大学院博士課程前期の修士論文最終試験

大学院博士課程前期の修士論文最終試験。9月卒業予定の20人の院生に対し23人の先生で評価という布陣で、私の担当した部屋は4人の院生に対し5人の先生で対応した。
事前に論文を読み、仮評価点を提出して、その上で15分の発表を聞き15分の質疑応答を行い、最終的な評価案をつくり、研究科委員会(教授会)で確定するというシステムになっている。
担当の4人については中間発表でも概要を聞いているし、論文も読み、最終試験の発表も聞いたので、内容はよく理解したが、研究科委員会で他のクラスの総括を聞いていると、全員が社会人大学院生ということもあり研究テーマがなかなか興味深い。

・動物資本を活用した経営の特性
・21世紀型理想経営者稲盛和夫 心のエコシステム「理念型経営」の軌跡研究
・組織変容とコスモポリタンワーカーの関連性---透析施設に見る職務満足度の研究
・診断系医療機器メーカーX社の新興国戦略---中国戦略を事例として
・共済の新しい経営戦略の研究
・「個人投資家との価値共創に関する研究」---経験価値の重要性について
・金融経済リテラシーの育成に関する研究---教育現場から見た金融経済教育の取り組みと課題
・グループ会社の内部統制は原則に基づき実施すべきか、細則に基づくべきか
外資インテグレータの日本における競争戦略研究
・定期船企業の持続的競争優位に関する研究
・「ビジネスモデル」変革方法のモデル化と有効性の検証---大手情報企業を例として
・水平垂直統合分業---国内電機メーカー再編に見る日本的モノづくりのあり方
・フード・コミュニティのマネジメントに関する研究---健康創造ネットワークモデルの構築
・インセンティブ報酬モデルに内発的動機づけを考慮した新たなモデルの構築とその評価
運輸業X社におけるフロントラインのワーク・モチベーションを分ける要因---承認の視点から
・安全社会創造のためのソーシャルマネジメント
グローバル化する家族意識が知識経済に与える影響研究
・ヒューマンサービスに求められる重要な要因に関する研究---鍼灸マッサージでの施術課程の質的調査・分析から
ベンチャー企業における成功経営者の研究---経営者の価値観と企業成長との関連性
・「営業イノベーションにおけるモラールの研究」--知識創造モデルに基づいて

「産業社会の問題解決の最前線に立つ」という志を持つ多摩大学の社会人大学院にふさわしいテーマ群となっているように感じる。