図解「JAPAN」プロジェクトーー「刺青」「インスタントラーメン」「囲碁」・「加熱寿司」

「図解塾」は図解「JAPAN」プロジェクトが進行中。

規定科目:「刺青」「インスタントラーメン」「囲碁

自由科目:「加熱寿司」     f:id:k-hisatune:20240509051142j:image

以下、塾生の学び。

  • 久恒先生、みなさま、本日もありがとうございました。今回は、図解「JAPAN」プロジェクトの「日本文化編」3回目。規定科目の『日本を知る105章』から「3_刺青」と「4_インスタントラーメン」と「5_囲碁」、自由科目として「加熱寿司」の4つの図解の発表がありました。規定科目では、先生から、書籍の本文を読んで図解していく中で、疑問に思ったり情報不足だと思ったら、他で調べてその内容を追加してもいいと説明がありました。例えば地理的要素を加えると内容が広がり、歴史的要素を加えると深みのある図解になるからです。そして、発表後の意見交換での内容も加味して図を更新すれば、その図は著者から離れて図解塾独自の作品になるとのことでした。私は今回、「4_インスタントラーメン」のテーマを担当し、発表後、先生や参加者から、見出しを「〇〇戦争」で統一したり、書き込む単語を修正(韻を踏む、変化をつける等)したりすることで、より見やすくわかりやすくなるというアドバイスをいただきましたので、更新したいと思います。 次に、自由科目ではコラムを書くために作成した図解の発表がありました。文章にしたい内容をまず図解にし、それから文章を作成したとのこと。文章の紹介はありませんでしたが、図解がわかりやすかったので、コラムの出だしとまとめの部分のメモが追記されたとき、コラムの全体像を既に掴んだような気になりました。4つの図解を通して改めて実感したことは、内容の「関係性(つながり)」をしっかり掴んでいないと図解にできないし、図を俯瞰して見ることで、逆に作成した図解から文章の矛盾やあやふやさなどを見つけ、どうあるべきかを考えることが可能なんだということ。次回以降も「日本文化編」の課題が続きますので、早い目に図解を作成し、時間をおいてから俯瞰し、矛盾点や解釈の誤りを見つけて修正するなど、誰にとってもわかりやすい図解の作成に向けチャレンジしたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。
  • 久恒先生、皆様、おつかれさまです。本日図解塾は、連休明けのみやげ話で始まりました。①旧い街並み探訪し文人ゆかりの場を幾つも発見、②シェア書店で在庫リスト作成の実験、背表紙の画像認識がカギ、③芸術祭に参加し古布アートにチャレンジ、④ボランティアのシンポで活動報告に感銘…『表現する必要に迫られ沢山動くようになる説』だとか、塾生各位の意識レベルは着実に進化!。久恒先生からは、パワポ化された「アクティブシニア革命」構想図メモを紹介頂きました。紙面に紡ぎ出された「アイディア」は文字フォントや□〇の囲い込み効果により明瞭に「意味づけ」が強調され、『一目でわかる情報』へと深化。「学ぶ」「交わる」「表現する」といった単純な動詞で見出しされた、夫々のグルーピングは、さしずめ博覧会のパビリオンの様相でそれだけでもワクワク致しました。一方明瞭になった事により更なるリファイン個所が見出され、「情報の進化と深化」を目の当たりにする事が出来ました。さて本題。前回より始まった『図解 [Japan]  プロジェクト』はいよいよペースアップ。本日は全4件の図メモ解説と質疑を行いました。【日本を知る105章#3_刺青】:「ペインティング」との対比では、ピアスの様な「痛くない体への削孔」の事例も有り、広がりの余地。また、「虚用」に替えて「虚栄」と改めるとベターといった「原文に対する課題」が明確化され、図解化の威力を体感する事が出来ました。本だから、活字だからと、文章に騙されてはいけない。【#4_インスタントラーメン】:時系列を中央に据えたレイアウトで対象物が進化する過程の話題である事が一目で判るその図に沿い記された「出来事」の注釈は、「発明」→「開発」→「生産」という様な『一般化されていくプロセス』が感じられる様、敢えて原文に対し異なる文字を使う事により一層分かり易くなるという効果を体感出来ました。また「インスタント=偽物でやっつけ」といった第一印象を払拭して「夫々の時代の『戦場』で頑張る人々に、いつでも摂れる暖かい食事で元気になってもらう」という作り手の心意気を感じる事が出来ました。【#5_囲碁】:対象物の説明に限らず専門的な用語や数字の裏付け(リアリティ)や地理・歴史夫々の目線に立った背景説明により、原文よりも尚一層の「広がり・深まり」が感じる事が出来ました。「ダメ押し」「一目置く」「大局観」など、何気に使う言葉が囲碁発祥のものとは大変以外でキャッチーでした。【自由課題_加熱寿司】:「おいしさ」「安心」という言葉で代表される『魅力品質』を支える7つの「こだわり」夫々がシンプルなことばで表現されており分かり易かった。敢えて言えば、もっと言葉をそぎ落とし、ホントの「単語」を大フォントサイズでドーン置いたら、もっとストレートに分かったかも、また「素材」「調理」「大原則」等、グループ分けする事により一層の分かり易さのポテンシャルを感じる事が出来ました。まさに文章箇条書きでは伝わらない図メモ化すべき好例として大変良かったと思いました。1.地理的視点(広がり)と歴史的視点(深まり)夫々で図を構成する事は俯瞰で意図を明瞭に伝達し得る必須の心得である事を再確認できた事。2.必要個所はたとえ原文と異なろうとも「裏付け・補足」や「修正」を付加して図解化すると寧ろ原文の意図に沿ってより明瞭に情報が伝わる事。以上が本日の学びとなりました。有難うございました。
