インターゼミの三要件−−論文、2枚のマップ、歴史認識

「名言との対話」4月16日。川端康成

  • 「夫を持ったり、子供を持ったりするたびに、人間の心の眼は開けてゆくものだよ」
    • 近現代日本文学の頂点に立つ作家の一人で、日本人初のノーベル文学賞を受賞した。受賞理由は「日本人の心の精髄を、すぐれた感受性をもって表現、世界の人々に深い感銘を与えたため」である。受賞講演は「美しい日本の私」であった。「運が良かった、そして三島君由紀夫君が若すぎたことのおかげだと述べてもいえる。1972年4月16日、ガス自殺。享年72歳。
    • 川端は新しい才能の発見・発掘の名人だった。北条民雄武田麟太郎岡本かの子三島由紀夫などが世に出るききっかけをつくっている。
    • 川端は人をじろじろとみつめるクセがあった。妻の秀子は「鋭い観察眼は長所よりも欠点を即座に感じてしまふのです。どんなに美しい人の前に出ても、あああの人にはこんな欠点があつた、などちやんと見抜いてしまふ、、」とその観察眼に自身も射すくめられていたそうである。
    • この言葉は川端の著書「結婚の眼」に出てくる言葉である。若い女性に向けての言葉だろうが、男性にも同じことがいえる。家族を持つことで新しい体験があり、それにつれてさまざま感情の振れが起こり、人情の機微がしだいにみえてくる。そして小説や舞台や絵などがより深く理解できるようになっていくということだろう。