図解塾は「世界の名著」講義シリーズの3回目ーホッブス『リヴァイアサン』。パスカル『パンセ』。ニュートン『プリンキピア』。ルソー『エミール』。ルソー『社会契約論』。アダム・スミス『国富論』。

図解塾は「世界の名著」の図解講義シリーズの3回目。

ホッブスリヴァイアサン』。パスカル『パンセ』。ニュートン『プリンキピア』。ルソー『エミール』。ルソー『社会契約論』。アダム・スミス国富論』。

下図は、ルソー『エミール』の図解。


塾生の学び

  • 本日もありがとうございました。このシリーズはハイレベルの世界史の授業のようです。しかし高校までの世界史の授業とは違い、個々の断片的な固有名詞の羅列ではなく、大きな流れを俯瞰できるものとなっています。毎回思うのですが、本当にこれだけのものをよく作ってくださった、という思いです。今日はホッブズー(モンテスキュー)ールソーという市民革命に影響を与えた流れと、パスカルニュートンといった、世界を単純な数式や法則で表すという流れ、そして後世の教育観に影響を及ぼしたルソーの『エミール』の流れでした。市民革命に影響を及ぼしたルソーの『社会契約論』は、昼間視た「らんまん」の自由民権運動、あるいはアメリカの公民権運動、さらに現在でも自由が圧殺されているミャンマーなどの国のことを思い出しました。パスカルが科学と同時に宗教にも深い著作を残していたことも印象的でした。科学と宗教の関係についても意見交換できたのはよかったです。また次回も楽しみにしております。
  • 久恒先生、みなさま、本日は図解塾ありがとうございました。今回は『世界の名著』3回目。ホッブスリバイアサン』、パスカル『パンセ』、ニュートン『プリンピキア』、ルソー『エミール』『社会契約論』、アダム・スミス国富論』のそれぞれを、図解と解説で概観しました。何れも今に大きな影響を及ぼす知の巨人とその大作で、大いに圧倒されましたが、久恒先生の1枚づつの図解に助けられ、短い時間で概略を俯瞰でき、とても貴重な機会でした。印象的だったのはパスカルの『パンセ』。「人間は考える葦である」や「もしもクレオパトラの鼻がもっと低ければ・・・」などの有名な言葉が、ここから出ているということと、それが物理学数学者の言葉だったという所にとても魅力を感じました。神は存在すると思った方が幸せだ、などの言葉も科学者のイメージと一見相容れないようにも思えましたが、科学を知れば知るほど神への思索も深まるといった話もあり、大変興味深く伺いました。今回の「名著」は何れも重みのある著作でとても読み込むところまでには行けませんが、図解を道標としながら理解を深めて行ければと思います。「世界の名著」シリーズは西洋を終えた後、インド、中国と続くとのことで、次回以降も楽しみです。
  • 本日もありがとうございました。途中集中力が切れてしまいわけが分からなくなってしまいました。図解をみなおしてみます。『リヴァイアサンホッブス自然権を持つ人間同士の対立から平和を守るために、神ではなく絶対的な権力を持つ主権者をたて、自然権制限する自然法というルールを作り平和な市民国家を作る、しかし無神論な考えなので、ロックやルソーは異なった内容の社会契約説を展開。。。ということが図から読み取れました。『パンセ』パスカル無神論風土の広がりにより、悲惨さと偉大さの矛盾が生まれ、娯楽や戦争などの気晴らしにはしり、より悲惨な状況となる。神とともになる未来を求めるべき。神はいれば永遠の幸福が保証され、いなくても損はない、だから神の存在にかけるべき。というところが成程。と思いました。『プリンキピア』ニュートン…自然哲学の数学的原理。目次のような図解で、ニュートンの理論の集めたもので、近代数学・光学・力学・天文学の基礎を構築したもの。
     『エミール』ルソー…型にはまった公教育では自立できない人間を育てることになる。子どもは、自然から学び親が導き出来事で自ら学び、発達段階に応じた教育を行う、家庭教育で自己を確立していれば実社会の困難を克服できる大人になれると説いた。
    『社会契約論』ルソー…国家の規制のない自然状態での社会生活で生じてくる不自由と不平等は、個人のすべてのものを一般意志に譲渡し社会契約を結び、国家を指導するという政治体制を形成することで自由・平等な社会の実現を説いた。と図から読み取れました。。。『国富論アダム・スミス重商主義封建制度を批判し自由主義経済の合理性を提唱。生産力が増大した分業を推奨し自由貿易が必要と説き、階級社会を明確化し拡大再生産を目指し、分業からの等価交換の原理と資本家の平均利潤率で成り立つ自然価格に収束する。この自由競争経済を保護するのが国家だと言っている。図解を文章に直してみました。ちょっとわかったような気がします。今日は疲れました。次回も覚悟を決めて?臨みたいと思います。
