「中国経済の新常態」--関志雄先生(リレー講座)

本日のリレー講座は野村資本市場研究所の関志雄先生。
テーマは「中国経済の新常態」。

  • 新常態とは2011年からの8%成長。
    • 成長率は8-7%:1980年以降の一人っ子政策が効きはじめ労働力不不足に。
    • 経済構造の改善::サービス経済化(2013年に第二次を越えた)。格差(都市と農村、沿岸と内陸、高所得者低所得者)はある、しかし拡大はしていない。減少の方向へ。民間消費の拡大も。
    • リスクが顕在化:シャドーバンク、地方政府の債務、住宅バブル。
    • エンジンがイノベーションに:技術の統合、改良段階。イノベーション評価は143カ国中29位に上昇、途上国では1位。日本は21位。ネットショッピング、高速鉄道は一気に最先端。イノベーションランキング2014では世界トップ50社に4社(レノボ、小米、テンセント、華為技術)、全部民間企業。日本は5社(トヨタソニーソフトバンク・日立・ファーストリレイリング)。特許出願数は2012年以降世界一。
    • 中国が世界をリード:マイクロペイメント、電子商取引、宅配、オンライン投資商品、格安スマホ高速鉄道水力発電、DNAシーケンス。
  • チャイナリスク
    • 住宅バブルである。価格が収入の何倍か? 東京は7倍。中国沿岸部部は17-8倍。日本のバブル期は13倍だった。
    • 金融バブル:ソフトランディングできるか不透明。
    • 3つの調整:雇用調整(短期)。設備調整。バランスシート調整。
  • リコノミクスの3本柱。
    • 安定成長の維持:経済は7%以上、インフレ率は3%以下。
    • 構造調整:消費。サービス業。イノベーション能力向上による生産性向上。
    • 改革の推進:規制緩和などで公平・公正な市場環境。環境、社会保障、医療、教育など公共サービスを強化。

ここ数年で、中国経済は大きく変わってきているという印象だ。
今まで言われてきた課題を克服しつつある。変革のスピードが速いから固定観念にとらわれず、目を凝らしてみないと間違う。

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名言の暦 5月7日。

命日

  • エルバート・ハバード1915
    • 報酬以上の仕事をしないものは、仕事並みの報酬しか得られない。
    • 人生における最大の失敗は、未来を恐れ続けることである。
  • 山本健吉1988:断定とは感動の重さなのだ 
  • 安宅英一1994:人でも、ものでも、結局のところは品ですね。品格が大切ですちゃ

誕生日

  • ブラームス1833:私は音楽に恋をしているのです。
  • チャイコフスキー1840:音楽は幻想ではなく、むしろ啓示です。
  • タゴール1861:
    • 哲学なき政治、感性なき知性、労働なき富、この三つが国家崩壊の要因なり
    • 「人びと」は残酷だが、「ひと」は優しい
  • 美濃部達吉1873:学ぶ者は山に登るがごとし。
  • チトー1892
  • 宮崎康平1917:長崎人なら精霊流しを歌え
  • 萩本欣一1941:したくない仕事しかこないんです。でも、運はそこにしかない。
  • 新井満1946:新井にもし才能があるならば、それは一点集中の才能だと思います。