イケダハヤト「新世代努力論」(朝日新聞出版)

イケダハヤト「新世代努力論」(朝日新聞出版)を読了。

「努力」と「自己責任」を説くのは右肩上がりの恵まれた世代の特徴だ。
努力すれば報われる、頑張れば夢が叶う。それは古い考え方だ。
ブランド品や持家などは必要ない。普通の暮らしができればいい。
以上がこの本の主張だが、1986年生まれの著者は、都内、多摩を経て今は高知に移住している。

数年前に「年収150万円で僕らは自由に生きていく」という本を出しているが、現在は「土日をちゃんと休んで、午前8時から午後5時まで働いて年商400−600万円」という水準の稼ぎ方に着地しているとのことだ。着実に「自由」を広げているようだ。

以下、響いたキーワード。
「寿命100年以上の世界」(ソニア・アリソン)、下層ノマド、テクノロジー失業、雇用の総量の減少と二極化、創造的な仕事と肉体労働は残る、身の丈にあった収入、「ブログのネタ探し、ビジネスに役だつ情報収集、面白い人に実際に会う」、毎日2万字の文章、自己責任論は自業自得論、地味な幸せ、没頭の入り口、奥が深いブログ道、各地のおすすめ旅行計画、プロブロガー、炎上保険、、、、。

現代の若者が享受できる自由。

  • リバ邸:現代の駆け込み寺。安価なシェアハウス。旅行者は原則無料。LCCとリバ邸というインフラ。
  • ニコニコ動画とHulu:一生かかっても見切れないほどの映画を観賞。
  • Oculus Riftバーチャルリアリティ端末。現実と見紛うほどリアルな映像を体験。
  • 電子書籍の定額制の登場。
  • Skype英会話
  • MOOCs:オンラインで無料で大学の講義動画を閲覧できるサービス。
  • ドットインストール:無料のスクール。
  • クラウドファウンディングサイト
  • DRIVE:NPOを中心とした就職・転職情報サイト。
  • フローレンス
  • カタリバ
  • セカイラボ:ウェブサービススマホアプリをアジアの開発者に依頼できるアウトソーシング
  • かものはしプロジェクト:途上国の貧困問題に取り組む。平均年収は450万円。

世代の違う若い人の本からは、学ぶことが多い。

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2月16日。
命日。

  • 雨森芳洲:桜に百年の樹少なく、松に千年の緑多し。繁栄の極むるの家は数世を出でず、質朴を守るの家は百世を保つ。
  • 末川博:学問が政治や経済の支配勢力に奉仕する侍女となったり、利用される奴隷となったりする危険は今日いよいよと増大している。

誕生。

  • 日蓮
    • 人のため灯をともせば、自分の前も明るくなる。
    • 禍は口より出でて身を破る。福は心より出でて我をかざる。
  • 高倉健:スタッフや共演の方たちが寒い思いをしているのに、 自分だけ、のんびりと火にあたっているわけにはいかない。
  • 杉本英世:頭不動のスイングはハイカラな人のための理論だ。
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