谷根千のシェア書店「TAKIBI」を橘川グループで探訪。橘川さんの棚は「自分の著作販売」+「蔵書の生前贈与」がコンセプト。

猛暑の中、6月に「谷根千」の一角の千駄木に誕生したシェア書店「TAKIBI」を訪問。

メンバーは、橘川幸夫さんを中心に、まきりか(作曲家・脚本家。初対面)、エイミー、たまこ、明治大学生の小柳君(深呼吸書店第4号店店主)。

店主の安藤哲也さんによれば、「たき火」のような本屋、コレクティブ(共同)シェア型書店。Books&Coffe谷中 TAKIBI。


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棚に張り付けてあるQRコードスマホで読む込むと、棚主の紹介があらわれる。橘川さんの棚主紹介は以下。棚主の顔写真、本の写真もあったが、残念ながらコピーできなかった。以下、文章のみ。

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深呼吸書店4号店(店主・橘川幸夫、店員・小柳百都)
start date:2023/06/19
棚主店主の橘川幸夫は、1972年に音楽雑誌「ロッキング・オン」1978年に全面投稿雑誌「ポンプ」を創刊。参加型メディアを一貫して追求。既存の出版業界に身を置きながら「もうひとつの参加型出版業界」の成立を探っています。

現在、シェア書店は以下の棚主となっています。
  0号店(茨城県石岡市)つながる図書館
  1号店(東京・神保町)ブックカフェ二十世紀
  2号店(福岡・糸島)糸島の顔がみえる本屋さん
       3号店(調布市・仙川)センイチブックス

4号店のTAKIBI店のコンセブトは、「自分の著作販売」+「蔵書の生前贈与」とします。70歳を越えて、蔵書はだいぶ処分したのですが、ブックオフに流すには忍び難い本を渡していきたいと思います。特に、私とリアルで関係があったり面識のあった人の本をセレクトしていきます。

★なお、橘川の動きについてはレターで「橘川幸夫のシェア書店・棚主日記」を配信していますので、よかったら、登録してください。シェア書店の棚主になるためのアドバイスや、橘川の動きを伝えていきます。

▼登録は以下になります。無料配信です。https://metakit2023.theletter.jp/
販売中の商品
¥100 ウワガキ3
¥100 ポーの一族

¥100 コブラ1
¥100 強くなりたいきみへ!
¥100 忍者旋風2
¥2,000 英語は楽しい 滑川海彦
¥1,000 口に出せない奇妙な習慣 こばやしユカ
¥1,000 ニートという生き方 田尾宏文-著
¥2,000 参加型社会宣言
¥1,000 ドラマで泣いて、人生充実するのか、おまえ。
¥1,500 企画書復刻版
¥1,000 君が代を深く考える
¥1,000 生命の在処
¥1,000 ジョンレノン詩集 岩谷宏
¥2,000 青春の軌跡
¥2,500 メディアが何をしたか


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TAKIBI              店主の安藤さんの著書
2人、勉強している人、本、テキストの画像のようです

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「名言との対話」7月10日。六代目尾上菊五郎まだ足らぬ 踊りおどりで あの世まで

六代目 尾上 菊五郎(おのえ きくごろう、1885年明治18年)8月26日 - 1949年昭和24年)7月10日)は大正昭和時代に活躍した歌舞伎役者。 

1886年5月の0歳でお目見え。1901年、15歳で六代目尾上菊五郎を襲名。歌舞伎界で単に「六代目」という場合は、六代目尾上菊五郎のことを指す。初代中村吉右衛門と並び称されて、「菊吉時代」をなして歌舞伎の全盛時代を築いた名優である。

六代目は歌舞伎役者で初めての文化勲章の受章者である。文化勲章科学技術や芸術など文化の発展や向上にめざましい功績を挙げた者に授与される最高の勲章である。文化関係の分野で「初」の受賞者がでるとその分野が公に認められた感じになる。「初」がついた文化勲章受賞者を調べてみた。女性初は上村松園、写真家は田沼武能、落語家は桂米朝、歌舞伎役者は六代目菊五郎、女優は山田五十鈴俳人高浜虚子、映画人は黒澤明、彫刻は朝倉文夫、ガラス工芸は藤田喬平、外国人はドナルド・キーン、、、。それぞれ分野開拓のパイオニアである。歌舞伎界の文化勲章は、2人目初代中村吉右衛門、3人目は六代目中村歌右衛門である。

さて、この「名言との対話」シリーズでは、様々の分野の偉人を取り上げてきたが、六代目菊五郎の名前がよくでてくる。それを列挙し、六代目の偉大さを偲ぶことにしよう。

  • 大正新版画役者絵の担い手として多くの作品を残した名取春仙が六代目の作品を残している。
  • 彫刻家の朝倉文夫は約400の肖像彫刻をつくり世界一だが、その中に六代目も入っている。
  • 劇作家の岡本綺堂の巷談は舞台では六代目菊五郎が演じ、落語では三遊亭圓生も演じている。
  • 小村雪岱は舞台装置家として守田勘彌忠直卿行状記」を嚆矢として、中村歌右衛門尾上菊五郎の舞台の装置を多く手がけている。
  • 新劇の父・小山内薫とも交流があった。
  • 薄田泣菫 名作全集: 日本文学作品全集(電子版)』 (薄田泣菫文学研究会)の中の「茶話」には過去の偉人、当時の有名人が数多く登場する。人物眼が冴えている薄田泣菫は、菅原道真良寛大隈重信と六代目菊五郎の、噂話、失敗談、クセや見栄を面白おかしく描いている。
  • 指圧の創始者浪越徳治郎は、マリリン・モンローをはじめ、文壇、政界、スポーツ界などあらゆる著名人を施術している。芸術会では六代目もひいきだった。
  • 平櫛田中の代表作の「鏡獅子」は、全長2メートルを超える大作で、完成までに20年以上かかっている。日本彫刻の最高峰だ。六代目尾上菊五郎の絢爛豪華な舞の姿を木彫りで彫り、その上に色彩をかけたもので、日本彫刻の最高峰といわれる作品でをつくった。1937年には25日間通い続け、場所を変えながら六代目菊五郎の姿を観察し続けたというエピソードも残っている。六代目はこれを見ることはできなかった。

六代目には「まだ足らぬ 踊りおどりで あの世まで」といいう言葉がある。歌舞伎という伝統ある世界を極めようとした天才であったのだ。