「福祉図解塾」の3ヶ月コースの最終回ーー「よく考え、整理し、統合し、また解体し、複雑なものをシンプルにして、組み立てなおすことを繰り返した期間でした」

「福祉図解塾」の3ヶ月コースの最終回。7月から3カ月間の1クールを予定した「福祉図解塾」が終了。次の展開もみえてきた。

児童相談所、大学の研究者、公務員、キャリアコンサルタント、こどもの塾の先生の大学院生など「児童福祉」分野の塾生が多く、難しい仕事を高い志で取り組んでいる姿がよくわかりました。

虐待、宗教、18歳の壁、ひきこもり、介入、援助、連携、法改正、リモート面談、予防、対応、支援、量と質、子どもとこども、児童保護士、コーチング、不登校、自殺、リストラ、依存症、安全と安心、自立、LD・ASDADHD発達障害社会保障認知症、介護、社会起業家、、、、、。「福祉」分野は、複雑で奥が深いことを改めて実感した。

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塾生の学びから。

  • 福祉図解塾を計画してから皆さんとであい、図解を学べたことはとても有意義な3ヶ月間でした。終わりに触れたように、施設支援の体系を簡単に図解したものを会議資料で付けただけで、「信田さんのイメージが共有できました」と言われ図解の汎用性の高さと可能性を感じました。皆さんの図解も回を追うごとに洗練されていき、その様を横で見ることができたことも私にとって学びになりました。秋~冬にかけてはどこも研修や行事が増えるので服し業界にとっては多忙な時期でウが、、、、、とは言え、年中忙しい業界であり、考えてみたら時間があったことなどなかったので、学びの出会いは自分でつかみ取り、学びの時間は自分で捻出する気合いで、是非次のクールも皆さんと学べたらと思っています。まずは指摘していただいたか所の修正に取りかかります。
  • 計6回、この3か月間、よく考え、整理し、統合し、また解体し、複雑なものをシンプルにして、組み立てなおすことを繰り返した期間でした。図はまだ完成しませんが、これだけ深く処理したものは、自分の中に確実に残っていきますね。図は発展・成長しつづける生き物のようです。さいごに久恒先生が「図解は手仕事」とおっしゃってましたが、そのとおりに思います。自分の理解を深める際のとてもよい手法を教えていただきました。ありがとうございました。
  • 今日もありがとうございました!一旦最終回なんだな~って思いながら受講していました。さっきも話しましたが・・初めて手描きで自分の仕事を紹介した時は、キャリアコンサルタントという職業を書くのを忘れて💦「何をしている人なのか」不明の状態、図解を描いたつもりだったけど、単なる組織図になっていた💦ということを理解して衝撃でした。
    最終回では、自分では「かなり良くなった(^^♪」とちょっと自信あったけど、「箇条書きを図で囲っただけ」だったということを知って愕然!(みんなには褒めてもらって嬉しかったけど♬) 自分の癖を知ることができて良かったと思いました。もう少しブラッシュアップしていきたいと思います!
  • ありがとうございました。あっという間の3か月でした。あーでもない、こーでもないと悩む日々でしたが、図解の深さは知ることができました。まず、図解はうそをつかない、誤魔化せないと実感。また囲む線、→の太さ、カーブ、色すべてがもの語っています。自分の図解がうまくなとなったは、わかりませんが、皆さんの図解の変化に驚かされます。もうちょっと磨きたい、学びたい。そこで、久恒先生と打ち合わせしました。その結果、5名以上集まれば、もう1クールやってみようとなりました。2クルー目の初回は10月7日火曜午後8時半から。この日は初参加の方の無料お試し会も兼ねます。 初回は図解の基礎のレクチャー。その後、今日のをブラッシュアップしていきます。今回は白書などを図解化していきたいと思います。ぜひこの人は!という方も誘って、もう1クール参加されませんか?参加費は前回と同じ6回3万円です。ご希望の方は連絡ください。
  • 今回で福祉図解塾が最後ですが、本当に久恒先生、皆様大変お世話になりありがとうございました。この3か月を振り返ってみても、正直なところ、自分の図解がまだまだ上達していないと感じています。 久恒先生や皆さんからたくさんのアドバイスをいただいたのに、まだそれを十分に活かせていないんじゃないか、そんな気持ちが拭えません。これからも図解を続けていき上達していきたいと思っております。この未熟さをバネにして、成長していきたいと思います。また、福祉図解塾の参加者の皆さんの仕事に対する熱意や、子どもや障がいを持つ方々への温かい思いがひしひしと伝わってきました。 今まで知らなかった子どもの福祉の現場や、その重要性を改めて知ることができ、参加して本当に良かったと心から感じています。
  • 本日の図解塾は第1.2回で仕上げた「私の仕事」と、第3.4回で仕上げた「社説」を組み合わせた図解を完成させたものを披露し、コメントをいただくというものであった。図解にすることは労苦を伴ったが、作成者のプロセスや思いが形になり、図に表現されるため他の方の発表を聞くのも非常に楽しいし、学びとなった。「する3ヶ月としない3ヶ月」という言葉があったが忙しい中にも学びの場が与えられたことに感謝したい。現場では、全体像を知らないから判断に躊躇することは往々にしてある。真のジェネラリスト、地域共生社会を担うソーシャルワーカーになるには、福祉の全体像を掴んで広く学び連携する必要がある。「図解は手仕事」これからの時代を先取りし、ソーシャルアクションを起こしていくには、子ども白書の図解は非常に興味深いなと感じた。
     
