「2011年の意味--外なる構造変化と内なる危機の同時化」

多摩信用金庫の多摩センター支店(高野支店長)の開所式に呼ばれた。
多摩信と多摩市と多摩大は三者協定を結んだのだが、今年4月からオープンした京王永山駅直結の「ビジネススクエア多摩」に続きここでも協力関係に入ることになる。
9時からの新支店オープンの前に、テープカットがあり、その要員としてアサインされた。多摩信のキーマン長島部長や理事長にもご挨拶。
支店長と阿部多摩市長のご挨拶の後、多摩センター地区連絡協議会の横山会長、京王プラザホテルの中島取締役などと並んでテープにはさみを入れる。

場所は京王プラザホテル直結の目抜き通りに面した4階が支店で、ワーキングスペースやサロンスペースもある。
内部階段で3階に下りると、70-80人ほどのセミナーなどができるスペースがあり、こちらはホテルにつながっている。


その後、大学に向かう。永山駅から徒歩で坂を登る。

大学で客員の長田先生とばったり会ったので、研究室で歓談。長田さんは雑誌プレジデントの副編集長時代から面識がある。神戸大学准教授に転身され、最近東京に戻ってこられた。なんでもよく知っている方で、特に経営者の逸話にも詳しいので、とても勉強になる。今はインターゼミで毎週一緒に仕事をしている。

秘書との打ち合わせ。諸橋学部長と相談など。原稿書き。
歩いて永山駅へ。駅で金先生と遭遇。話しながら九段へ向かう。韓国関係の本を出したばかりでもあり、正日総書記死去の報でもういくつかのインタビューがあるとのことで、その場所へ向かう途中だった。金先生の見立てを個人的に聞くことができた。

九段の寺島文庫ビル3階の多摩大サテライトで、GIN総研主催の寺島さんの年末講演会。
2011年の総括と2012年の展望、がテーマ。
50人ほどの参加者は、この文庫で行われている各種研究会のメンバーが中心で、メディアや企業の方が多い。多摩大からは、私と金先生と来年度から入るバートル先生。

  • 平岩さんの4万冊の本の行方。司馬遼太郎の書棚は見せるためのもの。都心に磁場、ベースキャンプ。3階ではインターゼミ。例えば多摩学。武田軍団の八王子千人同心。北条水軍を引き継いだ拠点・浦賀。グローカリティ。ローカリティを突き詰めたところにグローバリティ。クラブ。知的環境。面白い場所に。ガラクタコレクター。ミニ博物館コーナー。ペリーの「日本遠征記」のサイン入り原本。マッカーサーミズリー号船上で降伏文書にサインしたパーカーの万年筆。日本に影響を与えた二人の共通項は「抑圧的寛容」。親日派知日派も。分断統治の思想。

2011年の意味--外なる構造変化と内なる危機の同時化

  • 世界人口が70億人超。1950年25億人、2050年93億人。メガシティ(1000万人以上)は1975年3、現在25、2025年29)
  • 冷戦の終焉から20年。米国の存在感の後退。資本主義の驕りと歪みの顕在化。国家管理型資本主義の「成功」-正当性と信頼性の揺らぎ
  • 9・11」から10年。米国の中東からの撤退「覇権なき中東へ」。アジア太平洋に比重を移行。ドル基軸体制の静かなる崩壊。
  • 日本。3・11東日本大震災の衝撃。地震津波原子力。エネルギー戦略。産業の空洞化(円高・労働制約・電気料金コスト高・税金負担増・風評被害・アジアからの立地インセンティブとFTAメリット)
  • 管直人という虚構と野田政権の空虚。市民運動松下政経塾の限界。失われる構想力と政策科学。
  • COP17.10年間の空白期間と京都議定書の破たん。無極化(全員参加型秩序)
  • メディアの世界観「米国と中国の狭間)に疑問。トライアングルの一角として何をすべきか。日米の協定締結が大事という提案。
  • 米中関係。大国同士。密度が深い。米中戦略対話。
  • 2035年。4割はシェールガスという予測も。新日鉄と住金の合併比率は1:0735。本来は半分の住金だが、シェールガス関係のシームレスパイプの需要が後押し。
  • IAEAの本音。エネルギーの多様性の温存。技術先進国として立ち向かって欲しい。
  • 論点は原子力の平和利用に関する技術蓄積。若い優秀な科学技術者の育成で発言権を。

終了後、文庫のミニ博物館コーナーを見学し、一階のカフェでパーティ。

仙台時代からの友人の檜野さんがいたので、途中で蕎麦屋で歓談。