2023年:刊行済みの本。刊行予定の本。

現在取り組み中の本。

  • 最近刊『野田一夫の大いなる晩年』のPR作戦。
  • 9月中に刊行予定の『実年期の肖像』の表紙デザイン。
  • 来年出版予定の大型本の原稿書き。
  • 新たに頼まれた本の企画の構想を練る。

今年は出版が多い。単著・共著・編・発行・私家版。パーティがあるので以下、整理。

  • 『図解コミュニケーション全集』第7巻「世界の名著」
  • 『名言の暦 明治誕生日編』

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朝:ヨガ教室で1時間。

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「名言との対話」9月9日。トゥールーズロートレック「人間は醜い。しかし、人生は美しい」

トゥールーズロートレック(1864年11月24日 - 1901年9月9日)は、フランス画家

南フランスの名門家庭に生まれた。13歳と14歳の左右の大腿骨の骨折によって成長が止まった。そのことで父親から疎まれる。1882年、パリで画塾で学び、画家を目指した。

1891年あたりから「ナポレオン」などのカラー・リトグラフを(平版画)手がけた。「ムーランルージュ」、「ディヴァン・ジャポネ」などポスターを芸術の域まで高めたことは大きな功績である。ロートレックは日本美術からも大きな影響を受けている。放蕩、酒色、病などで、36歳で死去。

母親はロートレックの才能を伸ばすことに援助したが、父親は絵を描くことを認めなかった。「馬鹿な年寄りめ」と罵倒していた。

同級生の画商、モーリス・ジョワイヤンは生涯の親友であった。彼は1902年、ロートレックの父親のアルファンス伯爵から遺作の全作品を委託され、1922年のロートレック美術館の創設にこぎつけている。

1926年に伝記を出版。また1930年には『独身モモ氏の料理法』を刊行。モモはロートレックとジョワイヤンを中心とした美食家グループの名である。ロートレック伯爵家は、美食家と大食漢の家であった。「良い芸術を観賞するには、美味い酒が欠かせない」というロートレックは、この伝統んももとにあったわけだ。同年、ジョワイヤンは交通事故で没している。このジョワイヤンのおかげでロートレックは死後も、「偉大なる芸術家」と呼ばれている。

2001年の生誕100年記念の企画が多数催された。「ロートレックからの招待状ーー究極のレシピが明かす天才の素顔」という番組がNHKーBSでも放映されている。私も三菱一号館美術館で開催された「トゥールーズロートレック展」を見ている。

ポスターは視覚的な広告・宣伝媒体で、商業活動のための作品で、大量に印刷され、人々の目にとまった。その新分野を開拓し、文字よりも絵を重視した作品は、芸術とまで呼ばせたロートレックの功績は大きい。1893年に発表されたロートレックの「ディヴァン・ジャポネ」は、当時のパリの気分をあらわす作品で人気を博した。「ジャポネ」は日本であるが、この作品には日本趣味はみられない。

「人間は醜い。しかし、人生は美しい」はどういう意味だろうか。NHKBSプレミアムアーカイブスの資料で、ロートレックの言葉を拾った。

  • 醜さの中に必ず美しいものが隠されている。誰も見つけていないところにその美しさを見つけるのは実に感動的だ。
  • 理想でなく真実を描こうとした。醜いものに、ぼくの筆でつやをつけ丸みをつけ、ほんの少し輝かせるのが好きなんだ。

 

参考

NHK-BS「ロートレックからの招待状ーー究極のレシピが明かす天才の素顔」