「名言との対話」6月10日。宇野千代。
- 「病気の話をするのはやめにしましょう」
- 大正・昭和・平成にかけて活躍した日本の小説家、随筆家。多才で知られ、編集者、着物デザイナー、実業家の顔も持った。作家の尾崎士郎、画家の東郷青児、北原武夫など、多くの著名人との恋愛・結婚遍歴を持ち、その波乱に富んだ生涯はさまざまな作品の中で描かれている。6月10日、享年99歳。
- 「東郷青児と言う男が、巴里帰りの有名な画家で、つい最近、情死事件を起こしたことは、、、誰知らぬものはなかった。」「私と青児とは或る街角の喫茶店の前で出会い、そのまま青児の家へ行って、一緒に寝たのであった。、、、そして私は、翌日も翌々日も、その家から帰らないで、そのまま、青児の家で一緒に暮らしたのであった、、」「私はそれまでの、着物一点張りの習慣をがらりとやめて、巴里直輸入ばりの洋服ばかりを着るようになった」
- 「机の前に座ることが大切なのだ。机の前に座って、ペンを握り、さア書くと、言う姿勢をとることが大切なのである」
- 「能力というものは、天与のものではなく、自分で作るものである」
- 「祖母は百歳になっても、まだ、先のプランがいっぱいあった。それが祖母の命を支えた」と、孫が述懐している。未来がない人は過去を語る。未来がある人は現在を生き切る。
- 「病気の話」をめぐるこの言葉は、女流小説家の集まりで、リーダー格の宇野千代が発した言葉だと曾野綾子が語っている。やはり未来のプランを多く持っていた人の言葉らしい。これは様々な集まりが楽しくなる秘訣だと共鳴する。常に次のプランを持っておきたいものだ。