丸善(丸の内):新著の大型ポスターと「新刊・話題の本」コーナーに面陳(メンチン)。滑川海彦の「情報文武両道塾」は「論語」。

東京駅の丸の内側の書店「丸善」。大きな扱いに驚きました。

『50歳からの人生戦略は「図」で考える』の大きなポスター(B1判)と、「新刊・話題の本」のコーナーの棚の一列全部を使った「面陳」となっていました。

f:id:k-hisatune:20210713211807j:image

 丸善からプレジデント社にポスターの作成依頼があり急き制作したものだそうです。大型書店でのこういう扱いは初体験です。

「新刊・話題の本」コーナーの一列の面陳(メンチン)は、ありがたいことです。

f:id:k-hisatune:20210713211827j:image

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

滑川海彦の「情報文武両道塾」をZOOMで受講。本日のテーマは「論語」でした。

・2500年以上前の孔子(BC552年生。74歳で死)の言動を記した「論語」は人間の生き方と社会儀礼を扱った書物。

・「論語」は中国では科挙の科目になったことで、研究の進歩が止まった。日本では「人の道」として生き方になったため、本家の中国以上の水準になった。

・伝統的な解釈と貝塚茂樹の「論語」の解釈と二つある。「春秋左氏伝。上中下」(岩波文庫)は同時代の一次資料として面白い。

・「先生はバカだ」といわれて反論するなど、人間的な孔子の姿がみえる。

孔子の「仁」とはどういうものか。失くした財布が返ってくる社会、これが仁の社会で、日本がそうだ。

・以下を解説。『子曰、学而不思則罔』。『學而時習之。不亦説乎。有朋自遠方來。不亦樂乎。人不知而不慍。不亦君子乎』。教育。戦車。怪力乱神。父と子。名分。手順。仁。

・「儒教は宗教か?」という問題はいずれ解説したい。

f:id:k-hisatune:20210713211905j:image

受講しながら考えたこと。

孔子「恕」、ブッダ「慈悲」、キリスト「愛」の共通性。

・セルフマネジメントから始まるマネジメントの発明者・ドラッカーと「修身斉家治国平天下」をいう孔子の共通性。

貝塚茂樹論語』を少しづつ読み進めよう。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「名言との対話」7月13日。山下喬子「この おはなしは くるしさに まけずに べんきょうを して、りっぱな かがくしゃに なり、ノーベル賞’(のおべるしょう)を二度(ど) うけた 女(おんな)の人(ひと)の ものがたりです」

山下喬子(1922年7月13日ー2004年2月6日)は、児童文学作家。
静岡県沼津市生まれ。 東京府立第四高女在学中に堀辰雄に師事し、戦後は「文学者」で作品を発表。のちに児童文学も書き、1966年「プファ少年」を刊行し、講談社児童文学新人賞を受賞した。

以下、山下喬子の作品をランダムにあげてみる。

トルストイ」 (新装世界の伝記)。「ヘレン・ケラー」。「ケティ物語」 (1983年) (少年少女世界名作全集)。「つるのおんがえし―どうぶつのでてくる話10話 (1977年) (日本名作ものがたり)。「陽は夜のぼる」「悲しみは海の色」 (少女小説シリーズ)。「ポールのあした」「悲しみは空の色」「陽は夜のぼる」「家なき子」「三年二組のいじめっ子」 (1981。太平けっさく童話 どうわのもりへ)、、、。児童文学を生涯のテーマにしたのであろう。

学研アニメ伝記シリーズ⑥『キュリー夫人』(1985年)を読んだ。文は山下喬子。「困難にめげずに、真理を求め続ける心を、えがいています」。

このシリーズは、小学生のうちに必ず通る伝記の人物12人を取り上げている。

日本人では、野口英世豊臣秀吉の2人。以下、外国人の10人。

ナイチンゲール。ファーブル。エジソンヘレン・ケラーライト兄弟ベーブ・ルースリンカーンコロンブス。ノーベル。

「世界一のホームラン王」ベースルースは、メジャーで今年大ブレークした二刀流の大谷翔平を語る際に引き合いに出される偉人だ。大谷の活躍はそれほど凄いということだ。

この本では想定読者と同じ子どものころの解説に重点を置いており、ノーベル物学賞とノーベル化学賞と2度の受賞に輝いたキュリー夫人の子どもの頃の様子がアニメとやさしい文でよくわかる。そして文はわかちがきの文章であるという特徴がある。ひらがなでの読み方も添えてある。親しみやすく、読みやすいように工夫されていて感心した。実にわかりやすく書かれた偉人伝だ。たとえば、以下のように書かれている。

「この おはなしは くるしさに まけずに べんきょうを して、りっぱな かがくしゃに なり、ノーベル賞’(のおべるしょう)を二度(ど) うけた 女(おんな)の人(ひと)の ものがたりです」

偉人伝のルーツは中世ヨーロッパのキリスト教の「聖人」、中国の司馬遷史記』などだろう。日本では戦前に「修身」という科目で二宮金次郎などを取り上げていたが、戦後は児童向けの「偉人伝」は影を潜めてきたように思う。その影響は日本人の精神生活に悪い影響を与えているのではないだろうか。

高い志、克己心、忍耐心、勇気、親孝行、人の為に尽くすことなど普遍的な価値を、具体的な人物の姿で教えることはきわめて重要だ。それは児童だけでなく、生き方のモデルがなかなかみえなくなっている大人にもいえる。私の「名言との対話」も、自分を励ますために書いているのだが、「大人のための偉人伝」という側面もある。これからも「日本人のココロの革命」を念頭に書き続けよう。