「生成AI」には、「文章」、「画像」、「音楽」などを自動でつくってくれるサービスがある。
画像作成AI「Bing Image Creator」を試してみた。入力フォームに日本語で文章や言葉を書いて、「作成」ボタンを押すと画像をいくつかつくってくれる。そこからイメージに合うものを保存できる。俳句や川柳の17文字を入力すると、画像が出現した。
次は「音楽」を試してみよう。自分のテーマソングをつくってみたい。
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「名言との対話」10月16日。野間清治「面白くてためになる」
野間 清治(のま せいじ、1878年〈明治11年〉12月17日 - 1938年〈昭和13年〉10月16日)は、講談社創業者。報知新聞社社長。享年59。
群馬県桐生市出身。師範学校を出て、沖縄で教員生活を送る。1909年、「大日本雄弁会」を創設、1910年に『雄弁』を創刊。野間は「雑誌王」と呼ばれた。1910年刊行の『雄弁』から始まり、1911年の『講談社倶楽部』『少年倶楽部』『面白倶楽部』『現代』『婦人倶楽部』『少女倶楽部』『キング』、1926年の『幼年倶楽部』を創刊している。1925年の『キング』は大ヒットとなった。1938年には長者番付で東京で1位になっている。
石田梅岩の石門心学は多くの心酔者を生んでいる。その一人が野間清治だ。野間はビジネスにおける倫理の大切さを主張し、絵画を収集し野間記念館で展覧する礎を築くなど、実業以外にも社会貢献にも熱心だった。野間は「修養」とは、精神をみがき人格を高めることと考えていた。「我が心を磨き、我が魂を鍛えるということでなければ、他に信用も尊敬も得られるものではない。 いわんや他の助けなど得らるべきではない」。「万事万象、わが一心に存する。 心が歪めば世の中も歪むのだ。 わが一心によって、 世の中がよくも悪くも、 楽しくも辛くもなるのだ」
講談社の三大社是は、「誠実勤勉」「縦横考慮」「混然一体」である。「縦横考慮」は、いろいろな角度から柔軟に考えること。「混然一体」は、組織の壁を取り除くことである。実際の仕事の中から生きた学問を学ぶという考え方で、少年社員を雇い、正社員にした。
創業者の野間清治の理念は「面白くてためになる」であった。この真意は興味を引くような顔つきの本ではあるが、実は読み進めると知識がつくということである。学校教育を補おうとしたのであり、野間にとっては出版事業は教育事業だった。その目的のため「工夫なき苦労は一文の値打ちもない」と社員にも工夫を求めた。『ダイヤモンド』の創業者・石山賢吉は「人を上手に働かせるのがうまかった」と評している。
「もし出来るならば、今日学校においてなそうとしても、出来ないというような仕事があるとすれば、雑誌はそれらの仕事を引き受けてやるということで、学校教育を補いたい。面白いということの後に、知らずしらずにためになるということがついて来る。面白いという顔つきでためになるという荷を背負って居るような、材料を 蒐集しなければならない」。
編集理念について。「ウチの雑誌は、牛が反芻偶蹄類であるとか、両角を有するとかいうようなことは、書いてもらわなくてもよい。それも大切なことだが、そんなことをのせる機関は外にもある。それより、どうすれば牛からよい乳が出るとか、その肉がうまくなるとかいうことを教えるような記事を書いてもらいたい。小説としても、その方角を目指したものを望みます」
この「名言との対話」を2016年以来書いてきて「野間」という冠のついた文学賞の受賞者を多くみてきた。以下、順不同で受賞者をあげてみる。日本の近代文学で名を成したそうそうたる作家たちを励まし続けたことがわかる。この点でも、野間清治の功績は大きなものがある。
- 野間文芸賞:中村光夫。佐田稲子。室生犀星。辻井喬。円地文子。吉田健一。遠藤周作。井伏鱒二。吉行淳之介。河野多恵子。三浦哲郎。大庭みな子。安岡章太郎。大原富枝。舟橋聖一。丸谷才一。
- 野間文藝奨励賞:浜田広助。江藤淳。瀬戸内寂聴。山手樹一郎。山岡荘八。
- 野間文芸新人賞:立松和平。赤瀬川原平。津島佑子。上橋菜穂子。
- 野間文芸推奨作品賞:中川季枝子。
- 野間児童文芸賞:岩崎京子。いぬいとみこ。上橋菜穂子。石森延男。
「文章を練習するには三多の法というのがある。多く作ること、多く読むこと、多く直すこと。また、文章の上手というものの中には、明晰、雄壮、流麗の三要素が包合される。この筆法で言えば剣道を練習するには、多く見ること、多く稽古すること、多く工夫することであろう」。「剣道社長」としても有名だった人の言葉だ。
永青文庫の近くにある野間記念館にはなんどか訪問した。あるとき、 村上豊展をやっていた。講談社の「小説現代」の表紙絵の、原画などを描いている人だ。 ほのぼのとした、懐かしい絵だった。こういうものも後世に残そうしている。野間清治の美術品の収集という面においても、教育的志向を感じる。
「面白くてためになる」という言葉ほど、端的な経営方針は聞いたことがない。講談的な面白さ、興味を引く工夫で、引き寄せる。読んでいくうちに、知識が増えて賢くなっていく。この妙を表現した言葉である。この二つの軸の両立こそ、講談社が長く出版界の旗頭として生き続けている秘訣だろう。
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以下、chatGPTでの要約。本文は1989字。
400字の場合。
間清治は講談社の創業者であり、『雄弁』など多くの雑誌を創刊し「雑誌王」と称された。群馬県出身で、教員としての経歴も持つ。彼はビジネスの倫理を強調し、社会貢献や美術の収集にも熱心であった。彼の信条は「修養」であり、真心と個人の成長を重視していた。講談社の基本方針は「誠実勤勉」「縦横考慮」「混然一体」。野間の理念「面白くてためになる」は、読者の興味を引きつつ知識を増やすという意味を持っており、出版事業を教育事業として位置づけていた。彼の名のついた「野間文芸賞」などの賞は、多くの著名作家に授与されており、その影響力は出版界において大きなものであった。彼の経営哲学や美術品の収集活動は、後世にも教育的な影響を持っており、「面白くてためになる」という言葉は講談社の成功の秘訣ともいえる。