『図解コミュニケーション全集』を、クラウドファンディングで刊行するプロジェクト。

1990年から取り組んできた私のライフワークを 『図解コミュニケーション全集』という形で完成させたい。今どき、私レベルの著者の「全集」を出すような出版社はないから、多くの人々からの賛同と協力を得るという形で資金調達を行おうと考え、未来フェス事務局(橘川幸夫代表)のお世話で、「グリーンファンディング」の仕組みを使って挑戦することとなった。刊行は日本地域社会研究所という出版社が引き受けてくれることになっている。

当面、第一巻のファンドを募集する。出版経費の一部の50万円が目標。募集は、500円、2000円、5000円、8000円、10000円、20000円、40000円、100000円。それぞれ、対価を用意してみた。

申し込みは下記でお願いします。

52.196.90.38

●企画趣旨
「文章地獄と箇条書き信仰」に侵されたあらゆる組織の現場では誤解と曲解が入り混じったコミュケーション不全の状態にあります。

書き手・読み手双方ともにごまかしのきく文章と、大小・重なり、関係の不明な箇条書きによるコミュニケーションスタイルんは限界があります。私はコミュニケーションロスによって3割ほどの生産性を犠牲にしているのではないかと考えています。

それを「全体の構造と部分同士の関係」をあらわすことができる「図解」を使ったコミュニケーションで打破しようとするのは一種の革命です。コミュニケーション革命です。

あらゆる組織に必要な「経営」(マネジメント)にはインフラと情報が必要であり、それは道路と車の関係です。上下左右の高速道路の整備と走る車の性能の向上が組織運営のカギとなります。文章コミュニケーションは上司という信号機の妨害があり、時速30キロ経営となっています。図解コミュニケーションはいわばETCを装備して走るのと同じですから時速100キロ経営が可能になります。

たとえば、教育分野の国語算数理科社会英語という主要5科目も、図解コミュニケーションによて一変します。読解力と作文力で構成される国語には図解が有効であり、数学の文章問題などは図を描いて解くでしょう。理科は図と式で構成されており、因果関係を主とする社会は図で説明することによって理解の視界が開けます。
そして英語も、英作文に悩むことなく、図の中のキーワードを外国語に変換するだけで世界の人たちが分かり合えるのです。
また、ビジネス現場でもプレゼンテーションや企画には図解は欠かせません。

従来のコミュニケーションの基本ソフトは文章でした。ここに新しい基本ソフトとして図解コミュニケーションを用いることによって、アプリケーションとしての様々な分野に革命が起こるはずです。図解は新しいOSです。

1990年の最初の単行本の刊行以来、30年の間に、さまざまの分野に首をつっこみ、メディア界からの注文を必死でこなしているうちに、気がつくと「図解コミュニケーション」の世界は自然に体系化されてきました。そして100冊近い著書も手に入りにくくなっており、いっそ「全集」を刊行して、いつでも手に入るようにしようと決意するにいたりました。全集の出版となると、出版社の問題、金銭的負担などの問題もあり、クラウドファンディングというやり方で、第一巻の制作に挑戦することにいたしました。皆さんのご協力をぜひお願いしたいと想います。

ーーーーーー

第一巻のタイトルと概要
 原論編「図解コミュニケーション原論」
 1990年発刊の 「コミュニケーションのための図解の技術」(日本実業出版社)は、ビジネスにおける「文章と箇条書きによるコミュニケーションの欠陥」を克服しようと「図解コミュニケーション」という言葉を初めて使った単行本第一作です。2002年発刊の「図で考える人は仕事ができる」(日本経済新聞社)は、日本人に蔓延する病である「考える力の欠如」をどう解決するかというテーマに挑み、図解ブームをまき起こした書です。2005年発刊の「合意術ーー深堀型問題解決のすすめ」(日本経済新聞社)は、産業界、官界、学界、言論界など日本全体の課題である「社会的合意形成の方法論の欠如」に図解コミュニケーションで立ち向かった書です。
以上、第一巻は「図解コミュニケーション」史上のエポックを演じた3冊の書で構成されます。

