家族写真を街の写真館で撮るという習慣・文化

子どもの頃、祖父や祖母の時代の写真の貼ったアルバムを見ていて不思議に思ったことがあった。それは家族そろってのセピア色の写真がいくつもあったことである。何かあったら家族で写真館に行って写真を撮るという文化があったことに気がついて、父親に「うちも家族写真を撮ったらどうか」と提案したことがある。高校生の頃だったか。父は即座に「それはいい」と賛成して、それ以来実家では毎年、家族写真を撮っていた。その写真では、その時点での家族一人一人の健康状態、体の大きさ、そして兄弟の様子などがわかり、時間軸で並べてみると家族の歴史になっている。


父が倒れたりして、いつの間にかその習慣はなくなったが、その伝統はいまも生きていて、我が家は年賀状として親族や親しい友人に出すものには、旅行時になどに家族4人で写ったその年の写真を使うことにしている。言葉で家族の様子を伝えるより、家族の状況を理解してもらうのにいいので評判はいい。この我が家の習慣も長い歴史を刻んでいる。


今日は、息子の二十歳の成人の記念に近所の写真館で家族写真と本人の記念写真を撮った。前回は3年前の娘の二十歳の記念写真を撮った時だった。その時の写真が1年間その写真館に飾られているという話を聞いていたが、その大きな娘の写真をいただいた。


きちんとした写真館で写したものと、持っていたデジカメ2台でたくさんのスナップ写真を撮った。



少々高い買い物だが、家族の歴史を残すという意味では実は高くはないのかも知れない。それ以上の価値は確かにありそうだ。