「秩父で富田勲先生を囲む絶品の蕎麦と大吟醸を愛でる会」

k-hisatune2008-04-19

毎年ある季節になると、親しい仲間と日帰りの旅をしている。
正式な名前はないが、「秩父富田勲先生を囲む絶品の蕎麦と大吟醸を愛でる会」とでも説明したらいいだろうか。富田先生とはシンセサイザーとして有名な音楽家で、「新日本紀行」などの素晴らしい音楽をつくった方だ。この先生は日本酒愛好家(愛酒家)としても知られており、ビジネスマン時代日本酒に関するプロジェクトでご一緒して以来、親しくお付き合いさせていただいている。
例年冬の季節に、西武池袋線の終点の秩父にある「こいけ」という知る人ぞ知る蕎麦屋に十数人の仲間とでかけ、富田先生が自ら選んだ絶品の大吟醸と日本一の蕎麦を堪能する会である。今年でこの会も15周年となった。15回のうち10回以上は仙台から駆けつけたことになる。今年は17名の参加があった。
今回は珍しく開催が4月にずれ込んだのだが、土筆や山葵などの山菜のおつまみも出たのは新鮮だった。毎年のことだが、小池さんのつくる蕎麦は実においしい。真摯で誠実な職人肌の人柄がそのまま出ているような素晴らしい蕎麦だ。今年のお酒は、金沢の菊姫大吟醸、栃木の四季桜「聖」、そして酒田の上喜元だった。いずれも名酒だが、私の中では常に第一位は「菊姫」である。一杯飲むと夢幻の境地に入っていく。
富田先生の大吟醸のような人柄に接しながら、人事や関心事項、やっていることなど互いの近況を報告しあい、打ち手の小池さんの解説を聞きつつ、今年一番出来のいい酒と絶品の蕎麦を食べる時間は至福のひとときである。
往復とも富田先生の隣に座って話しを聞いた。源氏物語絵巻、マイクロフォンの比較の話、NHKで放映された「ぶっぽうそう」の番組秘話などが話題になった。
この会は毎年冬の季節に開催してきたが、それぞれの季節にそれぞれの魅力があるようで、もっとここには通いたいと思う。