アフター・コロナ

梅棹忠夫著作集。日本研究=第7巻「日本研究」(日本文明論)+第19巻「日本文化研究」(日本文化論)。次はこの二つを料理する。

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次の企画は、「読書論」と「人生論」。

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「366名言集」:命日編。誕生日編。平成編。平成編2。戦後編。その次は、現代編。明治大正編。明治大正編2。近代編。近現代編。全10巻とすると、3660人か。

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・秘書とZOOMミーティング:リモート授業のシミュレーション。

・授業準備

・「全集」支援者のFBコミュニティを設置。ゆっくり進めよう。

・就職未来フェスのZOOMミーティング開催。石和田君を紹介。

・ヨガ1本

ウオーキング。Cocosで読書。

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「名言との対話」5月6日。佐藤春夫仕事は何をしてもよい。丈夫ですなおなよく働く子になってくれ。人に迷惑をかけない人になってくれ」

佐藤 春夫(さとう はるお、1892年明治25年)4月9日 - 1964年昭和39年)5月6日)は、近代日本詩人作家

医師である父・豊太郎は文芸にも造詣が深かった。故郷の和歌山県新宮には西村伊作ら先進的な文化人が活発に活動していた。 春夫は文学少年として成長し12歳で文学者になることを決意する。 1910年上京し、生田長江に指導を受ける。また、与謝野鉄幹の新詩社に入り、師事する。その縁で終生の友となった堀口大學と知り合い、一緒に慶應義塾大学予科文学部に入り、永井荷風に学ぶ。
雑誌「三田文学」「スバル」などに詩歌を発表、また「西班牙犬の家」を発表して才能が注目される。1918年、 谷崎潤一郎の推挙により文壇に登場。以来『田園の憂鬱』『お絹とその兄弟』『美しき町』などの作品を次々に発表。 芥川龍之介と並んで時代を担う2大作家と目される。
著作は多様多彩で、詩歌(創作・翻訳)、小説、紀行文、戯曲、評伝、自伝、研究、随筆、評論、童話、民話取材のもの、外国児童文学翻訳・翻案などあらゆるジャンルにわたった。また、西村伊作の創設した文化学院の文学部長を10年近くつとめたこともあり、門弟三千人といわれた。 中村真一郎は「一生をその才の可能性の可能の限りの探求に注ぎつくして悔いなかった。見事な才人の一生である」と述懐している。その仕事は、『自選佐藤春夫全集』(河出書房全10巻、『佐藤春夫全集』(改造社)全3巻、『佐藤春夫全集』(講談社)全12巻にまとめられている。

佐藤春夫には、初恋の大前俊子、青鞜社の妹尾竹ふくみ、女優の川路歌子などとの恋愛があるが、極め付きは谷崎潤一郎夫人千代との恋愛事件だ。三角関係の愛憎のなかで1921年に処女詩集『殉情(じゅんじょう)詩集』をまとめ、有名な『秋刀魚(さんま)の歌を執筆する。「あはれ/秋風よ/情(こころ)あらば伝へてよ/―男ありて/今日の夕餉(ゆうげ)に ひとり/さんまを食(くらひ)て/思ひにふける と」。10年後には千代と結婚する。谷崎とは絶交した。これは「夫人譲渡事件」として世間を騒がせた。

佐藤春夫は1960年に68歳で文化勲章を受賞している。同時受章は、数学者の岡潔最高裁長官の田中耕太郎、小説家の吉川英治だった。親友の堀口大學の受章は、それから20年近く後になり、87歳だったから、佐藤の活躍は推して知るべしだ。

佐藤春夫NHKアーカイブス「あの人に会いたい」では、「詩想を得るにはのんびりした気持ちでなくちゃいかん。いい文学が生まれるために時代が良くなければならん」と語っていた。元禄時代にいい文学が出ているのも時代がよかったのだという。佐藤の生きた時代は、日清、日露、日中、大東亜戦争と続く戦争の時代だった。平和な時代だったら、さらにいい仕事をしたのかもしれない。

佐藤春夫は、亡くなるる1ヶ月前の作家が参集した誕生祝いの会「春の日の会」では、「百歳まで生きる積りです」と挨拶をしていたのだが、 1964年、自宅でのラジオ録音中、心筋梗塞のため72歳で突然世を去った。亡葬儀委員長は55年の友情を築いた堀口大學である。夫婦には金婚式があるから友情にも金友式があってもいいといわれていたが、これは実現しなかった。東京小石川にあった自宅は和歌山県新宮市の移設され、佐藤春夫記念館になっている。

佐藤春夫の言葉の中では、「親が子におくることば」という詩が印象深い。全文は「大臣にも大将にも金持ちにもならなくてもよい。仕事は何をしてもよい。丈夫ですなおなよく働く子になってくれ。人に迷惑をかけない人になってくれ。お前ひとりではない。日本中の子どもが、みなそうなってほしい。どの親も、どの先生も決してこれより他に望むまい。もし万一他の注文がでたら、あなたは、はっきりおことわりしなさい」。これはどの親も望むことだろう。

佐藤春夫 (新潮日本文学アルバム)

佐藤春夫 (新潮日本文学アルバム)

  • 発売日: 1997/09/01
  • メディア: 単行本