  • 久恒先生、皆様、本日もおつかれさまです。本日 図解塾 、先ずは近況について久恒先生よりブログ内容を中心にご紹介頂きました。『アトリエ美術館』中村彝(つね・37歳)、佐伯祐三(30歳)早世(カッコ内は享年)、新宿区落合界隈は文化人が多く暮らしているという発見。『相田みつを展』(於:たましん美術館)ご子息が主催、愛情あふれる解説、50本の詩と書、『さくらももこ展』(於:横浜そごう美術館)来場多数、まだ衰えない人気、実体験がネタ。「あるアル」、読者の共感がカギか?『今日マチ子展』(於:町田市民文学館)コロナ禍の日常の様子を呟いた。ハッシュタグをつけSNSに配信すると、海外からの引き合い多数(こちらは国際"あるアル?")。『猫の本棚』水野久美氏(空間プランナ)、樋口尚文氏(映画評論家)が共同店主を務める神田神保町の書店、本棚毎にオーナーが存在するシェア型書店、出店者は映画監督、漫画家、詩人、画廊経営、噺家、哲学者など…クリエイティブ。久恒先生も近く出店されるとか…。地方にも点在?全国的につながりできるか。定期的に「置き本」(薬売り?)。さて本日メインテーマは『世界の名著』、一度は触れるべきと言われる世界の名著を図解で「イッキ読み」するという趣向で、久恒先生より解説頂きました。1.『リヴァイアサン』 :ホッブス (1588-1679) イギリス人社会契約論、巨大な海の怪物、化け物「リバイアサン」、国家は怪物。ヒトは生命を保持する権利が有り(自然権)、平和と自己防衛のため自らの権利を社会へ預ける絶対王政(王様)を容認する思想。絶対君主国家は今現在も存在する、「昔々…」で片付ける訳にはいかない。2.『パンセ』…瞑想録:パスカル(1623-1662)フランス人、物理、哲学、数学などあらゆる法則と哲学、キリスト教からの瞑想(パンセ)神と共にある未来、神は存在するのかわからないが、『信ずるものは救われる』。万物の真理を説き、一方で見えざる神の存在を信じる。二面性、寛容な人間臭さ。3.『プリンキピア』:ニュートン(1643-1727) イギリス人、物質の質量、慣性の法則万有引力ハレー彗星、波長、音波、光、振り子、月の満ち引き、地球と宇宙で同じ法則があてはめられた全体知・統合の理論「不思議」を数学で解く。That's 理系、地球の平和を守れ!。4.『エミール』 :ルソー (1712-1778) フランス人、自然が絶対的な教材、子供の発達に併せ5段階の教育時期、子を国家社会へ適合させる事は悪い事。教育は家庭で。人民主権、王制を否定、政府と個人は平等自治・自由な姿勢だが、果たして社会性は芽生えるか?。5.『国富論』(諸国民の富):アダムスミス (1723-1790) イギリス人経済学の父、重商主義、封建主義を批判(権力集中は間違い)、自由競争経済を推奨、職業分化・分業で生産効率向上、「仕事が無いと堕落する」、「神の見えざる手」…市場価格。渋沢栄一を彷彿。新日本へ発展のカギか?温故知新…。ひとつひとつ、どこかで習った知識でそれ自体「おさらい」する価値満載ですが、一方で、限られた紙面に描かれた図解を年代を追って比較する中で、違いを見出し振り返るもよし、共通点・良いとこ採りでHiBridな新たな方向性を見出すも良し…様々な場面すべてを俯瞰して、流れや変化で全体を把握するという意味合いで、新たな図解の使い方を体験できたことが本日の学びとなりました。有難うございました。さて、当方今回の気付きの1枚ですが、『自分に何ができるか考え、実践するヒト』として団地の介護事業所を主催する人物に焦点を当てた東京新聞の切り抜き記事をご紹介致します。ご質問頂いた場所は神奈川県藤沢市(駒寄団地:ぐるんとびー駒寄)と判明、当方住まいに近く、灯台下暗しでした。改めてご紹介いたします。次回も宜しくお願い致します。
  • 久恒先生、みなさま、本日もありがとうございました。今回は、「図解コミュニケーション全集」第7巻「応用編1 世界の名著」を使っての学習の第3弾。「リヴァイアサンホッブズ)」「パンセ(パスカル)」「プリンキピア(ニュートン)」「エミール(ルソー)」「社会契約論(ルソー)」「国富論アダム・スミス)」の6つの名著について、各1枚の図解を見ながら解説を聞きました。いずれも高校の授業で簡単な解説や有名なフレーズなどの説明があったものですが、実際に読んだ経験がないため、今日の解説ではじめて全体像を知ることができました。また、一気に解説いただいたことで、これらの理論が生まれた経過というか時代の大きな流れを掴むことができました。西洋において多大な影響をもたらした理論を、こんな短時間に学んでいる状況に驚くとともに、久恒先生の図解のわかりやすさに改めて感謝しました。 さらに、「神」についてのお話と意見交換がありました。「神」の存在を信じることから始まる人(宗教における信者)と、「神」の存在を認めざるを得ない状況に至る人(哲学者や科学者など)があること。日本や東洋の考え方とは異なるかと思いますが、西洋の理論には創造主という意味での「神」の存在が少なからずベースにあるんだなと思うとともに、学生時代に聖書を学ぶことは大切だと思いました。次回もよろしくお願いいたします。