  • 本日の図解塾ありがとうございました。規定科目の『日本を知る105章』の図解では、「刺青」「インスタントラーメン」「囲碁」の3つを扱い、自由題では「加熱寿司」の図解の発表を伺いました。担当した「刺青」では、日本の刺青が「聖なる1回性」と「美」に結びついているところに「日本」を感じましたが、図解を共有する中で、時代や国の違いなどによる「刺青」の捉え方も様々であることなどの話が出て、より深い理解に繋がりました。「インスタントラーメン」では、「戦争」というキーワードを軸に、過去から、現代の「受験戦争」に至るまで見事に繋がっている様子が見えて、面白いと思いました。また、『囲碁』では囲碁の目的や用語、生誕、面白さ、日本での歴史、世界への広がりなども図解で表現されていて、一目瞭然、パノラマ的に理解することができました。そして、今日の一番の学びは、文章を図解していく際に、自分で調べた内容や関連する事柄なども追記していくと、より理解が深まり、オリジナルな図解ができる、という点です。次回からぜひ実践していきたいと思います。 また、最後に、「身体性を伴って初めて知となる」という話があり、図を繰り返し描いていくことは「身体性あり」と伺いましたが、大変興味深く、印象に残りました。ありがとうございました。
  • 今日もありがとうございました。多くの学びやリマインドがありました。本題に入る前にも数多くのことが学べました。(1)近況報告の中であちこち活発に行かれた方がコラムの題材がたくさんできたということから「表現するために動く」。(2)「これまでがこれからを決める これからがこれまでを決める」という新しい名言、全く共感します。特に後半の部分。現在や未来からの視点で自分の過去を振り返り、改めて価値付ける作業、重要なことを再認識しました。(3)「締切ギリギリの仕事ではろくなものができない。早めに書いて寝かせておく。」自戒として。今日は「刺青」「インスタントラーメン」「囲碁」それに自由課題の「加熱寿司」でした。単に原文を図解にするだけにとどめず、その背景ー歴史、地理などーも調べることにより一層の理解が増すことがよく分かりました。また、例えばインスタント食品は「戦争(実際の戦争だけでなく受験戦争やビジネスの戦争も)」という状況の中で普及していったという新たなストーリーを見いだすことによりさらに深みが増し面白くなることも学べました。次回以降も楽しみにしております。
  • 久恒先生、みなさま、ありがとうございました。冒頭の、皆さんの活発なゴールデンウィークの近況をお聞きし、それを「伝える」こと、「表現するために動く」という言葉が印象的でした。アウトプットしていきます。また、「これまでが、これからを決める。 これからが、これまでを決める」という連休中に考えついたと言われる言葉から、つねに「これからが大事」ということを、身体にしみこませながら考えていきたいと思いました。本題の、「『図解』Japanプロジェクト」は、「刺青」「インスタントラーメン」「囲碁」についてのコラムの図解でした。いずれも中国が発祥の地だったとはびっくりです。「刺青」のすごみを改めて感じ、「インスタントラーメン」は戦争とともに発展してきた歴史を知り、「囲碁」は麻雀と比較して、プロ棋士は人生を賭けて試合に挑んでいる。また近年はオリンピック競技を目指していることを再確認できました。 担当した「囲碁」は、歴史と地理的な広がりについても補足の図解を載せてみましたが、質問されるとわからない箇所もあり、そこを深堀していくことで、どんどん理解が進んでいく様子が予想できました。さて2週間後もどんな文化を深堀できるのか、楽しみです。
  • 5月の図解塾に参加させていただきました。久恒先生、皆様ありがとうございました。今回は、「日本を知る105章」の中から、①「刺青」松田修さん、②「インスタントラーメン」種村孝弘さん、③「囲碁近藤啓太郎さん、④「加熱寿司」についての文章を図解で説明されました。①「刺青」については、所属する集団を示す「虚用」については、なんとなく理解していたが、好きな人の名前を彫ることは愛の検証と確認の意味で「実用」に分類されたり、ボデイペインテイングも身体装飾の一つとして「刺青」と身体装飾としては、同じ分類になることは知りませんでした。②「インスタントラーメン」は、もともと中国人が、朝鮮戦争で兵士が携帯するために発明したとは知りませんでした。日清食品の創業者安藤百福さんが、チキンラーメンを発明されたのが、はじめと思っていました。③「囲碁」については、中国で何百年もかかって作られたゲームで、今日では、多額の賞金がかけられ、プロは、生活と名誉がかかる命がけの勝負ということが伝わってきました。五輪競技として採用も目指している事がわかり、将来ますます発展していくと思いました。④「加熱寿司」については、寿司は、生ものという印象がありましたが、常識を覆す発想が、とても興味深かったです。「おいしさ」と「安心」を目的に、7つのこだわりを大切にしていることがよくわかりました。「すべての人に寿司のおいしさを届けたい」思いが伝わってきました。今回も参加された方のさまざまな視点が共有され、とても楽しかったです。 次回も楽しみしています。ありがとうございました。
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「名言との対話」5月8日。捧賢一「開業の初心忘るなと春一番雪のなか白梅の咲く」