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「名言との対話」9月17日。石井高「ヴァイオリンに生きる」

石井高(1943年?-2015年9月17日)は、バイオリン製作者。

東京都出身。下町育ち。東京理科大学応用化学科中退。ヴァイオリン製作家の内弟子を経て、単身イタリアにわたる。1970年からヴァイオリンの故郷であるイタリアのクレモナに永住。クレモナは人口は7万人ほど。イタリア国立ヴァイオリン製作学校卒業。1975年、楽器つくりの名人を意味するマエストロの称号を受ける。1980年、クレモナ市民賞(ストラディヴァリ賞)受賞。

ヴァイオリンをはじめ弦楽器製作、講演会など、幅広く活動。ストラディヴァリやグァルネリなど名器の鑑定や修理に携わる。日伊文化交流にも尽力した。1998年、当時の皇太子殿下にヴィオラを製作し、現在もご愛用中である。2013年、広島の被爆ヴァイオリンを修復している。

1582年に、九州のキリシタン大名たちがローマに派遣した天正遣欧少年使節団の4人の少年がクレモナにやってきてたことが分かる。そして「天正遣欧少年使節団一行は豊臣秀吉の前で演奏をした」という記述を発見。彼らが観たヴァイオリンは時代的にもアマーティのものであるに違いない、と確信し、秀吉が聴いたヴァイオリンの復元を始め、1989年に完成。このことは石井孝高『秀吉が聴いたヴァイオリン』に詳しい。

使節団が出発した長崎の「ながさき旅ネット」のともっちさんのインタビューを見つけた。「この曲をアマティーのヴァイオリンで聴いてみたいなぁ」という父の言葉がヴァイオリン制作へのきっかけとなったと石井は答えている。現在のヴィオリンは、ニコラ・アマーティ(1505-1579)が完成させ、アントニオ・ストラディヴァリ(1644説・1648説-1737)が、広めたものだという。

ヴァイオリンの材料は、モミやカエデで、アマティの色に似た濃い赤のヴァイオリンを作る努力を重ねる。茜色の天然のニスを50回も塗る。今では、その赤は、石井レッドといわれる。

石井高『ヴァイオリンに生きる』という本では、「ヴァイオリン作り50年。イタリア・クレモナ在住の職人が修業時代からストラディヴァリの秘密までヴァイオリンの魅力を存分に語る。故郷、師匠、家族、クレモナの生活…人とヴァイオリンの魂の交流!」と本の紹介にある。まさに、ヴァイオリン制作一筋の道を歩いた人である。

石井高のヴァイオリン人生は、400年以上前の天正遣欧少年使節団から、ビオラ演奏者でもある現在の天皇陛下にもつながっていることに感銘をおぼえる。

「ヴァイオリン」という小さな窓から、石井高には世界と日本の歴史もみえていたのである。

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