「著書を持つビジネスマン」への道を拓く


大学院「実践・出版プロジェクトマネジメント」の最終日。
この春学期に初めて登場した新規科目だ。「著書を持つビジネスマンというライフスタイルを目指しませんか」というサブタイトルがついているように、著作を書くことを目標にしている。
登録受講生が24名と多く、社会人大学院生の本を書きたいという希望やニーズは相当に大きいことが改めてわかった。8回の講義のうち、4回は日経、東洋経済、中経、成美堂などの出版社の編集者に講義をしてもらって、質疑応答をするということをやったのだが、出版社の個性も確認でき、また編集者の志と具体的なノウハウなども実に参考になった。

また、今回初めての試みは、Facebookに全員が登録して毎回の授業の間の二週間も活発に情報や意見交換をしていたことだ。二週間おきに講義があるという感覚ではなく、常に受講生間のコミュニケーションが河活発に行われ、常時授業中という感覚だった。モチベーションが維持できた。教育におけるソーシャルメディア、特にFacebookの活用は大きな効果があることがわかった。

最終レポートは、各自練り上げた「出版企画書」を出すことにしており、出そろいつつある。ビジネスマンらしい実に多様な興味深い企画が多い。また、すでに出版社との交渉に入り、企画が通って書き始めた人もいる。また知り合いの出版社との接触を始めた人もいる。

秋以降は、それぞれが練り上げた出版企画書を携えて、「突撃」を開始する。その戦闘の模様は、Facebookで実況中継されるだろう。著作を書くという素晴らしい目標に向かって、励まし合いながらプロジェクトをすすめていくことになる。各自の出版プロジェクトは今から始まる。どのような成果があがるか、そしてこのメンバーたちが総体としてどのような形に育っていくのか、実に楽しみだ。

日本最大の著者集団への成長、既に存在する多摩大図解アルチザンの拡大、そして具体的な「町長を創る」というプロジェクトなどの構想につながっていく仲間ができた。面白くなりそうだ。

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午前は、寺島学長の4年生に向けて就職に関する講義。時代認識とそれに立ち向かう考え方などを話してもらった。

  • 企業は迷い。学生は不安。
  • 変化:競争者は誰か
  • 1。アジアへの知見・問題意識が重要:アジアダイナミズムを視界に。大震災を機にアジアへ出る動き。77円台という極端な円高(実力は120-130円)。過疎化と高齢化という労働制約。電気料金の上昇。税金のアップ。風評被害。韓国、台湾から凄いインセンティブ。アセアンはインドと中国とFTA。インドネシアブーム。
  • 2。時代に対する知的好奇心を持っているか:アジアの友達をつくれ。アジアを見てこい。メモを残せ。何をやってきたかという物語があるか。日本は根気と意欲を失いつつある。集団的安楽死へ。
  • 3。企業情報にどう向き合うか。業態を見つめ続けよ。経営者の人生観・世界観に着目。自身の人生を賭ける価値があるか。

やりぬきたいものがあるのか。アートオブライフ(人生の芸術家)。自分で自分の絵を描く。まっとうな人。自分で力をつけていく。素材を花開かせよ。