人事委員会。学部運営委員会。理事長報告。

大学

午前

・人事委員会

・学部運営員会

午後

・理事長報告:杉田学部長と。

 

夕刻から

・自宅にて新パソコン設置。

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「名言との対話」11月14日、日高敏隆「人は作るもんちゃう、育つもんや」

日高 敏隆(ひだか としたか、1930年2月26日- 2009年11月14日)は、日本の動物行動学者

小学生の時に教育スタイルが合わず不登校となるが、担任の教師が自由な校風の麻布の小学校への転校を勧め、加えて昆虫学に無理解であった両親を説得してくれる。

 東京農工大学講師・助教授・教授を経て、1975年京都大学教授、1989年同大理学部長。1982年に創設された日本動物行動学会の初代会長。1995年から滋賀県立大学初代学長総合地球環境学研究所初代所長。

動物行動学の日本の第一人者である。エソロジーと呼ばれる動物行動学とは、生理学・心理学・遺伝学など、さまざまな方法論を用いて動物の行動を研究し、行動の総合的理解をめざす学問だ。私の宮城大時代に動物行動学の教授が同僚だったので、この学問には少しだけ興味を持った。人間も動物だと考えると、気が楽になったことがある。

1952年東京大学理学部動物学科卒業。 昼間に岩波書店に勤務し、夜間に東京大学研究室で動物学研究を行った。岩波にいたこともあるのだろうが、文章がうまく、ファンが多い。それは、毎日出版文化賞(『チョウはなぜ飛ぶか』、日本エッセイスト・クラブ賞(『春の数えかた』)を受賞していることでもわかる。他には、『動物にとって社会とはなにか』('66)、『ネズミが地球を征服する?』('72)、『昆虫という世界』('73)、『動物はなぜ動物になったか』('76)、『犬のことば』('79)、『群となわばりの経済学』('83)、『動物の体色』('83)、『ネコたちをめぐる世界』('89)、『生きものの世界への疑問』('91)、『動物の言い分 人間の言い分』(2001)、『人間はどこまで動物か』(2004)、『生きものの流儀』(2007)など多数。『日高敏隆選集』全8巻がある。また、啓蒙書も多く刊行している。入試で最も使われるエッセイを書いた人だ。戒名は蝶道院釋真隆。

「人間は理論が通れば正しいと考えるほどバカである」

「人間は自殺することのできる動物である」

山際寿一(後の京大総長)と民博の小長谷有紀の編の追悼エッセイ集である『日高敏隆口説き文句』では、執筆者の半分は科学者、残り半分は漫画家から写真家まで幅広い。日高が同世代、後世代に与えた影響力の大きさがわかる。また専門分野の研究だけでなく、学会の創設、大学や研究所のトップもこなした。この人は偉い人だ。

日高敏隆自身は動物行動学について「動物の行動がどういうきっかけでおこるのか、とか、その行動はどういう意味を持っているのか。、、行動が進化するなんてのは、どうやって進化するのかよくわからない。そんなことを研究する学問です」と説明している。人間も動物だとする日高は、「人づくり」という言葉が嫌いだった。人は作るものではない。育てるものでもない。人は自分で育っていく。動物と同様に自然に進化していくものだ。親や教師は自分の姿を見せ、援助することしかできない。構えずに自分の役割を果たしていこう。