「愛ずる」「日常」「つながり」--JT生命誌研究館の中村桂子館長

本日のリレー講座はJT生命誌研究館中村桂子館長。
テーマは「生命の歴史を踏まえた社会づくり--東日本大震災の体験を生かして」。

  • 東日本大震災で改めて感じたことは、人間は生物であり、人間は自然の一部だということだ。
  • 現代社会はこの考えに基づいて構築されているか?
  • ここ20年、世界は金融市場原理と科学技術で動いてきた。時間と関係が分断されて、心が壊れてきた。
  • Ecology(環境)とEconomy(経済)とEnergy(エネルギー)
  • 生命誌バイオヒストリー)から考えるという仕事を50年してきた。
  • 5000万種の生き物の祖先は、38億年前の海中にいた一つの細胞。祖先は一つ。
  • 人間もバクテリアも38億年の歴史がある。
  • DNAは記録だ。
  • つながりの中に自分がいる。
  • 自ら考えて行動する。交渉力とコミュニケーション力。
  • 人間が他の生物と違う特徴は、想像力・分かち合う心・世代を超えた助け合い。これが人間らしさだ。これを生かしているか?
  • 人間らしい社会とはどういう社会か。
    • 一極集中ではない・食糧自給率が高い・コミュニティスポーツ(文化)が盛んで地域に独自性があり豊かで活力がある。先進国の特徴。
    • 農業・水産業林業・教育・環境(水)などを重視。「生きている」を見つめ、「生きる」を考える
  • 今までと違う方法。南方熊楠宮沢賢治の知。賢治は「ほんとうの」という言葉をよく使った。食べ物、幸福、。
  • 西洋は学問(科学)、東洋は思想(仏教)、日本は日常(自然)。
  • 幸田露伴の三福。惜福・分福・植福。特に植福。
  • 「愛ずる」という言葉。つながり、幸せ。平安時代の「虫愛ずる姫君」からヒントを得て宮崎駿は「風の谷のナウシカ」をつくった。
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ゼミ。前半は図解のトレーニング。後半はグループワーク。
 4年生の就職状況を聞く。インターンシップの相談。プロジェクトのパートナーとの接触状況。ドッジボール大会(3チーム)。

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「図解アルチザン」に2つの本づくりのプロジェクトを投げかける。中心になって取り組む人がいりかどうかが鍵となるが、どうだろう。

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