連載「団塊坊ちゃん青春記」第19話----やせたソクラテスであれ1

私がまだ中学生か高校生だった頃、東大の茅総長が卒業式でこれから社会に巣だつ学生達に与える言葉が、マスコミの話題になったことがある。例えば、大きな国民運動にまで成長した当時の総長の提唱した、小さな親切。という言葉。


そしてもう一つ私の記億に鮮明なのは、大河内総長の次の言葉でした。「諸君、太った豚になるより、やせたソクラテスになれ。」今から春秋に富んだ人生をすごすべき若人に与える言葉として、まことに含蓄のある言葉です。又、近頃、テレビのインスタントラーメンの宣伝か何かに「青春っておなかがすくね。」と美女がつぶやくシーンがあったのをおぼえている方も多いことでしよう。そう、まことに、青春はおなかがすくのです。しかし、おなかがすくべき若い時代に、そしてすでにもう若くはない時代においても、太ってはいけないというのは、なんという厳しい言葉でありましようか。


しかし、やせるなどということは、単なる空ろな精神論では成就できないしろものである。そこで本日は、スリムな体にし、その体を維持するためのお話をしたいと思います。動物でもそうらしいが、自分のメスが他のオスと仲良くなった時、やせた動物は、旺盛な闘争心で戦うが、人間にエサをもらっている太った動物は、「どうでもいいや」という表情で、寛大にそれを許すそうです。これは、動物として全くの堕落であることは明らかです。人間も全く同じことです。まことに耳の痛いことではありませんか。(続く、、、)