午前授業。午後は大学戦略会議・大学運営会議。夜は広尾のイタリアン

「名言との対話」4月22日。大倉喜八郎

  • 「自分で働らいて儲けて、一寸儲ければ一寸だけ、一尺儲ければ一尺だけ、次第次第に大きくなるのがよいのです。」
    • ホテルオークラという超一流ホテルに名前を遺す大倉喜八郎(1837-1928年)は4月22日に逝去。
    • 大倉は毎日6時に出店し、深夜に帰るような仕事ぶりで、「三時間寝れば充分」と言っていたという。また、大倉の肉体的若さを証明する一番のものは、何といっても八十歳代に子供を二人も授かった事実だろう。そして長男の喜七郎という命名は喜八郎より一本たりないと意味でつけたとのは笑いを誘う。
    • 「予定より十パーセント安く仕上げて、その半分をお得意様に返し、残りを当社の利益にせよ。そうすればますますうまくいく」。この考え方が人をと事業を呼び、膨大な仕事量に結びついていく。
    • 大倉が足跡を残した会社や団体をあげてみよう。大成建設、大倉商事、ホテルオークラ東京電力東京ガス、帝国ホテル、新秋木工業、東海パルプ、日本化学工業、帝国繊維、東京製綱、リーガルコーポレーション、ニッピ、日清製粉サッポロビールアサヒビール日本興業銀行北海道拓殖銀行、帝国劇場、日本無線、千代田火災海上、、。東京経済大学関西大倉学園、大倉集古館、東京慈恵会、東京都養育院、済生会東京商工会議所、東京新潟県人会、、、。
    • 陽明学はすべての人に初めから備わっている良知を磨き続けること(「至良知」)が大切であるとする。そのために「事上練磨」を強調し、知行合一の思想となった。陽明学徒を自称していた大倉喜八郎は、惑わず、憂えず、目前の課題に取り組むという事上錬磨の精神で次第に大をなしたのである。