の自伝や手記のたぐいまで読んだ。」

司馬遼太郎の「台湾紀行」を紀行してみたいと思い、文中にでてくる本を注文した。これらを読んだ上で、台北、台中、台南、高雄などを巡ってみたい。さっそく、以下を注文した。

  • 楊威理「ある台湾知識人の悲劇---中国と日本のはざまで 葉盛吉伝」(岩波書店
  • 川上奈穂訳「蒋経国伝」(同成社)
  • 古川勝三「台湾を愛した日本人---嘉南大しゅうの父 八田與一の生涯」(青葉図書
  • 「都市の医師  浜野弥四郎」(水道産業新聞社)
  • 高木桂蔵「客家」(講談社現代新書
  • 「台湾監獄島」
  • 上沼八郎「伊沢修二」(吉川好文館)
  • 住信邦「鄭成功の母」(講談社サービスセンター)
  • 伊藤潔「台湾」(中公新書
  • 「台湾考古誌」(法政大学出版会)
  • 佐藤愛子「スニヨンの一生」(文藝春秋社)
  • 「証言 霧社事件」(草風缶
  • 呉濁流「泥寧に生きる」(社会思想社

台湾で馬英九総統と学生たちの対立が報道されている。それも関心をもってみていきたい。