共著『趣味は人生のスパイス』(日本地域社会研究所)が刊行される。予約が始まった。
- サブタイトルは「大人の自由時間に、刺激と、味わいと、潤いを。」
- オビは、気がつけば、いつしか趣味が「自分らしさ」の形成に深くかかわっていた。シニア世代11人が綴る「私の趣味」。いよいよ人生の後半戦。さて、あなたは何をする?
サブタイトルとオビの言葉が素晴らしい!
出版社PR「人生の後半戦に向けて、シニア世代11人が改めて考えた「私の趣味」とは。振り返ると意外にも趣味が「自分らしさ」の形成に深くかかわっていたことに気づく。若い頃からの趣味をより深く極めている者、一時期中断したが再チャレンジした者、仕事が一区切りついたところで新たな趣味を見つけた者、何かに導かれるようにその趣味にたどり着いた者、一つの趣味から派生して新たな趣味に繋がった者、最初は我が子を喜ばせるために始めたはずが――など、彼らの手記を読むと、趣味によって思いもよらない人生の広がりを得られたことが手に取るようにわかる。これからの自分をさらに高めるための余暇時間の使い方のヒントにもなるだろう。」
11人の執筆者がそれぞれの「趣味」を通して人生を語っている。
- 荒木義宏:ジェトロ、共同通信社勤務を経て現在フリーで東南アジアとの人材交流に注力中
- 伊藤廉:土木エンジニアとして民間会社と役所の両方で勤務した知見を元に現在企業コンサルティングの仕事に従事
- 小野恒:土木エンジニアとして建設会社に勤務後、地方自治体専門員
- 呉羽和郎:元建設会社土木技術者。退職後はISO審査登録会社に転職。75歳で退職し現在、隠居中
- 斎藤利治:経済団体勤務を経て現在行政書士、日本語教師 世古真一:人生を俯瞰して耕す手帖のライフシミュレーションシステムの開発と普及に取り組み中
- 津川典久:システムエンジニアとして主に金融関係のシステム構築、デジタルアーキビスト、宅地建物取引士
- 久恒啓一:青年期はビジネスマン、壮年期は教育者、実年期の現在はNPOを舞台に仲間と雑誌作りに挑戦中
- 深谷康雄:金融機関を経て事業会社の企業年金基金に勤務。現在ファイナンシャル・プランナー
- 船山信次:薬剤師、薬学博士、日本薬科大学客員教授。主に「毒と薬と人間の関係」の考究を続ける。日本薬史学会長
- 力丸萠樹:舞台俳優、雑誌編集者などを経てフリーのイラストレーター・デザイナー。「アトリエ・マ・ヌゥー舎」主宰
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「名言との対話」1月26日。内田忠「民主政治の成否は、とどのつまり「人間」に帰着する」
内田 満(うちだ みつる、1930年1月4日 - 2007年1月26日)は、日本の政治学者。
東京出身。早稲田大学第一政治経済学部卒。1969年、早稲田大学政経学部教授。 1978年、早稲田大学別科国際部長。 1986年、早稲田大学政治経済学部長。 2000年、定年退職、 2002年、「日本政治学の一源流」で早稲田大学博士(政治学)。享年77。
日本政治学会理事長、日本選挙学会理事長、衆議院議員選挙区画定審議会委員、財団法人明るい選挙推進協会会長を務めた。
アメリカのロビイストについての研究でも知られた。ゼミ生には、寺島実郎やニュースキャスターの久和ひとみなどがいる。
内田満『政治の品位』(東信堂)を読んだ。「Ⅱ政治家よ、言葉を響かせよ」のアメリカとイギリスの政治家や学者たちの名言から。
- リンカーン「奴隷になりたくない人は、奴隷を所有しないことに同意しなければなりません。他人の自由を否定する人は、自分でも自由に値しませんし、公正な神の下で、自由を長い間保持することはできません」
- ケネディ「問うなかれ、あなたの方の国があなた方のために何をなし得るかを。あなた方があなた方の国のために何をなし得るかを」
- チャーチル「デモクラシーは、一番悪い政治の形態です。今までに試みられてきた他のすべての形態を別にすればの話ですが」
- レーガン「政治は、芸能とよく似ている。まずオープニングが地獄で、その後はしばらく出世ですが、終わりがまた地獄だ」「政治は、悪い職業ではない。成功すれば多くの保証があるし、失敗したら、いつでも本が書ける」「皆様が必要とするものを何でも家でも与えることができるほど強力な政府は、皆様から何から何まで取り去ってしまうほど強力な政府ということになります」「いつも私が不思議に思うのは、芝居の経験のない人が、どうやって政治家の役割をうまくこなせるのかということです」
- サッチャー「政治では、予期しないことが起こると、いつも予期していなければならない」
- ハロルド・ウィルソン「首相の成功の主要な条件は、夜の熟眠と歴史のセンスである」
- マイケル・フット「権力の座にいる人には、本を読む時間がない。しかし、本を読まない人は、権力の座に適さない」
- ウッドロー・ウィルソン「再選されることばかり考えていると、再選に値することが極めて難しくなる」
- ジャン・ジャック・ルソー「イギリス人は、自分たちは自由だと考えているが、彼らは思い違いをしている。イギリス人が自由なのは、議会の議員の選挙の間だけで、議員が選ばれるやいなや、イギリス人は奴隷化されてしまい、何の力も持たなくなってしまう」
- ウィリアム・サイモン「悪い政治家をワシントンへ送り出すのは、投票しない善良な市民たちだ」
- ジェームズ・レストン「選挙は、将来についての賭けであり、過去の人気の度合いを測るテストでは無い」
- ジェームズ・クラーク「小政治家は、次の選挙を考え、大政治家は、次の時代を考える」
- トマス・カーライル「この国民にして、この政府」
以下、 日本の政治家の名言から。
- 尾崎行雄「選挙の場合には、政党は批判を受くべき被告であって、国民は裁判官であることを忘れてはならぬ」
- 大野伴睦「猿は木から落ちても猿だが、代議士は落ちたらただの人」
- 西尾末広「政権を取らぬ政党は、ネズミを取らぬ猫のようなもの」
- 川島正次郎「政界、一寸先は闇」
民主政治の制度は完成に向けて永遠に途上にあるから、常に見直しが必要だ。そしてその制度を運用するのは人間であり、常に誤用や悪用がはびこる。だから政治の成否は人間の問題に帰着する。となれば政治学の基礎は、人間学なのだといえるだろう。
「修身」という言葉はすでに死語となってしまったが、やはり修養という考え方は忘れてはならないと思う。 政治学者・内田満は、早稲田大学政経学部長を経て、1990年と1994年と2回続けて総長選挙に出馬したが、いずれも決選投票で敗れている。以上の政治に関する名言を蒐集するなかで、内田満は学内政治と選挙についても深く考えただろう。日本の政治も、大学の世界も同じだと感じていたのではないだろうか。