「ぐりとぐら」展ーー姉・中川李枝子と妹・山脇百合子の合作の絵本

立川の「PLAY! ミュージアム」で開催中の「ぐりとぐら」展。

姉・中川李枝子と妹・山脇百合子の合作の絵本です。。

 中川 李枝子(なかがわ りえこ、1935年9月29日 - )は、日本児童文学作家作詞家

東京都立高等保母学院を卒業。

保母として17年間働きながら執筆活動を行い、1962年いやいやえん』で厚生大臣賞・サンケイ児童出版文化賞野間児童文芸推奨作品賞NHK児童文学奨励賞、1980年『子犬のロクがやってきた』で毎日出版文化賞2013年菊池寛賞、ほか数々の賞を受賞。

実妹画家山脇百合子とコンビで、数多くの作品を発表。代表作に『ぐりとぐら』『そらいろのたね』『ももいろのきりん』など。

エッセイ集に『本・子ども・絵本』がある。また、作詞家としても1988年公開のアニメ映画『となりのトトロ』のオープニングテーマ『さんぽ』 や『まいご』等数曲のイメージソングの作詞を手掛ける。

思春期に「世界の名作児童文学に出会えたのは幸運でした」。石井桃子の熱心な愛読者であり、いぬいとみこから紹介されて親しくなり毎夏石井の軽井沢の別荘を訪ねている。石井の100歳の誕生日にケーキでお祝いしている。

宮崎駿は「いやいやえん」を学生時代に読んで、アニメにしたいと思っていた。「となりのトトロ」のオープニングテーマの作詞を依頼されたことから親しくなり、出会いから40年後の2001年には「くじらとり」が三鷹の森ジブリ美術館で上映されている。

i妹の 山脇百合子上智大学国語学部フランス学科卒業。中川李枝子との共著が多数ある。姉妹といっても仕事は編集者を通じて打ち合わせをする。その方がうまくいくそうだ。

となりのトトロ・ポエム版」のサツキとメイの「姉と妹」という詩がある。「お姉さんはいいな、、、妹はいいな、、、」。

 

ぐりとぐら」は野ねずみの双子のきょうだいで料理が大好きだ。青い服が「ぐり」、赤い服は「ぐら」で、年齢は保育園の年長さんくらい。作者の姉妹の実際の年齢は6歳あるが、この絵本ではぐりとぎうらは対等の双子に設定している。

1963年に第一作が出版されたから、もうすぐ60年子どもたちの心をつかんできた絵本である。 累計で539万部というミリオンセラーだ。1年10万部づつ売れている計算になる。

中川李枝子は世田谷のみどり保育園の保育士として17年間働いた。目の前にお話を待っている子どもたちがいたので、その子たちに話すつもりで書いた。子どもたちと出会ったことで絵本作家になった。現場で全力で子どもに接したことが誰にも負けない力になったのだ。

酒井駒子」「中川李枝子」「山脇百合子」そして「柳田邦男」と、この一週間ほどで、「絵本」の世界に集中して触れたことで、幸せな気持ちになった。

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「名言との対話」6月10日。フィリップ殿下「これからお目にかけるのは、世界でもっとも経験豊富な除幕のプロの技ですよ」

エディンバラ公爵フィリップ王配(英:Prince Philip, Duke of Edinburgh1921年6月10日 - 2021年4月9日)は、イギリスの王族。女王エリザベス2世の王配(夫/配偶者、Prince)。

イギリス海軍の士官候補生として第2次世界大戦で従軍。地中海でイタリア艦隊との戦いに参加した。日本の降伏時には東京湾上で、英駆逐艦ウェルプで勤務していた。

エリザベス女王とは、イギリス海軍ダートマス海軍兵学校で出会ったとされる。時のイギリス国王ジョージ6世が愛娘2人を連れ視察に訪れた、これがきっかけだった。1947年にエリザベス王女と結婚。戦後は英護衛艦マグパイの艦長を務めた後、妻エリザベスが1952年に女王に即位すると海軍を退役し、夫として長年女王を支えてきた。女王の公務の大半に夫妻で同伴、単独での海外訪問も143カ国637回に上り、公務は単独でも65年間で2万2千件以上、2017年の時点で785団体の会長や支援者を務めていた。

夫妻は4人の子どもと8人の孫、10人のひ孫に恵まれた。長男のウェールズチャールズ皇太子は1948年に誕生。

王族らしからぬ物言いと多くの失言によって、対比で女王は模範的に見えたという解説もある。「イギリス人女性は料理ができない」「ここに長くいると、みんな目が細くなってしまうよ」(1986年、中国に滞在中の英国人学生たちに対して)。「(子どもが)学校に行くのは、親が子どもたちに家にいてほしくないからさ」、これを聞いたマララ・ユスフザイは笑いをこらえようと顏を蔽った。

危ない言葉が多く、物議を何度もかもしたそうだが、冒頭に紹介した「これからお目にかけるのは、世界でもっとも経験豊富な除幕のプロの技ですよ」は、2017年5月、ロンドンのクリケット場に新設された観客席のプレート除幕式で語った言葉だ。この言葉はユーモアにあふれた名言だ。

ヴィクトリア女王の夫アルバートとは異なり、共同統治者の王配殿下の称号を得られなかったことで屈折した思いをしただろうと想像される。ジョンソン首相は、女王陛下は、我が国がフィリップ殿下に対して「彼が決して主張しないほどの、すなわち私たちが知り得ないほどの大きな借りがあるのだ」と述べられましたと語っている。

ともかくもフィリップ殿下は70年以上にわたる「エリザベス女王の配偶者」という難しい役割をこなし、イギリスの面目を施したことは誇るべき立派な業績であることは間違いない。コロナ禍の4月9日に逝去。享年99。