2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「親愛なる孫(正義)君へ---”忙”は心を亡ぼすこと」(野田一夫)

今週月曜日は、日本総合研究所の理事会・評議員会が赤坂の野田一夫事務所で開催された。 私は評議員を仰せつかっている。この日本総研は、現在は野田一夫会長、寺島実郎理事長のコンビで運営されているが、1970年に設立され40年にわたって日本のシンクタンク…

「大学の下流化」(竹内洋・NTT出版)

著者は「教養主義の没落 変わりゆくエリート文化」「日本主義的教養の時代」「立身出世主義−−近代日本のロマンと欲望」などの著書がある碩学である。京都大学名誉教授で、現在は関西大学におられる。1942年生まれ。大学の下流化作者: 竹内洋出版社/メーカー: …

「鳳凰と獅子」展。「内田九一」展。

サントリー美術館「不滅のシンボル 鳳凰と獅子」展。 実家の客間に亀井南冥の「吐鳳」の書がある。「鳳」とは何か、を探るためにこの展覧会を覗く。 鳳凰は優れた天使が世に現れる兆しを示す空想の高貴な瑞鳥である。帝王の善政を称え天下の泰平をもたらす瑞…

ベートーベン、吉川英治、瀬戸内寂聴

最近読んだ本の刺激を受けた箇所。「ベートーベンの生涯」(ロマン・ロラン著、片山敏彦訳)より。「ジャン=クリストフ」「魅せられたる魂」を書いた作家ロマン・ロラン(1866-1944)は、少年時代からベートーベン(1770年生れ)の音楽を生活の友とし、その…

「漱石の思ひ出」(夏目鏡子述・松岡譲録)

漱石の思い出 (文春文庫)作者: 夏目鏡子,松岡譲出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1994/07メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 17回この商品を含むブログ (30件) を見る「漱石の思ひ出」は、夏目鏡子述・松岡譲録である。夏目漱石の妻が語る内容を松岡が記録…

インターゼミ(社会工学研究会)、各チームが走り出した

九段サテライトで、インターゼミ(社会工学研究会)。 夏合宿での中間発表に向けて、ターゲットが定まってきて、各チームとも走り出した。 神保町の古本屋街で本を購入。 インターゼミ「震災と日本再生」関係大震災のなかで――私たちは何をすべきか (岩波新書…

「柳田国男と梅棹忠夫」(伊藤幹治)

著者は、青年期の9年間を柳田国男(1875-1962年)から指導を受け、壮年期の14年間を梅棹忠夫(1920-2010年)の身近で仕事をするという稀有な幸運に恵まれた人である。この書は、一国民俗学を構築した柳田と比較文明学を構築した梅棹を比較しながら、両者の業…

「脱原発、脱炭素社会のリーダーに」(米倉誠一郎)

本日のリレー講座の講師は、一橋大学の米倉誠一郎イノベーションセンター長。「創発的破壊と日本のパラダイムチェンジ」。 日本のガラパゴス化の進行 原発事故で大打撃 世界は日本の経験に関心。敗戦からの見事な復興。加工貿易、良港による貿易立地、大マー…

消防大学校で講義

調布市深大寺に総務省消防庁所管の消防大学校がある。ここでは国及び都道府県の消防事務に従事する職員並びに市町村の消防職員、消防団員に対して、幹部として必要な教育訓練を実施している。 この消防大学校で「幹部科」の学生に対して講義を行うことになっ…

「図解思考」を用いた国際コミュニケーション力の向上研修(JICA

渋谷で井の頭線からの乗り換え時に、岡本太郎の「明日の神話」を見る。この絵からは見るたびに活力をもらえる。昼過ぎに原宿の太田美術館に着く。この美術館は浮世絵専門の美術館。「破天荒の浮世絵師 歌川国芳」展を駆け足で観る。国芳(1767-1861年)は、広…

「日本をリードする 師事したい教授25人」

日経キャリアマガジンの取材を受ける。発売は7月12日。 この雑誌は20代から40代の社会人向けのビジネス情報誌で、毎号テーマを決め深く掘り下げているワンテーママガジンである。 今回のテーマは「知識を知恵にする大学・大学院」で、特集テーマは「日本をリ…

「肥前磁器の華 伊万里 柿右衛門 鍋島」展(根津美術館)

東武鉄道の総帥・根津嘉一郎が残した美術品を中心のコレクションを保存展示している根津美術館で、「肥前磁器の華 伊万里 柿右衛門 鍋島」展がか催されている。 庭の木に残った真っ赤な柿の木を見て赤で文様を描きたいと工夫した酒井田柿右衛門の逸話は、子…

幕末の絵師・狩野一信「五百羅漢」(江戸東京博物館)

大震災で打撃を受けていた東京江戸博物館が再開し、今は「五百羅漢」展を開催している。 幕末の絵師・狩野一信(1816-1863年)というあまり知られていない画家の百幅の絵が増上寺にあるが、それをすべて公開するという画期的な企画である。この企画は法然(1…

京王電鉄・KDDI・JUKI・日本電気・ミツミ電機・京西テクノス

2年生以上を対象とした授業で、多摩大総研で運営している永山の「ビジネススクエア多摩」を支援していただいている「BS多摩クラブ」のメンバー企業の社長さんのHP上のメッセージを図解するという趣向で先週やった。そのアンケートがまとまったので以下に…

電書(電子書籍)と音書(オーディオブック)

夏つばき出版と言えば「紙」の本と決まっていたが、スマートフォンや専用機で読める電子書籍や、アイフォンで聞けるオーディオブックという新しい書籍のスタイルが出現してきた。 今回は、ディスカヴァー・トゥエンティワンから出した拙著「KOKOROZASHI 志」…

