今週の「週刊エコノミスト」で野田一夫先生のワイドインタビュー記事

先日宮城県東国原知事が宮崎県の日本最高齢の111歳の方に表彰状を渡している映像を見た。この人は1895年生まれというから、19世紀、20世紀、21世紀と、実に3世紀を生きているのかと感動した。
政治家の市川房枝1893年生まれ、俳優の大河内伝次郎と天下の木鐸安岡正篤実が1898年生まれだから、こういった人々と同世代がまだ生きているということになる。


さて、今週の週刊「エコノミスト」に宮城大学初代学長をつとめた野田一夫先生のインタビュー記事が載っている。「ワイドインタビュー 問答有用」というコーナーで「大学改革の先駆者」と紹介され、タイトルは「本気で大学を改革しなければ国家が衰亡する」で、全体で4ページの記事だが、80歳になってこういうインタビューがあるということは素晴らしい。

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大学全入時代を迎えて、大学改革が盛んに議論されている。半世紀近く前から大学改革に取り組み、多摩大学宮城大学の創設など、数々の実績を上げてきた野田一夫さんに貴重な経験談を聞いた。」

質問:戦後まもなく入学した東大で、大学改革を志されたとか。
野田:とんでもない。期待を抱いて入学した東大でしたが、休講が多く、講義内容は観念的で、教員はまともに話す能力もないという事実にあきれ果て、向学心を喪失。、、、

質問:傍目には、きわめて順調な人生を歩まれたようにみえますが。
野田:どうして、どうして。研究室に残って、大学の暗い雰囲気がますます嫌になりましたが、、、、

その後、立教大学での観光学科創立、多摩大学の創設、宮城大学の創立、そして大学改革全体に対する意見を激しく述べつつける。

「日本の大学はいまだに個性のない大学ばかりで、教員の過半数は、教育への情熱も大した研究実績もないくせに、うぬぼれだけが強い世間知らず。」
「いっそ大学設置基準を大幅に緩和して外国の一流大学を誘致し、最大限の運営の自由を与えてみてはどか。」

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この記事の中に、「宮城大学学長時代の1997年キャンパスレンジャーの学生たち」とうつった写真が出ている。懐かしい第一期生の面々の顔が識別できる。力丸萌樹君、松尾啓太君、渡辺一馬君、松浦君、、、、、、、。

この野田一夫先生のプロフィールをみていて気づくことだが、日本総合研究所初代所長、ニュービネス協議会初代理事長、多摩大学初代学長、宮城大学初代学長というように、ほとんどの肩書きに「初代」という言葉がついている。要するにシンクタンクや大学などを起業し続けてきたということである。今でも大学学長の要請があるというが、構想力の塊のような人物なのでまだまだ新しいメッセージを送り続けることだろう。

この10数年、ごく近くで接してきたが、「快男児」であることは間違いない。