2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「何でもみてやろう」「ベ平連」の小田実(オダマコト)さんの思い出

小田実が亡くなった。1932年生まれだから、まだ70代半ばだった。世界を貧乏旅行して好奇心の赴くまま見て歩いた「何でも見てやろう」(1961年。29歳の時の出版。河出書房新社)という本が大ベストセラーになって、大学生のときに興奮して読んだ記憶がある。…

凡人・凡才・平凡

偉人の語録を集めている。書物を読みながら心に響く言葉を意識的にすくってきたが、大きな仕事を成し遂げた人物が自らのことを凡人・凡才と位置づけていることが多いことに気づく。一介の庶民から太閤にまで昇つつめた豊臣秀吉は「一職を得れば一職、一官を…

出処進退の美学

「自民 歴史的大敗」(朝日新聞)となった。今回の選挙は自民党の敗北であって、民主党は年金問題を中心とした敵失を選挙戦略を上手にとって生かしたものではあるが、必ずしも民主党の勝利であるとは言い切れない。それが新聞各紙のトップニュースの見出しに…

「結婚して良妻賢母型の人生を送ろうという女子学生にはこの学部では会ったことがない」

仙台ロイヤルパークホテルで野田一夫先生と二人で朝食を摂りながらじっくりと話ができた。今日は土曜日ではあるが、大学では4年生の総合研究の発表会があり、4つのグループの司会やコメントを担当した。前期の時間を就職活動の合間に集まって議論や資料の…

来仙中の野田一夫先生を囲む食事会

前期の授業の終わりにあたって学生や大学院生のいくつかの発表会がある。先日行われた1年生の基礎ゼミ発表会であり、本日の大学院修士論文中間発表会であり、明日の4年生の総合研究発表会である。修士論文中間発表には、修士論文を指導する教員や大学院2…

「教養主義の没落---変わりゆくエリート学生文化」(竹内洋)

1970年前後まで、教養主義は大学生の規範文化であり、常識であった。人格主義による人格形成とマルクス主義による社会改良を中核とする教養主義は、大正時代の旧制高校から始まり(大正教養主義)、マルクス主義による教養主義への敵対で滅ぶかにみえたが権…

会議の連続、これも「生涯の一日」である

朝早くからずっと会議の連続だったが、これも「生涯の一日」である。8時15分からは新たに発足した報道チームの初会合。各学部とそれぞれのキャンパスの事務局からなるチームのチーム長(広報担当学長補佐)として、メディア環境の整理と担当者リストの整備へ…

「ザ・ワーク・オブ・ネーションズ」(ライシュ)再読

シンボリック・アナリスト・製品のかわりにシンボル--データ、言語、音声、映像表現を操作する・問題解決、問題発見、戦略的媒介を行う多くの職種が含まれる。研究科学者、設計技術者、ソフトウェア技術者、建設技術者、生物工学技術者、音響技術者、公共関…

シンボリック・アナリスト

研究開発、設計、エンジニアリング、高度なレベルのセールス、市場開拓、広告などを担当する人。映画制作者、俳優、作曲家、プロデユーサー。弁護士、銀行家、金融業者、ジャーナリスト、振付師、保険会社の幹部、医師、経営コンサルタント。クリントンがア…

格言

苦しいこともあるだろう。云いたいこともあるだろう。不満なこともあるだろう。腹の立つこともあるだろう。泣き度いこともあるだろう。これらをじっとこらえてゆくのが男の修行である。 (山本五十六) - 選ばれたる人とは、自らに多くを求める人であり。凡…

「高貴な生と凡俗な生--あるいは、努力と怠惰」---(「大衆の反逆」(オルテガ)から)

選ばれたる人とは、自らに多くを求める人であり、凡俗なる人とは、自らに何も求めず、自分の現在に満足し、自分に何の不満ももっていない人である。高貴さは、自らに課す要求と義務の多寡によって計られるものであり、権利によって計られるものではない。ま…

連載「団塊坊ちゃん青春記」第22話「君はめんを知っているか」−−イギリス駐在編2

○君は「めん」を知っているかロンドン一の歓楽街ソーホー地区の一角に「めん」という中華料理店がありました。値段が安く、汚い店ですが、味は天下一品でありよく通ったものでした。ところで私はエリザべス女王の別邸であるウインザー城の近くに住んでおりま…

第6回日総研フォーラム

先週東京の時事通信ホールで行われた第6回日総研フォーラムの議論を聴いてきた。今回のテーマは「世界新潮流と日本の立ち位置(ヨーロッパの行き方に学ぶ)」である。このフォーラムは日本総研会長の寺島実郎が、毎回ゲストを招いて議論するという構図である…

基礎ゼミ最終発表会---「だてもん市場」への提案・提言

今年の基礎ゼミの最終発表会が開かれた。新入生が8人ずつ13組に分かれて同一テーマの課題についての発表を行う。今年のテーマは、この秋に仙台空港からほど近いダイヤモンドシティの近くにオープンする予定の「だてもん市場」である。年間340万人を集めよう…

夏の予定。そろそろ夏モードに、、、。

毎年夏が来る前に「夏の予定」をたてるようにしている。仕事、執筆、遊び、旅行等のテーマごとにやりたいことを書き出している。最近JRの新幹線に乗るたびに「大人の休日倶楽部」の広告をみかけるようになった。吉永小百合が「たくさん たくさん 旅しよう…

寺島実郎「20世紀から何を学ぶか(上)--1900年への旅 欧州と出会った若き日本」(新潮選書)