捧 賢一(ささげ けんいち、1933年6月24日 - 2018年5月8日)は、日本の実業家株式会社コメリ創業者。

新潟県三条市に生まれる。農林高校卒業後、実家の米穀店に就職。1952年、米利商店を創業。1976年、アメリカでホームセンターを視察後、ホームセンターに業態を転換する。1979年 - 株式会社コメリ代表取締役社長に就任。

新潟県三条市は日本一の金物の産地で農業の盛んな地域.であり、開業時より、金物や工具、園芸、植物、農業資材などを主力に扱っている。人様の物真似でなく、お客さんの声を聞き新しい業態となった「ハード&グリーン」はお客さんの2から3割が農家で、農村地帯では7から8割だ。食は生命と深くかかわっており、農業は決してなくならないとし。長靴、短管パイプ、セメント、灯油、、、などを販売し支持を得ている。「小売業はあくまで、お客さんの支持により生かされている存在で、結局は、世の中に必要とされているかどうかだ」とし、コメリは独自の戦略を貫いた。首都圏では馴染みがないが、コメリは妻の実家の群馬県館林の農村地区でも見かけたことがある。

 競争は世の常なれどきびしかり学びし老舗の廃墟むなしき

 入社式コメリの夢を語らえば新入社員の瞳かがやく

労働分配率総資本経常利益率を大事にし、社長在任中は増収増益を続けた。ホームセンターの市場規模は4兆円、それに農業関係の資材をくわえると9兆円の規模になる。「近さ、安さ、品揃え」を見据え、「船団方式」による出店戦略だ。低価格と圧倒的な品揃えの「パワー」を中心市街地に、近さと買いやすさ等の利便性を追求する「ハード&グリーン」を小商圏で埋め尽くし、インテリア用品の専門店「アテーナ」、資材・建 材・工具・金物の専門店「PRO」も展開する。2019年3月期には、営業収益3468億6300万円、経常利益182億3700万円まで、業容が発展している。

