読書、映画、テニス、山登り、ライフワーク。70代の理想の知的生活

「人的資源管理」の授業の中で、NPO法人知的生産の技術研究会の八木哲郎会長をお招きし講義をしてもらった。今年最後の授業。八木さんとのお付き合いはもう四半世紀を越えた。私の30代は八木さんから様々なチャンスをいただき、背伸びをしながらなんとかプロジェクトをこなしていった日々だった。若い時代に先輩からオポチュニティ(機会)をもらうことはこの上のない幸運である。先輩のもっとも大きな役割は若い人へのオポチュニティの提供だろう。


八木さんは、自身の自分史を誠実に語りながら学生たちに人生の教訓を提供してくれた。

最後に学生たちに書いてもらったアンケートによると、「好きなことに方位をとれ」と「明日のことを思いわずらうな」という二つの考えが感銘を与えたようだ。

八木さん自身がたまたま就職した会社での12年間の生活に悔いを持っていること、38歳でまず会社を辞めてみたら今までの鬱屈が晴れたこと、経済的には苦境になったが世界が一気に広がったこと、などを実感を込めて語ってくれた。会社を辞めるなどの転機にあたっては、よき配偶者の存在が大事であり、配偶者の選択の大切さもアドバイス。


終了後、NPO法人の方針や具体的な案件について打ち合わせを行い、夕方からは家内と一緒に泉ケ岳のふもとのスパにお連れして一緒に温泉を楽しんだ。その後、モンタナというログハウスのアメリカ料理店で大きなスペアリブを堪能する。


現在75歳の八木さんによれば、毎日本を読むこと、趣味の映画を観ること、毎週テニスをすること、月に一度は高尾山に登ること、年に一度は海外旅行にいくこと、ライフワークのキリスト教宣教師の研究を続けること、など現在は理想の生活だそうだ。