「マリー・ローランサン」展(府中美術館)

府中美術館で「マリー・ローランサン」展が開催中だ。

マリーローランサン(1883−1956)は画塾で、ブラックやピカソと知り合、キュビスムの傾倒していく。
様々の視点からつかんだ分解されたものを、頭の中で組み立て再構成するという描き方がキュビスムだ。
複数の視点、視点を一点に固定しない。
立方体(キューブ)が積み重なっているように見えるのが特徴で、外縁の線が強く書かれている。
ストイックで緊張感が漂う。

詩人アポリネールと恋仲になるが、30歳の時にドイツ人男爵と結婚する。
夫との新婚旅行の間に第一次世界大戦が勃発し苦労が始まる。
しかしパリの画壇から離れることになり、自分のスタイルをつくることができた。
ゆるやかな曲線、丸みを帯びた形、柔らかく優しい色調。パステルカラー。輪郭を描かない手法。
こういうものは今までなかったものであり、好評をもって世間に受け入れられる。

ローランサンは舞台美術、室内装飾、挿絵なども手掛け、人気画家となる。
その特徴は「愛らしさ」の凝縮である。

三美神
お城の生活
接吻