短歌の批評を受ける−−「なるほど」

今年の正月に上京していた母に感化されて、短歌に挑戦しており、時々その気になって詠んでいる。思いついたまま推敲をせずにこのブログに「今日の一首」として載せているが、それが初めて活字になった。郷里中津の文化総合誌「邪馬台」の「邪馬台歌壇」に初めて私の短歌が載り、選者が評を書いてくれた。
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応援の試験監督みずからは解けそうもない問題くばる
 試験監督の応援に来て問題をみるとこれはむつかしい。自分も解けそうもない、そう思いながらくばる。心の動きが面白い。

鬼気迫る静謐かもす受験生の鼓動の聴こゆ英語リスニング
 英語リスニングの行われる直前の緊張感、「鬼気迫る静謐かもす」の静謐は靜かでおだやか、又かもすは時間的に長い、「鬼気迫る静寂のなか」とシンプルにした方が緊迫感が出る。

偶然に電車に逢える先輩と暗号のごとき会話を交わす
 「先輩と暗号のごとき会話を交わす」、サラリーマンならではの切りとり方、景気の動向、会社の危機などいろいろと想像される。

写真屋の撮影終えたる一瞬のゆるみをとらうデジタルカメラ
 緊張感のゆるんだ一瞬のデジカメの撮影。

どの句も結句がよい。
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なるほど。批評をもらうと、下手は下手なりに、また詠もうという気になってくる。