2003年に会長になり、地域での文化活動に注力した。地元の八幡宮再建の先頭に立つ一方で、雪梁舎美術館を創設する。ショッピングセンターを計画した際、その土地が地元の大庄屋が祖先を祀ってきた場所であることが分かる。また越後七不思議の一つ焼鮒(やきふな)の伝説が残っていた。ふるさとの財産ともいうべき大切な地に、地元の美術振興を願って美術館設立の構想を推進した。そして若手芸術家の育成を支援するなど、地域における経済、文化の基盤づくりを支えてきた。

捧賢一は「お世話になった市民の皆様やお客様にご恩返しをしていく」と繰り返し話していたので、没後に家族は、子どもたちのスポーツ環境の整備とし、時代を担う子どもたちの健全な育成に寄与したいということで2億円を寄付している。 市長は、遺志にこたえて「三条市コメリ捧賢一記念少年スポーツ育成基金」を創設している。

「初心忘るべからず」は、事業発展の大事な考え方だ。一方で、若いときには、商売に気乗りしなかった二十代にはうたごえ運動などに参加するなど、仕事よりも社会運動に精を出していた。そういった気質は、晩年の地域における優れた文化活動につながっている。ここにも初心を忘れない捧賢一の姿がある。

『捧賢一 歌集』を読了。

 毎年詠んだ短歌を年代順に並べた立派な歌集。実業人らしいのは毎年の歌の冒頭に、コメリという会社の売上高と店数を記してあることだ。それは昭和63年(1988年)の「売上高181億円・店数57店舗)から、平成18年(2006年)の「売上高2474憶円・店数763店舗)まで続く。事業の発展と並走して歌を詠んできたという構成だ。

金子兜太と黒田杏子が巻頭をかざっている。金子兜太は「こういう人間を本物というのだろう」「しろうと恐るべし」、黒田は「捧さんは微笑佛です」と語り、それが歌集のタイトルとなっている。捧本人は「私の歌はどれも日記のような、素人の平凡な日記です」という。歌を自分のための日記であると考えればいいといいうことがわかった。

1988年「慎ましく広き背なりし学びおる人はダイエー中内社長」「日本にチェーンストアつくらんと渥美先生火のごとく燃ゆ」

1990年「旅立ちの息子は友に囲まれて母はひとりで泪ぐみおり」

1992年「ロスの旅古きホテルの片隅に飢えたるごとく『日経』を読む」

1993年「還暦を迎えし朝わが妻はあじさい床に生けてくれたり」「母の声に呼ばれしものか夢覚めて宿の障子は白みゆきたり」

1995年「ひとすじにビッグビジネス取り組めり松田先生と上場プラン」

 1996年「亡き父に大連米利を報告す鐘楼堂の桜うつくし」

1997年「わが友を降格させし夜はさびし松原禅師の心経を読む」「亡き父は米寿の祝いなすころか東証一部上場お褒めくだされ」

1998年「アカシアの並木を抜けて朝日さす大連コメリの開店の旗」「己が舞」舞いてみれやと小椋佳われも生き抜く不況のりこえ」

2000年「1000億企業達成なせし夜は一人静かに感傷もよし」「情報化コメリドットコム開設す人の心をいかに伝えん」

2001年「桜咲く皇居の前のホテルにて資本提携調印なせり」

2003年「新株の発行なしてこの乱世生き抜くための地盤つくらん」「大引けの波乱の株価決まりたり一人ホテルに決断をなす」「大阪の百億企業を譲り受く住吉大社に日輪おろがむ」「激震の惨状のなか己が身をかえりみず朋友客を守りぬ」「おめでとう古希を祝いてくれし妻古き家にて年かさねたり」「七十歳のわが誕生日うららかに鳥さえずりてあかるき日なり」

2004年「商いて五十余年を過ぎきしにまたくり返し原点に立つ」

2005年「流通の革命叫びし中内さん逝きて戦後は六十年となる」

ダイエー創業者の中内功をうたった歌が、最初の「中内社長」から、最後の「中内さん」まで2首ある。呼び方からこの人の生涯がみえてくる感がある。歌は日記であり、歌は自分史である。