本日発売の週刊ポスト3月10日号にインタビュー記事。

週刊ポスト3月10日号(小学館)にインタビュー記事。

週刊ポスト 2017年 3/10 号 [雑誌]

タイトルは「人生75年を「十五番勝負」(嵐山光三郎提唱)に喩てみたら……」で、著名人(鳥越俊太郎、、)と一般人に、5年ごとの勝敗を振り返ってもらう流れ。コメントはその後の締め。

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こうした自分の過去を振り返る「自分史」に詳しい「自分史活用推進協議会」名誉顧問の久恒啓一・多摩大副学長は言う。

団塊世代を中心に自分史ブームが起きています。年を重ねると『体が言うことをきかない』『お金がない』と自己否定に陥りがちです。この十五番勝負のように、自分がこれまで何勝何敗だったかを知ることは、失敗が自分に勇気を与えたことや、ある人との出会いが自分の転機になったことなど、人生の『つながり』を発見できます。“黒星”が続いてしまった人でも、『仕事ではそうだったが趣味ではいいことがあった』という発見もあるはずで、今の自分に対して自己肯定感が持てるようになるのです」

 たとえ負けが込んでも、相撲とは違い、人生の十五日目の千秋楽(75歳)に必ずはね太鼓が鳴るわけではない

「75歳以上を後期高齢者と言いますが、100歳以上の人口が3万人を超える日本ではまだまだ若い。後期高齢者からスターが現れる時代なのです。十五番勝負のように75歳までの自分史を振り返ることで、未来に向けて舵を切る。挽回もできるわけで、ここからどう生きるかが大事になるのです」(同掲)

 十五番勝負で人生は終わらずに、十六番、十七番と続いていくのだ。

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「名言との対話」2月27日。白鳥省吾「万巻の書を読み 千里の道を行き 生死をを天に任じ 世界の山河に放吟す」

白鳥 省吾(しろとり せいご、1890年2月27日 - 1973年8月27日)は、日本詩人文人ウォルト・ホイットマンの詩の翻訳者としても著名。

81歳で、生涯の師であるホイットマン(近代の思想と科学を詩に取り入れほめたたえた詩人)の詩蹟を訪ねて長男東吾のいるアメリカへ旅行をする。

 ロッキーの残雪超えて開眼す

 白亜館の噴水噴出し花紅し(ホワイトハウス

築館町の白鳥省吾記念館を訪問した日に、隣に建っている図書館に「白鳥省吾賞授賞式」という張り紙があった。何と2月27日はこの人物の誕生日で、賞の受賞式典がある日だったのだ。偶然に驚く。99歳の娘の白鳥園枝も詩人で、受賞式のために文章を寄せていた。この人の作った詩では千昌夫が歌ってヒットした「星影のワルツ」が有名だ。

在籍した早稲田大学では坪内逍遥島村抱月らが教鞭をとっていた。卒業時の総長は大隈重信だ。藤村・晩翠の新体詩に影響を受ける。生涯の著作は、80冊。詩以外に随筆、民謡、同様、校歌作詞なども手がけた。郷里宮城県のかなりの数の校歌は省吾の作品が多い。築館町民歌、岩出山町民歌、塩釜町民歌、岩出山小唄、鳴子温泉小唄、中新田小唄、厳美渓小唄、若柳小唄、高清水音頭、栗駒音頭、松島甚句、女皮小唄、、、。

「真の詩とは実生活を鮮やかに感じ、自分の生活をよくするために存在するのである」という白鳥省吾は民衆派詩人と呼ばれた。

冒頭の詩では、万巻、千里、生死、天、世界と、大いなる世界の中で詩を詠む姿が浮かんでくる。意気軒昂な大柄な人物を思わせる。