2000年に新潮社から刊行された「1900年への旅--あるい道に迷わば年輪を見よ」に2007年現在の時点で加筆・修正を行ったものが選書として出版された。この本が寺島実郎著「20世紀から何を学ぶか(上)--1900年への旅 欧州と出会った若き日本」である。21世紀を…

ポータブルタイプの「折りたたみ式小型キーボード」

出張時に小型ノートとはいえパソコンをカバンに入れるのはつらい。できるだけ荷物を少なくするのが当面の私の工夫の目標である。カバンもいろいろ試してみたが、今は無印商品のカバンの使い勝手がよくてそれを使っている。小さくて軽い「折りたたみ式キーボ…

大地震と参議院議員選挙の行方

7月としては観測史上最大の大型台風が去った翌日に大地震がまた襲ってきた。台風が来るとなぜ大きな波が押し寄せてくるのかという長年の素朴な疑問がようやく解けた。台風というのは超低気圧のことであり、海面を押さえつける力が弱くなり、そのために海面…

「家政婦は見た!」(テレビ朝日)---ライブドア事件を下敷きにした逸品のドラマを堪能

珍しく夕食後「家政婦は見た!」というテレビドラマをずっと見た。年一回くらいの割合で放映されるこのドラマはその当時の世相がふんだんに盛り込まれているなどよくつくり込まれていて面白い。演技の大変上手い女優市原悦子演じる石崎秋子が上流家庭に大沢…

専門的教養知

京都大学教育学部の藤原勝紀先生から、9月の初めに京都でラウンドテーブルを開くから出席して少し話をせよとの連絡があった。文部科学省の「科学研究費補助金ー基礎研究B」で採択されているプロジェクトで、今年度が最終年度にあたる3年がかりの研究である…

「視聴率の怪物プロデューサーの現場発想力」(王東順、、・講談社+α文庫)---「なるほど!ザ・ワールド」の名プロデューサー王東順さんの世界

10年以上前、フジテレビに「なるほど!ザ・ワールド」という高視聴率のお化け番組があった。そのプロデューサーは王東順さんといって業界ではヒット企画を連発する有名人だった。ビジネスマン時代に王さんの仕事に少し関係したことがあった。悠揚迫らぬ物腰…

学部ゼミと大学院講義の前期最終日

朝一番はホームページの改善打ち合わせ。大学院の修士論文の執筆のために中国・杭州の企業に調査に行っていた院生が戻ってきて報告を受ける。事前の仮説と実態との差異に驚いていた様子。事実の重みに圧倒されて戦略の練り直し。8月にもう一度中国で調査を予…

国分町で打ち上げ

7月11日。8時40分から1時間、広報室ミーティング。10時、4年生のゼミ生から就職の報告と相談を受ける。11時から、基礎ゼミ生(1年生)との対応。12時から総合研究チーム会合(4年生)。12時10分からインターンシップ委員会(2年生)。13時から学長との懇談。14…

前期の「ビジネスプレゼンテーション」と「ビジネス情報論」(学部)の授業が終了

前期の二つの学部の授業が今日で終了した。1年生を対象とした「ビジネスプレゼンテーション」と、2年生以上を対象とした「ビジネス情報論」は、4月からそれぞれ13回の講義だった。「プレゼンテーション」の方は、1年生の学科学生のほぼ全員が出席しているが…

連載「団塊坊ちゃん青春記」第21話----イギリス駐在編1(日本人の苗字)

○日本人の苗字入社して6年目、海外に勤務するチャンスがやってきました。勤務地はイギリスのロンドンで、実習生という身分で結果として1年と数ケ月の滞在となりました。私はロンドンで、次のように呼ばれていました。「永遠に純粋な男」と。一体なぜだと思い…

吉野作造記念館再訪

仙台駅の12番ホームで降りて向かいの11番線の各停の新幹線に乗り換えた寺島実郎さんと車内で待ち合わせ。今日の小旅行の目的は古川にある吉野作造記念館を訪問することだ。先日東京で会った時、雑誌連載の取材の一環として訪れたいとのことだったので東京か…

新たに始まった「googleブック検索」を試してみた

グーグルが「googleブック検索」という新しいサービスを始めた。書籍の全文を検索して、ユーザーの興味にあった書籍を見つけ出し購入できる場所や貸出先を案内するサービスである。以下がグーグルのこのサービスの説明だ。

独立行政法人雇用・能力開発機構宮城センター(宮城職業能力開発促進センター)で講演

宮城県の多賀城市にある独立行政法人雇用・能力開発機構宮城センター(宮城職業能力開発促進センター)で東北ブロックの業務推進連絡会議で講演。宮城センターは多賀城にあるソニーの向い側にある。青森センター、岩手センター、宮城センター、秋田センター…

大学事務職員のための高等教育システム論(山本眞一)

8月に宮城大学で行うFD研修会で講師をお願いする山本眞一先生(広島大学大学研究センター長)の本を読んだ。この数年間に何回か、前任地大学の筑波大学大学研究センターに呼ばれたことがある。その折、いただいたのが「大学職員のための高等教育システム…

放送大学から「図解による表現」という単元への協力要請

放送大学の講座を担当する先生から、来年4月から始まる「問題発見と解決の技法」の中の「図解による表現」という単元への協力要請があった。この単元の後半は、宮城大学での授業の様子と、私へのインタビューで構成される。放送大学には350ほどの科目がある…