読書日誌-伊集院静・白洲正子・御厨貴・久保田崇

ここ一両日に読んだ本の記録。伊集院静「大人の流儀」(講談社) 自分のことを棚に上げて、正義を振りかざす輩を嘘つきと呼ぶ。 喧嘩ははじまったらやめないことである。 大人の流儀作者: 伊集院静出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/03/19メディア: 単行…

池波正太郎の原点がわかる「青春の忘れもの」(新潮文庫)

池波正太郎「青春の忘れもの」(新潮文庫)が実に面白かった。先日、ギリークラブの「浅草、池波正太郎記念文庫訪問〜人物記念館、訪問の達人久恒啓一氏と共に〜」でご一緒した新潮社の高橋さんから送っていただいたこの本は、確かに池波正太郎の原点がわか…

奥松島、松島海岸、野蒜、塩釜、多賀城、、、。

奥松島、松島海岸、野蒜、塩釜、多賀城、などを富田さんと回る。

大震災後の仙台と栗原を訪ねる。

久しぶりの仙台。福島あたりから屋根のブルーシートがちらほら見かける。ニュースでみた仙台駅の被害も癒えてはいたが、配管などはむき出し。新幹線の車内誌トランヴェールでは東北ゆかりの著名人のエッセーが並んでいた。その中に、東北がニュースに出てく…

インターゼミ(社会工学研究会)研究計画発表会

インターゼミ(社会工学研究会)の研究計画発表会。 4つのチームの10分間の発表、引き続き先生や学長からのアドバイス。 「多摩学」チーム。 聖ヶ丘周辺の地理と歴史を調べるのも面白い。中里介山のような人物がなぜ出たのか、白洲次郎のような人物がなぜ居…

典型的な金曜日の一日

インターゼミ「震災と日本再生」チームの田邊君(3年生) 多摩大同窓会の奥村会長来訪。IT企業を主宰。9月に行う学部同窓会・大学院同窓会の連合企画の打ち合わせ。子供の教育のため来月から鹿児島に家族で引っ越すとのこと。横嶺さくらのおじさんがやって…

宮城復興会議での4つの提言

本日のリレー講座は寺島学長。 空海:天才バイリンガル。理科系の技術者。薬学、土木、冶金工学。500万人の島国日本の時代。綜芸種智院。国家仏教。 親鸞:東本願寺での「今に生きる親鸞」。90歳。妻・恵信尼。謙虚。目線が低い。絶対平等主義。他力本願の思…

求められる「コミュニケーション能力」の中身

最近、新聞社などから大学の運営に関する問い合わせやアンケートの依頼が多い。その中で「コミュニケーション能力」の重要性が指摘され、その中身をどう考えているかという質問も寄せられている。多摩大として、次のように回答した。 - 他の人の考え、意見を…

「手塚治虫のブッダ展」「写楽展」「レンブラント展」

東京国立博物館本館。 「手塚治虫のブッダ展」 直筆原画52件、仏像20件。漫画と仏像を一緒に展示するというユニークな企画だ。漫画の連載は1972年から1983年の10年以上の長編連載。43歳から55歳までの時期。 ブッダはBC560年頃生誕。…

「浅草、池波正太郎記念文庫訪問〜久恒啓一氏と共に」

広尾の有栖川公園の近くにある都立中央図書館を訪問し、人物関係の資料にあたる。この図書館には「人物」というコーナーと「伝記」という充実した書棚があり、大変参考になった。人物ごとにあいうえお順に並んでいるので便利だ。伝記が多いひとでも10数冊だ…

ETV特集「暗黒のかなたの光明〜文明学者 梅棹忠夫がみた未来〜」

ETV特集「暗黒のかなたの光明〜文明学者 梅棹忠夫がみた未来〜」。本日22時半より。「昨年亡くなった「知の巨人」梅棹忠夫の幻の書「人類の未来」の資料を元に作家荒俣宏さんが東日本大震災で様々な価値観がゆらいでいる今、識者と共に文明の行く末を考え…

著作活動の近況です。

本日仙台から日帰り上京した友人から写真をもらった。仙台駅の新幹線乗り場の本屋での文庫の売り上げランキングで、私の「図解で身につく! ドラッカーの理論」(中経の文庫)が第一位になっていた。まだまだ売れているようだ。その中経の文庫の続編で先月出…

出版企画書の発表会「実践・出版プロジェクトマネジメント」

学部の講義は、私の監修したDVD「図解表現の技術」を視聴。ちょうど今期の中間地点で放映したのだが、振り返りのまとめにちょうど良かったようだ。図解の手順が詳しく映像で説明されているので参考になったという声が多かった。来週からは、広告、企業理…

多摩市役所で「多摩市内企業等懇談会」に出席

午前中は、多摩市役所で行われた第一回多摩市内企業等懇談会に出席。多摩市の阿部市長を囲む懇談会。 持続可能な街づくりのために地域経済活性化。市民・事業者にとっての「まち」の魅力づくり。超高齢化。ロードサイドの大型店。周辺のまちとの競争。、、、…

最近見かけた作家たちの遠景

最近の新聞の切り抜きから、作家たちの遠景や言葉を拾ってみた。 谷沢永一(81歳で3月8日に死去) 生涯の著作は160冊近くに及ぶ。関西に住んだ。 入院中も「頭の中で原稿を書いているんや。もう単行本2冊くらいはできたやろうなあ」(妻の美智子さん) 座談…