福田総理辞任は防災の日----天災ではなく人災にどう対処すべきか

安部総理に続いて、福田総理もごく短期間で政権を放り投げた。
奇しくもこの日は関東大震災の起こった日で防災の日であるが、今回の辞任劇は天災ではなく、人災である。
これほど簡単に、そして無造作に政治的自殺をするリーダーが頻繁に現れる国はあるだろうか。
この国の最近のリーダーには、出処進退の哲学と美学が欠如していると言わざるを得ない。

しかし、リーダーに偉人や天才を渇望する精神や風潮は、常に危険と隣り合わせだ。だから凡庸なリーダーやそこそこの人材でも何とかこの巨大な国の政権運営をやっていける仕組みを構築し改善を続けてきて、社会の安定を保ってきた。しかしこの仕組みが環境変化に応じて変化と進化を遂げることができなくなり、制度疲労を起こし機能不全に陥っている。

この難局を一気に打開できるリーダーは組織内に見当たらない。ならば広い枠組みで、そして新たな枠組みで再出発すべきである。

日本という国は、いよいよ正念場を迎えた。