箱根美術館。ポーラ美術館。富士屋ホテル「「ホテルミュージアム、」

箱根の二日目のメモ。

岡田茂吉(1882-1955年)は、箱根美術館MOA美術館の開設者で自然農法の創始者。世界救世教などの創始者でもある。宗教家、文明批評家、書家、画家、歌人、華道流租、造園家、建築家、、。

別館「岡田茂吉の世界」には様々の事業に取り組んだ岡田の資料が展示されている。書は生涯で100万点以上。
中国風の本館には重要文化財古墳時代から縄文以降の壺や甕などが展示されている。MOA岡田茂吉賞では、絵画部門では千住博、工芸部門では志村ふくみ(1924年生)などが受賞している。
庭も素晴らしい。

  • ポーラ美術館。

「コレクター鈴木常司 美へのまなざし」展。

鈴木常司(1930-2000年)はポーラ化粧品の二代目。23歳で父の急逝によりアメリカ留学を打ち切り急きょ帰国。
28歳での藤田嗣治の「誕生日」と荻須高徳の「バンバン城」の購入から始まった美術品収集は生涯で9500点に及ぶ。戦後の個人コレクションでは質量ともに日本最大級の規模。
ルドン。ルオー。岡鹿之助アンリ・ルソー坂本繁二郎。杉山寧。
杉山寧(1909-1933年)は、日本画コレクション160点のうち43点を数える。「絵画だけでなくては表現できないもの」を杉山は描いた。
篆刻の書体字典「朝陽字監精翠?」。「絵と文字の未分化の時代に人間が事物や概念を視覚化しようと努力していた様子に心を打たれた」と言っている。杉山は「一字題」といいう漢字一字のタイトル(音読)をつけるようになった。「響きや形を感じて欲しい」。
水。英。守。沙。睡。薫。舞。究。この場では書き表せない字も多いが、絵と相俟って独特の味が出ている。
ポーラ美術館は、光と緑にあふれており、空間が素晴らしい。

華御殿にある「ホテルミュージアム史料展示室」を訪ねる。
初代の山口仙之助は、福沢諭吉の国際観光が大事だという主張に感化を受けて、1878年に国際観光ホテルを開業する。
三代目の山口正造は日光金谷ホテルの次男であったが、婿養子となりこのホテルを大いに発展させている。万国髭倶楽部という愉快な会をつくり10か国43名を組織。

このホテルの宿泊客のリストと写真。チェンバレン、ライト、ベルツ。三島由紀夫、ハーン、バーナード、孫文フェノロサ、レノン、小泉信三バイニング夫人、ネール、鳩山一郎、ヘレンケラー、アイゼンハワー、ウェストン、蒋介石グスタフ・アドルフ王子、ツイッギー、加藤英明、岸信介近衛文麿、、。
カレー4000円、ハンバーグ2600円。