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「名言との対話」4月26日。小幡英之助「歯科医免許制度」

小幡 英之助(おばた えいのすけ、嘉永3年(1850年) - 1909年明治42年4月26日)は、日本最初の歯科医師。享年59?

豊前国中津(現・大分県中津市)出身。藩校・進脩館に学び、15歳で元服し長州討伐で初陣。20歳、中上川彦次郎と慶應義塾の塾長をつとめていた叔父の小幡篤次郎を頼り上京し慶應義塾に入塾。中津出身の医師・佐野諒元、次いで横浜の西洋医・近藤良薫に師事。アメリカのD・Bシモンズからも学ぶ。

英之助の手先の器用さを見込まれ、歯科医学を学ぶ決心をする。小幡徳次郎は「士人の業にあらず」と反対だった。塾友や師らが歯科医が有望であり、英之助が適材であると説得し、了解を得た。アメリカ人歯科医セント・ジョージ・エリオットのもとで西洋歯科医学を修める。

1874年に新制度「医制」が布達されたが、歯科はなく「口中科」となっていた。英之助は「歯科試験」を請願し、認められ、その試験に合格した。西洋歯科医学に基づく日本初の歯科医師となった。銀座に歯科診療所を開業し、小幡式治療椅子を開発するなど、草創期の西洋歯科学の発展に大きく寄与した。歯科医開業免許取得の第一号である。

1878年に歯科医を開業した高山紀斎は、慶應義塾学び、アメリカ留学中に歯科医療に感銘を受け、帰国後医業免許を取得し開業する。高山は歯科医師試験受験のための私塾「高山歯科学院」を設立した。現在の東京歯科大である。この学院の講師の血脇守之助は野口英世をこの学院のスタッフとして収入の道をひらくき、野口の左手の再生手術をとりはかるなど生涯にわたり、援助を惜しまなかった。野口英世は歯科から出発したのである。

中津出身者は、東京の慶應義塾や西洋歯科医を目指し小幡英之助の門下生となったものが多かった。小幡門下生は全国に広がり、歯科学会は門下生を中心に発足している。ここで思い出すのは、私の父方の祖父は、歯科医と薬剤師の二つの資格を持っていたと父から聞いたことがある。祖父の治療で痛い目にあった語っていたが、祖父は小幡英之助の影響を受けていたのだろうか。中津は歯科医の生産地という評価もある。

中津に帰ると私は必ず、中津城あたりを散策する。その公園の少し高いところに銅像が建っている。それが小幡英之助だった。1937年に建立されたが戦時下の金属供出でなくなった。1966年に再建された。今回、小幡英之助という故郷の先達のことがわかった。

一緒に上京した中上川彦次郎は慶應義塾を経て、三井財閥で大活躍した。小幡英之助は歯科医師の鼻祖となったのだ。二人とも福沢諭吉の影響を受けて大成した人物だ。銅像には後の世代にその功績を伝える意義があるのだ。その銅像の記憶が無ければ、この文章を書いていないだろう。