ーーーーーーーーーーー
●全集内容
全十巻、A5版、平均600頁。市販予定価格1冊3000円

第一巻 内容 原論編 「図解コミュニケーション原論」
第二巻 内容 技術編 「図解コミュニケーションの技術」
第三巻 内容 実践編 「よむ・考える・かく」
第四巻 内容 展開編1「ワークデザイン(仕事論)」
第五巻 内容 展開編2「キャリアデザイン(キャリア戦略)」
第六巻 内容 展開編3「ライフデザイン(人生戦略)」
第七巻 内容 応用編1「世界の名著」
第八巻 内容 応用編2「ビジネス理論」
第九巻 内容 応用編3「日本探検」
第十巻 内容 応用編4「ウェブ時代をゆく

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「名言との対話」3月28日。アイゼンハワー「リーダーシップとは、自分が誰かにやってほしいことを、その人に心からやりたいと思わせる術である」

ドワイト・デビッド・アイゼンハワー1890年10月14日 - 1969年3月28日)は、アメリカ合衆国軍人政治家

連合国遠征軍最高司令官陸軍参謀総長NATO軍最高司令官、第34代大統領を歴任した。

「努力しなければ何も得られない」を信条にする母親は、「溺れたくなければ泳ぎなさい」というような示唆に富む言葉で息子たちを厳しく教育した。

凡人に終わると思われたアイゼンハワーの人生は、3人の上司との出会いで大きく変わることになる。 副官をつとめたフォックス・コナー少将。反面教師のダグラス・マッカーサー陸軍参謀総長。心酔したジョージ・C・マーシャル陸軍参謀総長

ソ連というライバルの封じ込め政策と穏健な保守路線をとり、大統領としての8年間は、平和と繁栄の時代となった。外に向かっては国際主義的外交政策コンセンサス路線をとる温和な君主であり、内にあっては命令ではなく穏やかな説得というスタイルをとり舞台をまわす首相のように活動した。信頼できる大統領であった。

「物腰は優雅に、行動は力強く」をモットーとしたアイゼンハワーは、仕事を通じてだんだん大きくなっていくタイプの人だ。「アイク」と呼ばれた愛称ににみるように、自身も凡人を自覚し、課題に取り組む中で非凡の域に達した偉大なる凡人である。この点、偉大さを演じたマッカーサーとは対極にある。

ハーバードケネディスクール(行政大学院)学長で、クリントン政権の国家情報会議議長をつとめたジョセフ・S・ナイ『大統領のリーダーシップ』(東洋経済新報社)を読んだ。歴代大統領をリーダーシップの面から比較した本である。ナイはアイゼンハワーを漸進型の目標を持ち、取引型スタイルをとった大統領だとみている。アイゼンハワーや父ブッシュなどの取引型の方が変革型の大統領よりも成果をあげたと結論付けている。

平凡な軍歴から出発しトップにのぼっていったアイゼンハワーにはリーダー論の名言が多い。3人の師を見、自身の体験が土台になっており、なかなか味わい深い。

「リーダーシップの究極の資質が誠実さであることには疑問の余地がない」「指揮官はまず楽観的であることが重要である。指揮に自信と情熱と楽観の匂いがなければ、勝利はおぼつかない」「将軍になどなるものじゃない。将軍になったら、山のように心配の種を背負うことになる」

原爆の使用を提言する部下には「君たちは頭がおかしくなっているにちがない。あの恐ろしいものを10年もしないうちに、もう一度アジア人に対して使うなどということができるわけがない」と拒否している。

「もし問題が解決できないのであれば、むしろそれを大きくしてみよう」、「重要なのは、戦う犬の大きなではなく、犬の闘争心の大きさである」がアイゼンハワーの問題解決のやり方であり、闘いにあたっての信念だった。そして「リーダーシップとは、自分が誰かにやってほしいことを、その人に心からやりたいと思わせる術である」というように、人間関係を土台に説得と忍耐というスタイルで部下を動かし、そしてアメリカと世界を動かしたのである。

大統領のリーダーシップ